2010年11月07日

「郷愁という名の密室」(牧薩次著、小学館刊)

「郷愁という名の密室」(牧薩次著、小学館刊)ネタバレ書評(レビュー)です!!

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

郷愁という名の密室


矢住鼎(やずみかなえ)は漫画家志望の35歳。今は北関東の小都市でヘルパーをしている。誤って介護先の老女を死なせ、絶望した鼎は雪山で自殺を図る。ところが‥‥。目覚めたのは無量温泉の旅館の一室。そこで彼は〈少女のままの〉高校時代の後輩・雫に再開する。その旅館で事件が起きる。まず、宿泊客の男女が刃物で殺害され、次いで隣の旅館の女将が密室状態の客室で刺殺される。犯人は内部の人間か。鼎と雫(ホームズとワトソン)の前に殺人者の影が迫る。そして深夜0:54、あらゆる知覚が暗転して――。
多くの謎を孕んだまま、物語は〈郷愁〉の名のもとに収斂していく。
09年度『完全恋愛』で〈本格ミステリ大賞〉受賞後、待望の第一作!

【目次】

【第一章】雪の峠で酔い果てるまで

【第二章】廃校に鶴を発見するまで

【第三章】風呂の死体を探すまで

【第四章】濡れた死体が増えるまで

【第五章】密室構築を確認するまで

【第六章】非常識な訪問が迫るまで

【第七章】主役がわが罪を悟るまで

【第八章】密室殺人再演の瞬間まで

【第九章】万物が闇に呑まれるまで

【第十章】廃墟が春にまどろむまで

あとがき……………………牧 薩次

もうひとつのあとがき……辻 真先
(小学館公式HPより)


<感想>

あくまで管理人の感想です。
感想は個々人により違います。
その点を理解した上で先へどうぞ!!


正直、あんまりかなぁ……。
鼎と雫(滴)あたりはそこそこ読ませるんだけどなぁ。
他がどうも……。

モチーフは「七回死んだ男」……だと思う。
でも、処理の仕方が雲泥の差。
こちらは微妙……。

「七回死んだ男」(西澤保彦著、講談社刊)ネタバレ批評(レビュー)

それに「隠し部屋」もどんなものなのか……。
これはマズイ気が……あくまで単なるアイテムやツールのひとつとしてならいいんだけどあの使われ方はどうか……。

ラストもやっつけっぽい。
公式HPの<あらすじ>にも「再会」を「再開」にする誤字あるし……(この点は人の事を云えない……管理人(T_T)/)。

正直、作者の辻真先先生が牧薩次名義(ツジマサキのアナグラム)で発表したのはこの為だったのかなぁとか勘繰ってしまった一作。
辻先生の「青春三部作」と比べてもそれは分かると思う。
あれだけの物を書ける人がこれを書いたとは思えない。
それほどショックを受けた……。

このタイプの作品を好きな人もいると思うが、個人的には敬遠。
次作に期待!!

牧薩次先生「郷愁という名の密室」です!!
郷愁という名の密室




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posted by 俺 at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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