2010年09月29日

水曜シアター9 第29回横溝正史ミステリ大賞&テレビ東京賞 ダブル受賞作品 雪冤「あなたの息子は無実です〜死刑確定した息子の父に突然の告白電話 再審奔走する父の涙(ドラマスペシャル〜死刑囚の息子は無実だ冤罪を訴える父に届く密告電話!沈黙の15年に秘められた衝撃の真実!)」(9月29日放送)ネタバレ批評(レビュー)

水曜シアター9 第29回横溝正史ミステリ大賞&テレビ東京賞 ダブル受賞作品 雪冤「あなたの息子は無実です〜死刑確定した息子の父に突然の告白電話 再審奔走する父の涙(ドラマスペシャル〜死刑囚の息子は無実だ冤罪を訴える父に届く密告電話!沈黙の15年に秘められた衝撃の真実!)」(9月29日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

雪冤


「雪冤」、それは無実の罪をすすぎ晴らすこと。15年前、大学生2名が何者かに刺殺され同級生の八木沼慎一(林泰文)が逮捕された。
下された判決は、死刑。
しかし、慎一の父・悦史(橋爪功)は息子の冤罪を信じ必死に情報提供を呼びかける街頭活動を続けている。いつ死刑執行されてもおかしくない。そんな状況の中、時効を目前にして事件は急展開をみせる。

「あなたの息子は無実だ。」

ある日かかってきた息子の無実を告げる1本の電話。15年前に何が起きたのか?
父は隠された真実を追い始める…。
死刑制度と冤罪を真っ向から描く社会派ミステリー!
(テレビ東京公式HPより)


では、続きから(一部、あらすじと重複あり)……

雪冤


悦史は元弁護士だが息子・慎一の事件を契機に弁護士を引退。
今では新聞配達員をして生計を支える傍ら日々、息子の無実を訴え続けていた。
職場で出会った持田という青年だけが悦史を支持していたが、被害者遺族や世間からの風当たりは冷たく段々自信を失っていく……。

そんな悦史を励ます石和弁護士。
彼は死刑廃止論者だった。
死刑廃止論を唱えていた悦史に強い影響を受けたと言う。

当の悦史は死刑廃止論に懐疑的になっていた。
神谷事件の悪夢に悩まされていたからである。
神谷事件とは悦史が過去に弁護した依頼人が死刑を免れたものの、出所後、世話になっていた笠井家の父と娘を殺害し、自らも自殺した惨たらしい事件だった。
以来、悦史は自分に絶対の自信が持てなくなっていた。

ある晩、悦史と恵美の妹・菜摘のもとに「慎一は無実だ!!」との電話がかかって来る。

その翌日、靖之の弟・孝之と出会った菜摘は昨晩の電話の話を持ち出すが孝之には電話は無かった。
どうせ悪戯だろうと笑う孝之。
ふとした拍子に「慎一、恵美、靖之が幼馴染みであり、過去に梅さんという人物を悪戯で殺してしまった」ことを思い出す。

一方、悦史に近付く持田には何か目的があるようだ。
慎一に面会を求める悦史だが慎一は固辞。
やっと面会出来たかと思えたが慎一は何かを隠しており話そうとしない。

慎一の無実を伝えて来た電話の主から「5000万円を払えば(慎一の無実を)証言してやる」と告げられた悦史は、要求通り5000万円を用意する。
指定された当日、指定された場所へ届けた悦史だが、電話の主は出頭を拒否。
逆にお詫びの印として5000万円を残していく。

傷心の悦史―――矢先、慎一の死刑は執行されてしまう。
悦史から事情を聞いた石和は憤慨、犯人捜しを決意する。

引きこもってしまった悦史を気遣い持田が来訪。
彼の正体は悦史が助けた神谷の被害者遺族・笠井晴彦だった。
「(神谷を野放しにしてしまった)仇を討て」と訴える悦史。
拒否した上で笠井は「死刑は必要だ、あんたの息子のように!!」と主張する。
その言葉に激昂した悦史は笠井を殴りつける。
殴られながら「本当に必要かどうか、一緒に考えましょう」と叫ぶ笠井。
笠井と悦史は共に大切な者を失った―――いわば、同志だった。
二人はぎこちなくも和解する。

数日後、菜摘が悦史を訪ねてやって来る。
菜摘は悦史に話したい事があると言う。
菜摘は“何故、15年前の事件当日に恵美、靖之、慎一が集まったのか”を疑問に思っていた。
そこで、“何者かが彼ら3人を集めたのではないか”と推理する。
そのきっかけこそが孝之から聞いた“梅さんの事件”ではと言うのだ。

悦史、石和、笠井、菜摘は揃って梅さんの事件を調べることに。
孝之の話では“慎一たちが線路に置き石したことが原因で梅さんが死亡した”とのことだったが、公式記録にはそのような事実は無い。
だが、過去を遡るうちに梅さんに兄が居たことが判明。
なんでも、梅さんの兄は弟の死を大変憤っていたらしい。
こうして悦史たちは梅さんの兄に会いに行くことに。

事件から15年、時効の当日。
梅さんの兄の名は秋山鉄蔵。
鉄蔵こそが電話の主ではと疑う悦史。
だが、彼は姿を消していた。

悦史は絶望に苛まれてしまう。
そんな悦史を励ますべく現われた人物がいた、石和である。

石和は過去に慎一と知り合っていた。
死刑廃止論者であった石和と死刑存置論者であった慎一は激論を戦わせた後に親しくなったらしい。
慎一の主張は多分に父・悦史の影響を受けたものだったと語る石和は最後に彼が突き止めた秋山鉄蔵の居場所のメモを渡す。

「雪冤(冤罪を雪ぐ)」を胸に秋山鉄蔵と対峙する悦史。
鉄蔵は謝罪し、弟・梅蔵について語り出す。
梅蔵の死に疑問を持っていたものの、確証の無かった鉄蔵。
ある日、何気なく会話していたサラリーマンから梅蔵の死の真相を聞き出した鉄蔵は恵美を追及し謝罪を要求。
恵美は靖之、慎一を呼び鉄蔵に謝罪の場を設けることに。
だが、以前から恵美に邪な野望を抱いていた靖之は慎一が居ない間に恵美を暴行。
ショックを受けた恵美は靖之を殺し、自殺してしまう。
そこへ遅れて駆け付けた慎一は瀕死の恵美の口から事件の真相を聞き、恵美の名誉の為に真相を隠すことを決意。
自らが犯人になることにしたのだった。

当初は弟・梅蔵の仇が自滅したと喜んでいた鉄蔵だったが、そのうちに自分の責任を感じ罪の意識を覚え出す。
そこで、悦史と菜摘に電話をかけたのだった。

当初、鉄蔵を責めた悦史だったが、息子・慎一の真意を理解できなかった己の非を責めるように。
真相は悦史にとってほろ苦いものとなった。

後日、慎一の墓前で泣き崩れる悦史―――エンド。

<感想>

ドラマ原作「雪冤」は「第29回横溝正史ミステリ大賞&テレビ東京賞」ダブル受賞作品。
受賞時タイトルは「ディオニス死すべし」でした。
第30回横溝正史大賞も既に発表されていますね。
「雪冤」ネタバレ書評(レビュー)もあります。
詳細は過去記事リンクよりどうぞ!!

ドラマ自体は橋爪功さんの熱演もあり、良かったですね〜〜〜。

内容はかな〜〜〜り改変されてましたね。
やはり、ドラマでは原作のどんでん返しは再現できなかったか……複雑すぎて映像化には余程の工夫が必要だもんなぁ。
その点でもドラマ版は全くの別物といえるでしょうね。
原作よりは弱いか。
とはいえ、上手くまとめており好感が持てました。

ただ一点、矛盾点が。
ラストで車椅子を使用していた秋山鉄蔵が、中盤で5000万円のジュラルミンケースを抱えて移動できたとは思えないんだけどなぁ。
あれは余計だった様な……。

それと原作と違いドラマ版では鉄蔵はあくまで巻き込まれただけのような……。
確かに場のセッティングの原因とはなりましたが、慎一、恵美、靖之の面子では鉄蔵が居なくても遠からず同じ状況になった気がします。
その点で鉄蔵も罪の意識を背負わされた被害者かなぁ。

他の点でも原作と比較すると。
以前、過去記事のネタバレ書評(レビュー)で「ディオニスとメロスはギミックとしてしか機能してないから不必要では」とか書いちゃいましたが実際にばっさりカットされると寂しいなぁ。
それとドラマ版は死刑廃止論の是非までぼやけちゃって全体のモチーフが弱くなっちゃいましたね。
その分、スリム化には成功してましたが……やっぱり違和感が残る。

そうそう、公式HPでは原作「雪冤」を100名様にプレゼントする企画が実施中。

ソースの「ドラマ『雪冤』公式HP」によれば―――

抽選で100名様にプレゼントいたします。
はがきに住所・氏名・年齢をお書きのうえご応募ください。

〒105−8012
テレビ東京「雪冤」プレゼント係
※10月13日までの消印有効
発表は発送をもってかえさせていただきます
(公式HPさんより)


ちなみに、ドラマ原作「雪冤」ネタバレ書評(レビュー)が過去記事にありますので興味のある方はそちらもどうぞ。

◆関連過去記事
「雪冤」(大門剛明著、角川書店刊)ネタバレ書評(レビュー)

【横溝正史ミステリ大賞関連】
第30回横溝正史ミステリ大賞発表!!受賞作は「お台場アイランドベイビー」に!!

第28回横溝正史ミステリ大賞 テレビ東京賞受賞作「テネシー・ワルツ」(望月武著、角川書店刊)ネタバレ書評(レビュー)

第29回「横溝正史ミステリ大賞」受賞作「雪冤」が9月の「水曜シアター9」で放送予定!!

【第28回横溝正史大賞テレビ東京賞受賞作ドラマ化関連】
水曜シアター9 横溝正史ミステリ大賞テレビ東京賞受賞作「テネシーワルツ〜甦る昭和の名曲に隠された愛と憎しみの殺意!二つの戦争に翻弄された母と子の驚愕真実」(2月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)

【水曜シアター9関連】
水曜シアター9 旅情ミステリーSP 捜査検事・近松茂道(9)「みちのく安寿と厨子王伝説殺人事件〜赤い傘が隠した姉弟の別れ獄中死の父が堕ちた罠偽りの12年を暴く!(捜査検事 近松茂道9−安寿と厨子王伝説殺人事件−)」(3月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)

水曜シアター9「鉄道警察・清村公三郎最後の捜査線『北海道SLニセコ殺意の汽笛エリート官僚の堕ちた罠!小樽〜東京1100キロ幻列車の正体を暴け』(鉄道警察官 清村公三郎6 SLニセコ号 殺意の汽笛)」(3月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)

水曜シアター9 最新サスペンスSP「懸賞金〜息子殺しの犯人逮捕に3000万円!全てを賭けた母は鬼になる!!嘘と真実の証言と3人の女の裏切り!犯人を待つ執念の罠(懸賞金〜目撃証言に三千万円を賭けた女〜)」(3月3日放送)ネタバレ批評(レビュー)

水曜シアター9 「コラテラル・ダメージ」(12月2日放送分)ネタバレ批評(レビュー)

・8月時点で流れた「水曜シアター9」終了情報についての記事です。
テレビ東京系列「水曜シアター9」終了か?

◆関連外部リンク(外部サイトに繋がります)
・横溝正史ミステリ大賞公式HP(第31回応募要項)
http://www.kadokawa.co.jp/contest/yokomizo/

・ドラマ「雪冤」公式HP
http://www.tv-tokyo.co.jp/setsuen/

<キャスト>
八木沼悦史:橋爪功
石和洋次:吹越満
沢井菜摘:大和田美帆
八木沼慎一:林泰文
河西治彦:本田大輔
秋山梅蔵:鶴田忍
長尾孝之:波岡一喜
渡辺道徳:神山繁
秋山鉄蔵:加藤武 ほか
(敬称略、順不同、公式HPより)


「雪冤(ディオニス死すべし改題)」です!!
雪冤





「雪冤」著者である大門剛明先生の「罪火」です!!
罪火





同じく「確信犯」です!!
確信犯





2010年9月24日発売。
第30回横溝正史大賞受賞作「お台場アイランドベイビー」(伊与原新著、角川書店刊)です!!
お台場アイランドベイビー






【関連する記事】
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。