2010年09月05日

映画「悪人」について原作者・吉田修一先生がコメントを寄せられる

9月11日に公開を控える映画「悪人」について原作者・吉田修一先生がコメントを寄せられました。

ソースの「asahi.com」さんによれば―――

吉田修一先生
「吉田修一先生」


朝日新聞に連載された吉田修一さんの小説『悪人』が映画化された。脚本も自ら手がけた吉田さんは、李相日(リ・サンイル)監督と二人三脚で執筆を進めるうちに、小説と脚本の表現の違いに気が付いたという。

映画になった『7月24日通り』『パレード』、テレビドラマになった『東京湾景』――。映像化された吉田作品は数多い。だが吉田さんはこれまで「小説とは別物」として、作品の映像化にかかわることはほとんど無かった。

今回脚本を書いたことについて「『別物』という考えは今も変わらない。でも、小説の『悪人』を完結させたとき、書き切ったという手応えがあったので、単純に、映画になるのなら見てみたい、自分もかかわってみたい、と思った」と話す。

『悪人』は、文庫本が上下巻合わせて120万部発行された人気作。出会い系サイトが生んだ殺人事件が物語の核になる。主人公の清水祐一と馬込光代もこのサイトで知り合った。

脚本には2008年秋から取り組み、完成まで1年以上かけた。映画「フラガール」でメガホンを取った李監督との共同作業。終盤には、東京・神楽坂の旅館に3日間、一緒に缶詰めになった。

李監督とやりとりするなかで、吉田さんは小説と脚本の違いを自覚したという。

「小説では絶対書いてはいけないことを書くのが脚本だと分かった。例えば、『祐一は悲しい顔をした』という表現は、小説ではちょっと厳しい。でも、脚本ではそう書かないと分からない」

視点の取り方も違っていた。祐一と光代が出会う場面を例にこう説明する。

「小説だと、光代の視点から『背後から足音が聞こえ、影が近づいてくる』というように書く。でも脚本では、画面のフレームを常に頭に置き、『佐賀駅前に、光代が座っていて、祐一が近づいてくる』と書けばいい」

悪人
「佐賀駅前で初めて対面する清水祐一と馬込光代」


監督やプロデューサーとの会議では、祐一や光代がどんな人間かを延々と議論した。原作者の意見が通らないこともあるぐらいだった。「小説になる前の出来事がまずあって、それを書き方の視点を変えて映像化したという感じ」と話す。

映画は、祐一役の妻夫木聡、光代役の深津絵里らの演技でさらに豊かなものに。

「ぜいたくな経験をさせてもらった。僕も『悪人』の登場人物に吸い寄せられた一人。こんな幸運な作品はそうそう無いでしょう」(西田健作)

映画「悪人」は9月11日から全国公開。脚本は『悪人 シナリオ版』(朝日文庫、税別500円)として出版された。
(asahi.comさんより)


映画「悪人」。話題は他にも存在しています。
例えば、李相日監督のコメント。

9月11日公開映画「悪人」について李相日監督がコメントを寄せられました!!

他にも原作の朝日新聞連載時に挿絵を担当された束芋先生が連載時の挿絵を再編集した「惡人」という絵本を出版されています。
こちらは過去記事にて取り上げています。
詳細に興味をお持ちの方はどうぞ!!

◆関連外部リンク(外部サイトに繋がります)
・小説と違う視点 ぜいたくな経験 映画「悪人」原作の吉田修一氏(asahi.comさん)
http://book.asahi.com/clip/TKY201009040118.html

◆関連過去記事
「悪人」(吉田修一著、朝日文庫)ネタバレ書評(レビュー)

吉田修一さんの長編小説「悪人」映画化!!

映画「悪人」主題歌決まる&公開は9月11日に!!

映画「悪人」完成報告会見行われる!!

吉田修一先生の「悪人」が絵本に!?束芋先生による「惡人」が発売!!

映画「悪人」モントリオール映画祭出品!!

映画「悪人」ジャパンプレミア行われる!!

「悪人(上) (朝日文庫)」です!!
悪人(上) (朝日文庫)





「悪人(下) (朝日文庫)」です!!
悪人(下) (朝日文庫)





絵本「惡人」です!!
惡人





ラベル:悪人 吉田修一
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posted by 俺 at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 作家さん情報!! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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