2010年10月06日

「漫画サンデー」(実業之日本社)連載「監禁探偵」(我孫子武丸原作、西崎泰正画)8話ネタバレ批評(レビュー)

「漫画サンデー」(実業之日本社)連載「監禁探偵」(我孫子武丸原作、西崎泰正画)8話ネタバレ批評(レビュー)です!!

とりあえず、今回から容疑者らしい人物をひとり挙げてみました。
今の所は正しいかどうか微妙ですが、皆さんの推理と照らし合わせてお楽しみください。

監禁探偵1
「手前がアカネ、奥が山根亮太」


<登場人物>
山根亮太:コンビニでバイト生活を送る性的倒錯者
里見玲奈:亮太が目星をつけていたターゲットの女性、1話で何者かにより殺害される
谷田進:亮太のバイト先のコンビニ店長
野田春美:亮太のバイト先であるコンビニの同僚
アカネ:亮太に監禁されている女性、19歳
亮太の友人:2話で亮太と飲み会をしていた男性、彼女が居るらしい
山根博子:亮太の母、フラフラしている息子・亮太を心配している。55歳。
山根浩一:亮太の父、7話にて登場
高柳:亮太の住むマンション302号室の住人、8話にて登場

<ネタバレあらすじ>

母が死体を発見した際に犯人も傍に居た!!
もう少しで母も危なかったのでは……思いも寄らぬアカネの推理に驚く亮太。

アカネによれば犯人が洗濯機を回したのにはある理由が考えられると言う。
例えば、洗濯物を干すことにより玲奈の死亡推定時刻を深夜ではなく早朝に見せかけること。
あるいは、もしかして……ここで俯き加減に暫し言い淀むアカネ、何やら閃いたらしい。

アカネの頭の中では闇の中にぼんやりと浮かび上がる犯人の双眸が不気味に蠢いていた。
(他にも意味があるんじゃないかしら……)

何やら思考を巡らしていたアカネだったが、亮太に向き直ると容疑者を捜しに行こうと提案する。
アカネは、玲奈が普段から何者かに狙われていたのではないかと考えたのだ。
その容疑者は亮太のように玲奈の部屋を覗き込める範囲に居るに違いない。
そこで亮太のマンションに住み玲奈の部屋を覗き込める高層階の住人に絞り、郵便受けから情報を探る。
家族連れは除外し、独身者で怪しい人物を捜す亮太。

ここで1人該当者が出る。

名前は高柳。
亮太よりも下の階―――302号室の住人だった。

アカネが誤って下着を落とした為に拾いにやって来た風に装い高柳宅を訪問した二人は、高柳の了承を得て室内からベランダへ抜ける。
その間、高柳宅をじっくりと観察する亮太。
だが、みたところ怪しいものはない。
それどころか、高柳は各種ガーデニングの本を取り揃えベランダで実践しているガーデナーだった。

用を済ましすごすごと退散する二人。
アカネの見立てでは、高柳はアカネの下着はおろかアカネ自体に目もくれない朴念仁という印象らしい。
少なくとも亮太のような変態とは違うっぽいと語るアカネ。
高柳は事件と関係ないのだろうか……?

亮太の部屋へと戻った二人。
玲奈がストーカーの手にかかったとすれば、ストーカーとなりうる人物は会社や通勤途中の電車で玲奈を見染めた人物も含まれるのでは……とアカネの捜査方針に異議を唱える亮太。
そんな亮太にアカネは怪しく微笑むと「もうひとつ(玲奈がストーカーに見染められる可能性がある場所が)あるわよ」と呟くのだった―――8話に続く。

<感想>

前回、洗濯物は犯人のアリバイ工作に用いられるのではと推理しましたが、今回のアカネによればどうも違う様子。
もともと早朝の犯行に見せかけるために洗濯物を干したとしても、隣の住人が証言するであろう洗濯機の音や乾き具合から考えて干したのが深夜であることはすぐにバレる筈、こんなお粗末なアリバイ工作はあり得ないと考えるべきでした……迂闊ぅぅぅぅぅ。

それにしても、犯人には別の目的があるらしい……何だろう。
ありえそうなのは、犯人の衣服が玲奈の干した洗濯物とされる中に混じっている可能性か。
ここで気になるのは玲奈殺害時に犯人が返り血を浴びているであろうこと。
返り血を浴びてそのまま逃げては目立つワケで、犯人にとってそれは避けたかった筈。
そこで犯人は返り血のついた自身の衣服を玲奈の物として洗濯、ベランダに干したのではないでしょうか?

こうなると、犯人は女性。
となると、これまでに本作で出て来た女性は、探偵アカネ、被害者玲奈を除くと、亮太の母・博子、亮太のコンビニの同僚・野田春美の二人しかいません。
このうち、亮太の母は洗濯機がまわっていたと証言した本人なので除外(亮太の母が犯人ならばわざわざ洗濯機について言及する必要はない、第一このロジック自体が成立しなくなってしまう)。
ここで残されたのはただ1人。

亮太のコンビニの同僚・野田春美です。
というわけで、野田春美犯人説で管理人はいくことにします。
女性である玲奈のストーカーとなれば男性に違いないというのが既に盲点のような気がするのもこの説を採る理由。
し・か・も、春美ならば洗濯物の理由がもうひとつ増えるのです。
そう、綾辻行人先生の「迷路館の殺人」で使われたあのロジックの可能性もあるのでは?
女性だからこそ起こりうる事態が突発的に起こったのかもしれない。

これならアカネの言う「もうひとつ(玲奈がストーカーに見染められる可能性がある場所が)あるわよ」にも「(亮太が玲奈を見染めたように)亮太のバイトするコンビニ」として説明がつきますし。
少なくともかなり容疑が濃くなったような気がしませんか?

さて、容疑者を野田春美としたところで実は8話にはまだ続きがあるのです。
そう、“地上3階のガーデナー”こと高柳の存在です。
今回、普通っぽく描かれていたことで、逆にかな〜〜〜り怪しいこの人物。
執拗に“ガーデニング”の描写が繰り返されていたのも気にかかります。

ただ、こちらが何とも分からない。
本棚に並んだガーデニングの本の配置や背表紙にも注目してみましたが一向に思い浮かびません。
あちらが本線だとすると“野田説危うし”となってしまいますが……。

仮に高柳が犯人だと仮定して洗濯物を干した理由を考えると「自らの犯行を犯した部屋がベランダから見えるのが気持ち悪かったので目隠しの意味で」とか「玲奈の部屋からベランダ越しに高柳宅のベランダを覗かれると困るようなものがあるので捜査陣の注意を逸らす為」とか、イマイチな理由しか思いつきませんが……なにか画期的なロジックが存在するのだろうか?

とにもかくにも、果たして驚天動地のトリックはあるのか?
先の読めない「監禁探偵」。
9話に要注目です!!

◆我孫子武丸先生関連過去記事
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弥勒の掌 (文春文庫)





◆原作の我孫子武丸先生のその他の作品はこちら。




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