2010年08月13日

金曜プレステージ 西村京太郎スペシャル警部補・佐々木丈太郎「告白〜狙われた小学校…次々殺される育児放棄の親達!容疑者は女教師、生徒が目撃者崩壊した教室で何が」(8月13日放送)ネタバレ批評(レビュー)

金曜プレステージ 西村京太郎スペシャル警部補・佐々木丈太郎「告白〜狙われた小学校…次々殺される育児放棄の親達!容疑者は女教師、生徒が目撃者崩壊した教室で何が」(8月13日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

とある小学校脇のゴミ置き場で、ある夜爆発騒ぎが起こる。一方、近くの公園で、同じ時間帯に女性の死体が発見される。刑事・佐々木丈太郎(寺脇康文)は早速、被害者である西井すみ子の自宅に捜査に向かうが、家は雑然としており、すみ子の息子の翔太(齋藤隆成)が、1人、携帯ゲームに興じていた。リビングにはゴミが散らばり、キッチンはレトルトやインスタント食品が散乱。すさんだ現代家庭の現状を垣間見たようで、翔太のことを気にかけ始める丈太郎。そんな中、冷蔵庫に手作りのイチゴジャムを見つけ、丈太郎は違和感を感じる。
病院へ向かい、すみ子の夫・西井伸一(遠山俊也)と翔太が、すみ子の遺体と対面する場に立ち会うことに。病院でも携帯ゲームの手を止めない翔太。しかし、一向に叱る気配のない伸一にしびれを切らし、丈太郎が叱るものの、伸一は「子供だから」とかばう。親がこんなだから、子どもが壊れてゆくんだ…丈太郎は教育について考え始める。
丈太郎は翔太の担任・長谷川季子(安達祐実)のもとを訪れる。そこで季子からすみ子がモンスター・ペアレントであること、長谷川の前任者・武山(温水洋一)はそれが理由で退職したことを知る。丈太郎はすぐさま武山の家に向かう。一方、科捜研では丈太郎の妻・涼子(横山めぐみ)が爆弾の件で科学捜査を進めていた。すると、爆弾を入れたダンボールを留めていたガムテープに、漢方薬がついていることがわかる。
(金曜プレステージ公式HPより)


では、続きから……。

季子の教え子のひとりである桃花の父親でバーのマスター・宮本(宮川一郎太)もすみ子と同じくモンスターペアレントであることが判明。
そのバーでは手製のイチゴジャムを使っていた。
宮本とすみ子に交流があったことを察する丈太郎。
宮本のバーはすみ子の行きつけの店だった。

第二の爆弾騒ぎが発生。
漢方薬が決め手となり武山を犯人と見破った丈太郎は武山を逮捕する。
爆弾については認める武山だがすみ子殺しについては認めない。

そんな中、街で売春していた女性がすみ子と同じ手口で殺害される。
同日、宮本もアイスピックで殺害されてしまう。

季子に疑惑を抱く丈太郎。
季子自身も親がモンスターペアレントだった。
そして銀行に勤める季子の夫・長谷川もまた母親がモンスターペアレントだった……。

長谷川家周辺からの聞き取りによれば、不妊治療に勤しんでいた長谷川夫婦だが3ヶ月前から夫婦仲がぎこちなくなったらしい。

父親に反抗する翔太を見かけた丈太郎は自宅へと招く。
握り飯を振舞い、自身の父親にまつわる過去の話を語って聞かせる丈太郎。
丈太郎は父(田中 健)と祭に出かけた際、父を目の前で殺害されてしまっていた。

丈太郎の話を聞いた翔太は丈太郎に心を開く。
翔太によれば長谷川宅に謝罪に行ったところ長谷川宅から桃花のパパ、つまり宮本が身づくろいをしながら出て来たと云う。
その後、チャイムを鳴らしたが誰も出て来なかったと語る翔太。
それが半年前の出来事だった。

不妊治療をしていた長谷川夫婦のかかりつけの産婦人科にて季子が3ヶ月前中絶手術を行っていたことが判明。

これらのことから、ある推測をたてた丈太郎は夜に長谷川宅へ季子を訪ねる。

すべてを打ち明ける季子。

半年前、季子は宮本に乱暴されていた。
桃花の教育方針について難癖をつけられたのが理由だった。
忘れようとした季子だったが宮本の子供を妊娠してしまう。
夫との間には子供が出来なかったことから夫は妻の不倫を疑うことに。
夫との会話が途絶え季子は自身の判断で中絶手術を行ったのだ。

「自分が悪い」さめざめと泣く季子。
慰める丈太郎。
そんなふたりの様子を陰から見つめる長谷川。

翌日、宮本を殺害した凶器のアイスピックから“メクレール”の成分が検出される。
“メクレール”は紙幣を数える際に使用する薬品。
銀行員である長谷川の顔を思い浮かべる丈太郎。

その頃、丈太郎の妻・涼子の前に長谷川が現われる。

涼子と連絡が取れなくなった丈太郎は長谷川と涼子の携帯のGPSから居場所を特定し急行する。
丈太郎と行動を共にしたいと希望する季子、その懐には家から持ち出した出刃包丁が忍ばれていた。

現場へ辿り着いた丈太郎たち。
涼子は長谷川に拘束されていた。
季子は夫に包丁を向け、自分(季子)を殺すよう要求する。
「罪を償うには(夫を)殺すしかない」そう叫ぶ季子だったがあっさり取り押さえられる。
注:実際劇中にて「自分(季子)を殺すよう」夫に要求しながら「夫を殺す」と主張していました。この矛盾については管理人もワケワカリマセン。季子はパニクってた?

季子に否定され、動機を語り始める長谷川。
殺害当日、偶然すみ子に出会った彼はすみ子に妻の事を浮気女と揶揄されカッとなって殺害。
すみ子が季子と同じ銘柄の香水を使用していたことも原因だった。

数日後、街中で声をかけてきたコールガールからも同じ香水が香り気付けば殺害していたと云う。
その足で帰るに忍びなく、妻との不仲の原因となった宮本のバーを訪ねたところ口論になり殺害してしまったのだった。
「すべては愛ゆえに」と訴える長谷川を「そんなのは愛じゃない」と拒否する季子。
再び包丁を手に夫へ罪の清算を迫る。

それを「生徒たちに顔向けが出来るのか」と説得する丈太郎。
季子はその説得に応じ夫殺害を諦める。

「あんた奥さんが本当に不倫するような人だと思うのか?」
今度は長谷川に詰め寄る丈太郎。
長谷川は季子が乱暴されたことを知らなかったのだ。
季子の妊娠を不倫の結果と考えていた長谷川はショックを受ける。
こうして長谷川は捕まり、涼子も解放され、事件は解決した。

後日、涼子の妊娠が明らかになり意気上がる丈太郎と母(吉行和子)の姿―――エンド。

<感想>
実に6月4日に放送された同じく西村京太郎先生原作サスペンス「十津川刑事の肖像2」以来2ヶ月ぶりのミステリ系2時間ドラマとなった金曜プレステージ(ちなみに「十津川刑事の肖像2」は過去記事あり)。

ドラマ原作は西村京太郎先生の「夜の牙」。
原作を読んでいなかったのでまっさらな気持ちで視聴できました。

で、感想。

キャストについて―――

宮川一郎太さんがワル役で出演。
どちらかといえば気の弱い人役のイメージが強かったので意外でした。
あと安達祐実さんは「健康的で可愛い」人ですが「色香を感じさせる妖艶な」人ではないと思うので今回の役柄はいかがなものか。
どちらかといえば丈太郎の妻役を演じた横山めぐみさんの方が合ってたような……。

シナリオの内容について―――

モンスターペアレント抜きでも話が成立するね。
置き換え可能。
なんだかなぁ……。

個人的には季子が微妙……。
なんで他人の丈太郎にはなんでも打ち明けて夫には打ち明けないのか?
それでいて夫を責めるんだもんなぁ。
責める前に夫に事情を説明して理解を求めるべきじゃないかなぁ。
どうも、自分に酔ってる気がした。
そのせいで、丈太郎の説得も形だけに見えてしまった。

最後の方がコントっぽかったかな……残念。
爆弾も関係ないし。

<キャスト>
寺脇康文
安達祐実
温水洋一
齋藤隆成
遠山俊也
岡田浩暉
横山めぐみ
山村紅葉
田中 健
吉行和子ほか
(順不同、敬称略、公式HPより)


◆寺脇康文さん関連過去記事
・主演されたドラマです。
「853〜刑事・加茂伸之介」(テレビ朝日、2010年)
各回ネタバレ批評(レビュー)あり。

◆西村京太郎先生関連過去記事
・関連するドラマはこちら。
土曜ワイド劇場「西村京太郎スペシャル 山形新幹線・つばさ111号の殺人!謎の駅に途中下車のトリック十津川警部vs黒い帽子の女…」(2月6日放送)ネタバレ批評(レビュー)

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・関連するその他の事柄はこちら。
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