2010年09月07日

ドラマに出て来る警察犬……その実態とは

ドラマや小説に出て来る警察犬。
よく目にするものの、その実態は意外と知られていません。

そんな警察犬について「asahi.com」さんでこんな記事を見かけました。

ソースの「asahi.com」さんによれば―――

警察犬といえば事件現場で犯人を追う鑑識課の犬が知られるが、災害現場で生存者を捜したり、空港などで爆発物を見つけたりする「警備犬」も活躍を続けている。警視庁が全国に先駆けて導入して30年。空気に漂うにおいを逃さない「高っ鼻」の犬たちの活動の場は国内外に広がる。

「ウ〜ン」。警備犬「レスター号」の低いうなり声が斜面に響いた。土を掘るようなしぐさ。2004年10月。新潟県中越地震で起きた土砂崩れに巻き込まれた2歳の男児の生存を突き止めた瞬間だ。このお手柄で、男児は約92時間ぶりに救助された。

一緒に現場に赴いた大牟田義貢(よしつぐ)警部補(48)は「1歳から育てたレスターがやってくれたと感動した」。一躍全国に名が知れ渡ったレスター号はジャーマンシェパードのオスで当時2歳。現在も警視庁警備部に所属する現役だ。

現在、警視庁の警備犬は約20頭いる。「ハンドラー」と呼ばれる担当者が交代しても順応しやすいという理由で、ジャーマンシェパードのオスだけが選ばれている。犬1頭にハンドラー1人が専属で付く。希望者は多いが「犬が好き」というだけではだめで、職務をやり遂げるため厳しく接することが求められる。

警視庁に警備犬部隊が発足したのは1980年8月。隊員5人、犬4頭でのスタートだった。事件現場の遺留品のにおいから犯人を追跡する刑事部鑑識課が使う犬の配備から遅れること24年。警備犬は欧米では導入されていたが、日本ではよど号ハイジャックや連続企業爆破事件が起きた70年代を経てようやく導入の機運が芽生えた。

発足時から通算約20年間在籍する村上光志(みつし)警部補(58)によれば、警備犬と鑑識課の犬では鼻の使い方が異なる。鑑識課の犬が使うのは地べたをはうような「地鼻」。一方、空気中に漂う人や爆発物などのにおいをかぎ取る警備犬は「高っ鼻」だ。

村上さんには忘れられない「原点」がある。84年、5階建てビルの屋上で訓練中、「アグネ号」が風にのって流れる爆発物のにおいを捜しているうちに過って転落死した。警備犬で唯一の殉職例だ。死を悼むと同時に、「使役犬」としての使命を改めて考えたという。「愛情を持って、いざというときに一人でも多くの命を救える犬を育てる」。そう心に決めた。

ハイジャックなどで犯人に襲いかかり、制圧する危険な任務もある。94年からは災害現場での救助犬の役割も加わった。新潟県中越地震のほか、2008年の中国・四川大地震、岩手・宮城内陸地震、09年のインドネシア・スマトラ島沖地震などに派遣された。

認知度が高まり、最近では外国要人が泊まる高級ホテルのスイートルームに入って不審物を検索できるようになった。今年11月に横浜市で開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)へも派遣される予定で、隊を指揮する山川良博警部(58)は「犬もハンドラーも、もう一つ上のレベルを目指したい」。

今年3月、国連の能力評価検定に日本の国際緊急援助隊の一員として警備犬4頭が挑み、米国など12チームしか認められていない最難関「ヘビー級」合格を果たした。今後はより難度の高い現場に派遣されることになりそうだ。

東京・多摩地区にある警備犬の訓練所では、毎朝夕の計4時間、不審物の発見や犯人制圧、災害救助のための訓練が繰り返されている。捜すものが不審物であれば首に鎖をつけ「捜せ」のかけ声。生存者なら首に鈴をつけ「サーチ」。犯人に襲いかかる時は革の首輪で「かかれ」だ。

日々の生活は規則正しい。全頭に個室があてがわれ、食事はドッグフード、牛乳、生卵など1日2回。警備期間中は1日1回で、出動中は与えない。トイレは1日6回、決められた時間に全頭が排便所に集められる。「排便!」。このかけ声で一斉に用を足す。

警備犬は、体格に勝って威圧感があるという理由でオスだけが選ばれる。激しい任務の影響もあり、平均寿命は10歳前後と一般の犬より短い。この30年間に約75頭が働き、死んだ55頭の写真は訓練所の教場に飾られている。(渡辺丘)
(asahi.comさんより)


陰の立役者であり、表には余り出てこない警察犬。
こんな努力があったんですね。
ハンドラーと警察犬、互いの信頼関係があって初めて任務が成功する。
これは、すでに“ドラマ”です。

警察犬といえば宮部みゆき先生の「パーフェクト・ブルー」。
元警察犬のマサが登場するこの物語は、2010年WOWOWさんによりドラマ化され好評を博し、9月18日からは映画公開されるそうです。

今後も警察犬の登場するドラマ、小説は尽きないようですね。

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posted by 俺 at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ小説の種 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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