ネタバレあります、注意!!
<あらすじ>
ニュージーランドの全寮制女子校に編入してきたジュリアン。彼女は同校の卒業生である祖母が遺した手記と、古い手紙を携えていた。手記には学院の教会堂で起こった残虐な殺人事件が、手紙には復讐をにおわせる不吉な一文が書かれていた。そして、ジュリアンと6人の同級生に、ふたたび酷似した状況で、悲劇がふりかかる……。これは41年前の事件の再現なのか? 少女たちを脅かす、封印された謎とは? 第20回鮎川哲也賞受賞作。
(東京創元社公式HPより)
<感想>
第20回「鮎川哲也賞」受賞作。
「ボディ・メッセージ」とのダブル受賞であった。
・「ボディ・メッセージ」(安萬純一著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)
「太陽が死んだ夜」受賞時は月原少年名義。
選評については感想末尾を参照。
まず、第20回「鮎川哲也賞」自体の感想を述べると、受賞作が“陰”と“陽”でまるきり反対の属性を持つ2作になった印象。
これにより、どの層にもアピール出来るため良い結果だったと思う。
「ボディ・メッセージ」が本格としてプロやマニアに理解される作品である反面、「太陽が死んだ夜」は一般やライト層に支持され易い作品である。
「ボディ・メッセージ」のトリックが作品と切っても切れない関係の反面、「太陽が死んだ夜」はストーリー上、トリックが特に必要とされていない。
「ボディ・メッセージ」がその独特な世界観と言い回しにより読みづらい反面、「太陽が死んだ夜」は文章が平易で読みやすく好感が持てる。
「ボディ・メッセージ」が本格として純粋さを誇っている反面、「太陽が死んだ夜」は高いエンターテイメント性を誇っている。
「ボディ・メッセージ」が小説としてのメッセージ性が低い反面、「太陽が死んだ夜」はメッセージ性が高い。
濃いミステリが好きならば「ボディ・メッセージ」、ライトなミステリが好きならば「太陽が死んだ夜」がオススメ。
対照的な2作が受賞したことにより読者のニーズを大きくフォロー出来ていることが第20回の特徴かな。
2作を比較すると、個人的には「太陽が死んだ夜」が面白かった!!
内容的に「ボディ・メッセージ」も負けてはいないが疲れた時には読みづらい。
「太陽が死んだ夜」が、どことなく「少女たちの羅針盤」にイメージが近いのもその理由かも。
しかし、大量に殺人が発生しているのにあの爽やかな語り口はもの凄い武器だな。
月原先生は今後が気になる作家さんだ。
ちなみに、北村先生が「太陽が死んだ夜」の犯人の動機についてデリケートな問題を雑に扱っていると指摘されていたが、「ボディー・メッセージ」の犯人の動機やトリック自体も同じ位デリケートな問題なのに割とフォロー入ってないけどいいのかなぁと思ったのは秘密だ。
寧ろ北村先生のあの発言には何らかの意味があると考えてたりする。
では、本題の「太陽が死んだ夜」について感想を述べる。
「太陽が死んだ夜」のテーマは人種間の相互理解。
この大きなテーマを個人という視点から見事に表現している。
この点が高評価。
「ボディ・メッセージ」と「太陽が死んだ夜」を比較すると「太陽が死んだ夜」を推す。
読みやすいのがその理由。
大量に死者が出ており、テーマも重く暗いものでありながら、あそこまで爽やかな語り口で表現できるのは凄い。
驚くくらいスルスル読めた。
このリーダビリティは水生大海先生の「少女たちの羅針盤」に近い。
そういえば、過去と現在という構成も近いかな。
・「少女たちの羅針盤」(水生大海著、原書房刊)ネタバレ書評(レビュー)
月原渉先生は管理人が今後に注目したい作家さんの1人となった。
尚、ネタバレあらすじは本編をかなり意訳した物であり、真相は同じだがそこまでの過程がかなり違ったりする。
本作を読んで管理人のあらすじと比較してみると月原先生の凄さが分かると思う。
受賞も頷ける。
【各選考委員選評】(管理人による意訳)
・笠井潔先生
推薦作「太陽が死んだ夜」
「太陽が死んだ夜」は欠点があるがコゴロウなどのセンスを評価したい。
「ボディ・メッセージ(ボディ・メタ改題)」も意欲作であり評価したい。だがタイトルの「メタ」が何を指すのか不明である。
・北村薫先生
推薦作「太陽が死んだ夜」
「太陽が死んだ夜」は欠点が多かったが、具体的な欠点ばかりであり大幅な改善の余地がある。
ただし、犯人の動機をデリケートなものに設定しているにも関わらずその扱いが雑。
しかも、この手の動機は最近多く見られているが、そのどれもが上手く消化できていない。
この点はマイナス。
「ボディ・メッセージ(ボディ・メタ改題)」は本格の宿命とでもいうべき決定的な欠点があり、これは改善できない。
結果、「太陽が死んだ夜」を推す。
・島田荘司先生
推薦作「ボディ・メッセージ(ボディ・メタ改題)」
「太陽が死んだ夜」はミステリ部分が弱く、一般作と変わらない。
その点、「ボディ・メッセージ(ボディ・メタ改題)」はミステリとして成立している。
こちらを推したい。
・山田正紀先生
推薦作「ボディ・メッセージ(ボディ・メタ改題)」&「太陽が死んだ夜」
「太陽が死んだ夜」は歴史的事実に基づいたものとのことで勉強になった。コゴロウという名前もありそう。
「ボディ・メッセージ(ボディ・メタ改題)」も良く出来ていた。設定がよい。
他に比べてこの2作ならばどちらが受賞してもよいと思えたので、ダブル受賞は喜ばしい。
<ネタバレあらすじ>
登場人物一覧:
【現在】
ジュリアン:祖母が昔暮らしていた女子寮に住む事になった生徒。バーニィ曰く「お人よし」
バーニィ:ジュリアンの幼馴染みにして親友、ジュリアンの自慢の親友
ベル:日本からの留学生、バーニィのルームメイト。バーニィ曰く「切れ者」
ジェニファ:ジュリアンたちの仲間、良家のお嬢様然とした風貌の持ち主
イライザ:ジュリアンたちの仲間、どこか儚げな雰囲気の持ち主、アジア系の血が混じっている?
シスター・ナシュ:ジュリアンたちの寮のシスター、責任者
ケイト・グレイ:ジュリアンの祖母
古賀涼:???
【41年前】
コゴロウ:ニュージーランドの収容所にいる日本人捕虜
矢神:コゴロウの親友、同じく日本人捕虜
独眼:矢神の上司、同じく日本人捕虜
古賀良:???
ジュリアンは幼馴染みにして頼れる親友バーニィと共に祖母ケイトが過去に暮らしていた女子寮に住む事になった。
寮の他の住人は、日本からの留学生で風鈴と理知的な頭脳からベルと呼ばれる少女、良家のお嬢様然とした容姿の持ち主ジェニファ、アジア系の血を引くクォーターのイライザや、寮の運営責任者であるシスター・ナシュたちがいた。
入寮に際してジュリアンとバーニィは別の部屋に。
バーニィのルームメイトはあのベル。
バーニィとベルは互いの智慧を認め合い、これにジュリアンを加えた3人はすぐに親しくなった。
その矢先、ジュリアンの祖母ケイト宛てに届いた手紙を見てシスター・ナシュが恐怖を抱く。
そこには「報いを」とあった。
ケイトとシスター・ナシュたちに何があったのか?
話は41年前に遡る。
41年前、ケイトは閉鎖的な寮の中で倒れていたひとりの日本人を助けた。
日本人は名をコゴロウと言い、捕虜収容所から脱走して来たらしい。
ケイトは外界への興味から彼を匿うことにする。
何事も無く時が過ぎケイトが安心したのも束の間、寮内の女子生徒が密室で腹を裂かれ殺害される事件が発生。
しかも、被害者の顔には男性の体液がかけられていた。
女子寮だけに男性はコゴロウしか居ない。
自分の行いが仲間を殺すことになったケイトは悩み苦しむ。
そして現在、41年前と同じ状況で殺人事件が発生。
男性の体液は無いものの、イライザが腹を裂かれた死体で見つかったのだ。
その傍には縛り付けられ転がされたジェニファの姿もあった。
41年前の再現か、はたまた何者かの復讐か?
シスター・ナシュも消え、寮内の住人は疑心暗鬼に陥ることに。
その間にも次々と殺害されていく少女たち。
ベルはアリバイの無いジュリアンを疑い1人で行動する。
助けを外に呼びに行った者も警備員と共に銃で射殺されてしまう。
そして、消えたシスター・ナシュも地下室の奥で引きつぶされた姿で見つかった……。
生き残っているのは、ジュリアン、バーニィ、ベル、ジェニファの4人だけ。
バーニィとも離れ離れになってしまったジュリアン。
不安に駆られていると瀕死のベルに出会う。
何者かに銃で撃たれたらしい。
そこへやって来たのはジェニファ。
ベルは叫ぶ。
「ジュリアンが犯人でないのならばジェニファしかいない!!」と。
戸惑うジュリアンの前でジェニファが豹変。
銃を手に襲いかかる。
現在の事件は全てジェニファの凶行だったのだ。
ジェニファに向けて自分の推理を述べるベル。
イライザ殺害の折にジェニファが縛られていたのでつい容疑圏外に置いてしまっていたが、あれはジェニファも予期しないアクシデントだったのだと。
ジェニファが凶行に走ったのはシスター・ナシュがそう仕向けたからだった。
ジェニファのトラウマを知っていたシスター・ナシュが邪魔なイライザを始末する為に利用したのだ。
イライザを殺害したジェニファをシスター・ナシュが昏倒させ縛った為に一見ジェニファに犯行不可能と見える状況が出来てしまったのだった。
それ以降、次々と殺人を繰り返し、遂には利用しようとしていたシスター・ナシュさえ殺害したのだ。
「あいつは屑だった」吐き捨てるジェニファ。
「あいつは東洋人と姦通していた」銃を手にベルを見詰めるジェニファ。
41年前の事件の真犯人はシスター・ナシュだった。
シスター・ナシュはケイトに匿われているコゴロウを発見。
異性の存在自体に負けたのかコゴロウと関係を持ってしまう。
そこを生徒に見られた為にコゴロウの犯行に見せかけ殺害したのだ。
そして、真相を知るコゴロウもまた……。
しかし、この冒険には代償が必要となった。
シスター・ナシュは妊娠してしまったのだ。
相手は日本人、当然ハーフである。
神に仕える立場と異人種への蔑視からシスター・ナシュは出産後に子供を捨てた。
その子供の娘、つまり、シスター・ナシュの孫こそがイライザだったのである。
シスター・ナシュはイライザを疎ましく思っていたのだ。
しかも、ケイト宛ての手紙から、留学してきた日本人のベルに自分が復讐されると思い込んでしまった。
そこで、あわよくばジェニファを使いすべてを闇に隠滅しようと目論んだのだった。
「あなたの動機も分かるわ」語るベルに憤るジェニファ。
ジェニファの動機は何故イライザを最初に殺害したか、その腹を裂いたかにすべてが隠されていた。
ジェニファは過去に東洋人に暴行されていたのだ。
そこで腹、とりわけ子宮を憎み引き裂くという残虐な行為に及んだのだった。
こうして自らの闇に喰われたジェニファはシスター・ナシュのコントロールを離れると殺人を繰り返した。
いや、まだ終わっていない。
ジェニファの銃はベルに向けられたままだ。
危機一髪、どこから現われたのかバーニィがジェニファの隙を突き銃を奪う。
銃を奪われながらもジェニファは激しく抵抗。
隠し持っていたナイフを手に上層階へと姿を消す。
それを追うベル。
ベルにはバーニィが隠れていたのが分かっていた。
部屋に溶け込むようシーツを纏い物陰に隠れ真犯人を捕まえるチャンスを窺っていたのだ。
そして、奇しくも41年前のシスター・ナシュが作った密室にも同じトリックが使われていた。
部屋の隅に同化すると全員の目をやり過ごし、こっそり抜け出し後ろから何食わぬ顔で合流したのだ。
それが41年前の事件のトリック。
バーニィもベルも同じ結論に辿り着いたゆえの今回の行動だった。
ジェニファを追い上層階へと消えて行くベル。
ジュリアンも追おうとするがバーニィに止められる。
数刻が過ぎ、事件が寮の外へと伝えられた。
警察が到着し捜査が開始された頃、ジュリアン、バーニィが保護される。
ベルは階段の途中で意識を失い倒れ込んでいた。
幸い命は取り留めた。
ジェニファはといえば上階で切腹死体で発見された。
追い詰められての自殺と考えられた。
しかし、切腹では腹に刃物を入れた際に余りの痛みに気絶してしまう筈だった。
誰か介錯人が居たのではなかろうか?
そう疑われたが、階段の途中で倒れ込んでいたベルに注目する者は居なかった。
数週間後、コゴロウが埋められたと思われる場所に二人の少女が立っていた。
ベルとバーニィだ。
「ここにシスター・ナシュが埋めたと思う」と告げるバーニィ。
「本当は全部最初から分かっていたんでしょ?」とバーニィに尋ねるベル。
誤魔化すことが出来ないと考えたバーニィは推理した結果、ある程度は理解していたことをベルに伝える。
何故、黙っていたのか?
それはジュリアンのためだった。
そもそもケイトの手記には怪しい部分があったのだ。
本人の自己申告である以上、どこまで信じていいのか分からない。
そこに大きな嘘が含まれていたとしても。
シスター・ナシュと同じくケイトも性に興味を持ち、コゴロウと関係したのだ。
結果、シスター・ナシュと同じ代償を払うことになった。
妊娠である。
つまり、ケイトの孫であるジュリアンは日本人であるコゴロウの孫でもあった。
ジュリアンとイライザは遠い従姉妹同士だったのだ。
もしもバーニィが今回の犯罪のすべてを明かしてしまえばコゴロウとケイトの関係にも勘づかれてしまう恐れがあった。
「今も差別が根強いのよ、ジェニファがイライザに抱いた憎悪のように。そんな目にジュリアンを逢わせたくなかった……」
今後もジュリアンには真相を隠し通すと主張するバーニィ。
そんなバーニィにより日本人であることを否定されたベルはショックを受け相互理解の難しさを改めて感じる。
コゴロウの遺体を発見したベルはそのままニュージーランドを去った。
そんなベルの姿にバーニィもまた心に傷を負うのだった。
あれから数年が過ぎた。
ジュリアンももう20歳だ。
バーニィは人の心を動かすには政治家になるのが一番と異国の地へ渡り勉強に励んでいる。
当然、ジュリアンの近くには居ない。
そこへベルから手紙が届く。
そこにはケイトが受け取った「報いを」の手紙、その差出人についてベルが調べたことが書かれていた。
差出人はコゴロウだったのだ。
いや、正確にはコゴロウの家族こそが差出人だった。
コゴロウはケイトに匿われた際にケイトを通じて家族にあてた手紙を出した。
ケイトは知らなかったがそれは二重になっており、そのひとつが再びケイトのもとへ返信されるようになっていたのだ。
ベルによればコゴロウは手紙を書いた時点で復讐を考えることはなく、「報い」とは「助けてもらった恩に報いる」ことだったと断言していた。
何故、断言できるのか?
それはベルがコゴロウが家族に宛てた手紙を偶然発見したからだった。
何故、ベルの手許に手紙があったのか?
すべての謎は最後の一行に集約されていた―――ベルの本名は“古賀涼”だったのである。
41年前、コゴロウは捕虜収容所から生きて帰り家族に会いたいと願っていた。
だが、捕虜の中には生きて虜囚の辱めを受けずと考える強硬派も多く存在し、同時にその強硬派を疎ましく思う穏健派も多く存在した。
両派はやがて武力衝突寸前まで行き着く。
このままでは死人が出ると考えたコゴロウは収容所の所員に密告。
両派の衝突は未然に防がれたものの、強硬派の恨みを買ってしまう。
強硬派に居た親友・矢神はそんなコゴロウの窮地を知り仲裁を買って出る。
しかし、矢神はその上司・独眼に性的な辱めを受けた挙句に殺害されてしまう。
矢神の死は自殺で処理されるが、独眼の犯行に気付いたコゴロウは彼を殺害し脱走する。
その途中、ついに強硬派が決起。
収容所側も強硬手段に出た為に武器を持たない捕虜を虐殺する結末に終わる。
コゴロウはこの混乱に乗じ脱出に成功。
彼に同情する者、彼を排斥する者などを経てやがてあの女子寮に辿り着くのであった。
彼はまだ己の迎える最期を知らない。
そんなコゴロウ。
その本名は“古賀良”といった―――エンド。
蛇足:つまり、ジュリアン、イライザ、古賀涼(ベル)は全員が祖父・古賀良を通じた従姉妹。
ジュリアンはケイトを通じて、イライザは自らのルーツ捜し、ベルも家族を通じてここに集まったと思われる。
すべてがコゴロウに通じていた。
ある意味、シスター・ナシュは自身で疑心暗鬼を育てた挙句、自分が殺した古賀良(コゴロウ)から復讐されたようなもの。
“報い”は確かにあったわけだ。
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