<8話ネタバレあらすじ>
ある日、愛理は藤田という老女の家でピンポンダッシュを繰り返す男の子を発見。
彼はピンポンダッシュ以外にも壁へ落書きまでしており、家の住人である藤田に叱りつけられていた。
ところが、少年には反省の色は見られず、説教も途中に逃亡してしまう。
藤田が「ゴミを漁るだけじゃなく、また落書きかい!!」と怒鳴っていたことを聞いていた愛理はこれまでにも悪戯を繰り返しているらしい少年に対し「心ないことをするものだ」と眉をひそめる。
数日後、またも藤田宅を通りがかった愛理は、少年以外の子供たちが落書きをしている現場を目撃する。
それは、前回の少年と同じ“丸と線で単純化された複数の人間が踊っている絵”だった。
子供たちは落書きに気付いた藤田の姿を見るや否や蜘蛛の子を散らしたように退散。
「孫へ編み掛けのマフラーが……」などと呟く藤田が家へ消えると、今度は当の少年が現われ仲間が書いたと思われる絵をしげしげと眺めやる。
流石に「これは!!」と思った愛理は少年を注意すべく近付くが、少年は愛理の注意もどこ吹く風、興味無さそうにそのまま帰ってしまう。
少年の態度を腹に据えかねた愛理は少年を改心させるべく藤田宅で待ち構えることに。
案の定、三度やって来た少年はまたも壁に落書きを。
それをこっそり撮影した愛理は少年に証拠を突き付け、藤田へ謝罪を要求。
だが、少年は一目散に逃走し、逆に愛理を子供を追いかける不審者呼ばわりする。
周囲の白い目に曝された愛理はそれ以上、少年を追いかけることも出来ずすごすごと退散するはめに。
こうして、完全に少年にしてやられた愛理は、よりにもよって車教授の講義に遅刻してしまう。
弁明の為、車教授に事情を説明し撮影した写真を見せる愛理。
それを見た車教授は「これは悪戯なんかじゃない!!彼らは崇高な目的の為に活動している」と絵理に語るのだった―――9話(後編)に続く。
<感想>
「BSIの子供たち」ということで「ベイカー・ストリート・イレギュラーズ」がテーマの8話。
つまり少年探偵団がモチーフ。
そして、落書きが「丸と線で単純化された複数の人間が踊っている絵」とうことは、暗号の「踊る人形」でしょう。
これは、子供たちが落書きと思われている絵を通じ連絡を取り合っているということに他なりません。
それはしげしげ眺める少年からも分かります。
おそらく、「少年たちは藤田老人が一人暮らししているのを知っており、彼女の様子をそれとなく見守っている」のかなぁ。
ゴミ漁りは藤田老人の生活内容を確認(食事をきちんと採っているか)。
ピンポンダッシュは藤田老人の安否確認といったところか。
「踊る人形」はそれぞれが藤田老人の状態を確認した後、仲間に知らせるための日報みたいなもの。
問題は、「何故、彼らが藤田老人を見守ることにした」のか。
藤田老人の台詞から孫の存在も確認されているので、祖母を心配した孫から依頼を受けて仲間同士で見守っているといったところかと予想するが、果たして……。
こうなると裏テーマは「『独居老人の孤独死』に対する作者なりの解決策の提示」となるのだろうか?
7話に続き8話も老人メインになりそうな「シャーロッキアン!」。
9話に期待です!!
蛇足:しかし、上記推測の通りだと愛理はホームズ好きなのに「踊る人形」を知らなかったことになるのだろうか?
あれだけ特徴的な絵なのになぁ。
そこだけが違和感残る。
◆関連外部リンク(外部サイトに繋がります)
・WEB漫画アクション
http://webaction.jp/
◆関連過去記事
・双葉社刊「漫画アクション」にてホームズミステリー「シャーロッキアン!」(池田邦彦作)連載中!!
・双葉社刊「漫画アクション」連載「シャーロッキアン!」第4話ネタバレ批評(レビュー)
・双葉社刊「漫画アクション」連載「シャーロッキアン!」第5&6話ネタバレ批評(レビュー)
・双葉社刊「漫画アクション」連載「シャーロッキアン!」第7話「大空白時代の真実」ネタバレ批評(レビュー)
エラリイ・クイーンが「ジェィムズ・フィリモア氏の失踪」に挑んだ「シャーロック・ホームズの災難 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 2‐38))」です!!
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