2010年10月14日

木曜ミステリー 京都地検の女スタートスペシャル「母を殺しにきた天才画家!上海〜京都、34年目の再会が招いた殺意!!二つの名を持つ女の謎」(10月14日放送)ネタバレ批評(レビュー)

木曜ミステリー 京都地検の女スタートスペシャル「母を殺しにきた天才画家!上海〜京都、34年目の再会が招いた殺意!!二つの名を持つ女の謎」(10月14日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

京都地検の女1


50歳の誕生日、人間ドックを受けるために病院を訪れた鶴丸あや(名取裕子)は、かつて女子大生の転落死事件を通じて知り合った女子大の学長・浜田喜久子(山本陽子)とバッタリ再会する。同じく人間ドックのために来院していた喜久子の「200歳まで生きたいわ」という力強い微笑みに、あやは圧倒される…。

その夜、あやは検察事務官の太田勇一(渡辺いっけい)、上司の高原副部長(蟹江敬三)、京都府警の成増警部補(寺島進)、事務官見習いの斉藤加奈子(小林きな子)らに誕生日を祝福してもらい、気分よく過ごすことができたのだが…なんと翌日、東京で暮らす姑の圭子(有馬稲子)が突然やって来たからビックリ! 圭子はしばらくあやの家に逗留するつもりらしく、“天敵”ともいえる姑の乱入に、あやは困惑するばかり…。

そんな中、殺人事件の被疑者・田村茂一(山本紀彦)が、あやのもとに送致されてきた。造園業者・飯島康志(藤田宗久)が山林で撲殺された事件で、田村は自分が犯人だと名乗り出てきたという。飯島の直接の死因は頭部の挫傷だったが、死体には電流が流れた痕跡が残されており、事件当夜は嵐だったため、犯人は撲殺したあと落雷死に見せかけようとしたのではないかと考えられていた。だが、当の田村は「電流なんて何のことだかわからない」とあやに言う。

田村のあいまいな動機や供述に不審を抱いたあやは、自ら事件を調べなおすことに。所轄の刑事・池内(益岡徹)が被害者・飯島の自宅から押収したという3通の手紙に着目する。そのうち2通は“林敬一郎”という人物からで、残りの1通は“林峰生”という人物からだったが、その名前を聞いた太田は、急に興奮する。林峰生(原田龍二)は京都出身の日本人ながら上海に在住、“リン・ファン”の名で中国の現代アート界を皮切りに世界的に注目を集めるアーティストなのだという。

峰生は個展を開催するため、ちょうど数日前から帰国し、京都に滞在していた。調べると、事件の日、峰生らしきサングラスの男が飯島を訪ねていたことがわかる。

さっそくあやは峰生に会いに行き、事件当夜のアリバイをたずねると、峰生「ホテルの部屋にいた」と答える。それ以外の質問には黙秘を貫く峰生になす術もないあやだったが、帰り際、峰生のものと思われる靴に目をとめる。“主婦の勘”を働かせ、明らかにおかしい点を見つけたあやは、峰生が何かを隠していると確信し、彼の経歴を調べはじめるが…!?
(公式HPより)


では、続きから……(一部、重複あり)

あやが50歳の誕生日を迎えた雷雨の夜に飯島という男性が殺害された。

飯島宅の手紙から林峰生という男性が浮上。
彼は国際的なアーティストだった。
早速、峰生に事情を聞くあやだが、峰生はスポンサーからの契約を盾になかなか口を開かない。
とりあえず、飯島の殺害時刻にはホテルの自分の部屋にマネージャーと共に居たことを聞き出す。

ホテルの部屋に居た筈の峰生。
だが、その靴を乾かした形跡が残されていたことから峰生が雨中外出したことに気付いたあやは彼を疑う。

飯島宅から押収された峰生の父・敬一郎の手紙に“八重子”という名前が。
この“八重子”が峰生の母では……と推理したあやは峰生に事実を確認。
峰生は思わせぶりながらもあやの推測を肯定する。

田村に命に関わる病気があることが判明。
その治療費が高額になることから警察病院で治療してもらうために出頭したのだ。
田村によれば、出頭前夜に女性から電話がかかって来たと言う。
電話先の相手から「こうすれば治療が受けられる」との助言を受けての行動だった。
事件に裏があると察したあやは峰生への疑念を深める。
そんなあやに対し、峰生のファンである太田は反撥。
峰生の無実を証明する為と率先して調査を行う。

再び峰生と会ったあやはその真意を問う。

自らの出自を明かす峰生。
当時、敬一郎と八重子は恋人同士、結婚も間近だった。
だが、敬一郎と八重子の結婚は敬一郎の父から反対に遭い挫折する。
父親に認められるよう実績を挙げるべく敬一郎は上海へ。
1年後、峰生が誕生。
八重子は峰生を可愛がり育てた。
だが、5年後―――敬一郎が実績を挙げ帰国する直前、当の八重子が消えてしまう。
以後、敬一郎はひとり残された峰生を育て上げた。

「34年前に消えた母・八重子に会いたい」と訴える峰生。
飯島殺害当日も雷を見る為にホテルの屋上に居たらしい。
そんな峰生にうたれたあやは八重子を捜すことを約束する。

姑・圭子が京都へやって来た理由が判明。
息子(つまり、あやの夫)と喧嘩したらしい。
不機嫌な圭子を気遣うあや。

峰生の個展会場の男性トイレから“血塗れのナイフ”、“飯島の指紋がついた財布”が出て来る。
どうやら長年地中に埋められていたらしい。
血液と指紋から34年前に殺害された守屋という男性の事件に関係があると判明する。

飯島を落雷死に見せかけ高電圧をかけたとなると専門的な知識と道具が必要とされる筈。
成増が東北の大学にそんな道具があることを突き止めて来る。
その道具の名は“高電圧発生装置”といった―――。

一方、池内から守屋の財布に入っていた一万円札に浜田喜久子の指紋がついていたことを聞かされたあやは喜久子の出身地に注目。
大阪へと向かい、そこで浜田八重子の名前を見つける。
早速、浜田八重子に事情を聞くことに。

浜田八重子によればあや達が捜す八重子は既に名前を変えていると言う。
なんでも峰生の母・八重子は浜田家の養子になっていた。
そこには八重子という名前の娘(話を聞いた浜田八重子本人)が既におり、便宜上不都合が生じたために役所で名前を変えたらしい。
八重子は氏名変更して喜久子になっていたのだ。

浜田喜久子が峰生の母・八重子その人だった!!

浜田喜久子を母だと知らされた峰生の反応は意外なものだった。
峰生の目的は母・喜久子に復讐することだった。
峰生には幼児期に母から殺されかけた記憶があったのだ。
飯島が助けに来なければ自分は死んでいたと語る峰生。
以来、女性不信に陥っていると言う。

太田たちは喜久子が守屋を殺害しその事実を隠すために飯島も殺害したと推理するが、あやはそれを否定する。
あやは飯島宅から出て来た手製の子供用パジャマを証拠に喜久子は峰生を愛していたと指摘。
峰生が喜久子に殺されかけたのには理由がある主張する。

そんな中、喜久子が入院。
喜久子は心臓に疾患があり余命が短いらしい。
だが、峰生は喜久子との面会を拒否する。
そんな峰生を必死に説得する太田。

説得に心動かされた峰生は喜久子と面会することに。
素直になれない峰生に喜久子=八重子はすべてを語り出す。

40年ほど前、上海へと敬一郎が渡り、残された八重子。
前々から八重子に言い寄っていた守屋は八重子を乱暴、八重子は妊娠してしまう。
守屋が別の暴力事件で収監され、子供の父親は敬一郎だと思い込む事により精神の均衡を保とうとした八重子。
そのまま子供を出産することに。
その子供こそが峰生。

しかし、悲劇は終わらなかった。
敬一郎の父の反対も解決し、親子3人仲良く暮らそうとした矢先のこと。
守屋が出所、八重子に再び言い寄って来たのだ。
守屋は峰生のことも知っていた。
守屋の口から峰生の出生の秘密が洩れることを怖れた八重子は衝動的に守屋を殺害。
家へと駆け戻るが、幼い峰生に守屋の面影を見てしまう。
八重子は、そのまま自然と峰生の首に手をかけてしまった―――そこを飯島が助けたのだ。
ハッと気付いた八重子は自分の罪深さに恐れ慄き、自殺を図ろうと考えるが直前で思い留まる。
そこへ駆け付けた飯島はすべての事情を知り、八重子の犯行の証拠を隠滅したのだった。

喜久子に飯島殺害当日のアリバイを尋ねるあや。
その時間、雷を見ていたと答える喜久子。
喜久子と峰生―――奇しくも親子二人は同じ時間、同じ行動を取っていた。

喜久子は容態が悪化し、緊急手術を受ける。

捜査本部は喜久子を飯島殺害犯として処理しようと目論む。
対して、あやと太田は喜久子の無実を信じ真犯人を捜す。
喜久子に対しわだかまりのあった峰生だが、飯島殺害当日の喜久子のアリバイ証人を捜す。

田村に電話をかけて来た女性を捜すあやは田村が電話を受けた際に居合わせた居酒屋の主から「バックでピンクレディーがかかっていたので、たぶんあそこだ」と教えられる。
彼から教えられた場所に向かうと、そこはキャバレーだった……。

ここで大きな間違いに気付くあや。
そう、電話の主は変声機を使った男だったのだ!!
守屋事件の証拠品も男性トイレから出て来たではないか!!

急遽、飯島宅の近所の男性が捜査対象に浮かぶ。
彼はシイタケ栽培も手掛けており“高電圧発生装置”も所持していた。
問い詰められた彼は犯行を認める。
飯島に借金があった男は殺害当日に現場で飯島を見かけ殺害を思い立ったらしい。

こうして事件は解決する。

喜久子の手術は成功、峰生と喜久子は峰生の描いた家族の絵を通じて和解する。
峰生は日本に帰国を決め、今後の創作拠点を国内に定める。

姑の圭子も息子と和解し京都を去ることに。
親子水入らずで旅行に出かけるらしい。
すべてはあやの配慮だったが、それも圭子に見抜かれていた。
今回のことを通じて、圭子はあやのことを少し認める―――エンド。

<感想>

安定感あるドラマでしたね。
やっぱり、「京都地検の女」は面白いなぁ。

内容的にも工夫されていたように思います。
完全に喜久子犯人のミスリードに引っかかってしまいました……。
特に“高電圧発生装置”の件でやられた!!
東北の大学とか出てたから、研究機関繋がりでてっきり犯人は女子大の学長である喜久子だと思っちゃいました。
ここらも良かった。

姑・圭子&あやの夫、喜久子&峰生との二組の親子を通じて絆を描いたのも見事でした。
これを二時間ドラマにおさめる技術も素晴らしい。

今回の内容は管理人の中では高評価です。

そうそう、池内役で出演されている益岡徹さんが初主演を果たした映画「脇役物語」が23日より公開されるとのこと。
ファンは要チェック!!

<キャスト>

●鶴丸あや(名取裕子)
京都地検の名物検事。主婦の勘を武器に女性ならではの視点で難事件を解決に導く。市場や商店街などで、仲良し主婦たちとの井戸端会議が日課で、その会話の中で事件解決の糸口を見つけることも。プライベートでは、東京に夫・章太郎を残して、大学生の娘・りんと京都で2人暮らし。突然、章太郎の母・圭子が京都にやって来ることになり、やや不安も。

●成増清剛(寺島進)
京都府警捜査一課警部補。僧侶の資格を持つ変り種の刑事。悟りすましているわけではなく、ひょうひょうと事件に取り組んでいる。

●池内弘二(益岡徹)
中京警察署刑事。叩き上げの所轄の刑事。慇懃無礼を絵に描いたような男で、あやとの対立も絶えない。愛妻家の顔も持つ。

●太田勇一(渡辺いっけい)
検察事務官。あやの補佐役のベテラン事務官。事なかれ主義で、常にあやの暴走に振り回され、うんざりしている。

●鶴丸圭子(有馬稲子)
あやの夫・章太郎の母。普段は東京で章太郎の面倒を見ているが、突然、京都にやって来る事に。

●高原純之介(蟹江敬三)
京都地検刑事部副部長。あやの直属の上司。暴走するあやを叱責する一方で、検事としての実力を認めている。
(MSNエンタメさんより)


◆関連外部リンク(外部サイトに繋がります)
・木曜ミステリー 京都地検の女(テレビ朝日公式HP)
http://www.tv-asahi.co.jp/kyoto/

◆「木曜ミステリー」関連過去記事
・「京都地検の女」第一報!!
2010年10月期木曜ミステリーは「京都地検の女」!!

「京都地検の女」第6シリーズ第1話詳細判明!!

・「853〜刑事・加茂伸之介」
「853〜刑事・加茂伸之介」(テレビ朝日、2010年)
各回ネタバレ批評(レビュー)あります。

・「科捜研の女」
科捜研の女2時間スペシャル「恐怖の200メートル狙撃疑惑の体内弾道!?矛盾する発射タイミング!!京都〜小豆島、逃げる女vs迫る狙撃者の謎」(3月18日放送)ネタバレ批評(レビュー)

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圭子役を演じる有馬稲子さんの著書はこちら。
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