<あらすじ>
海堂尊の原作をスペシャルドラマ化。大学病院に届いた怪文書の予告通りに患者が危篤状態に陥り、心療内科医(伊藤淳史)と厚生労働省の役人(仲村トオル)が調査に乗り出す。脚本・後藤法子、演出・今井和久。 東城医大病院の救命医・速水(西島秀俊)宛てに「明日の昼過ぎ、集中治療室(ICU)の患者が急変して死ぬ」という黒い封筒に入った怪文書が届く。心療内科医の田口(伊藤)は不安を覚えるが、速水はいたずらだと言って取り合わない。厚生労働省の役人・白鳥(仲村)も怪文書の存在を知り、差出人が速水を恨む人物か、医大に速水を引き留めたいと願う病院内のスタッフではないかと考える。そして翌日、怪文書の予告通り、骨折でICUに入院していた患者が細菌感染による敗血症を起こし、容体が急変する。そんな中、看護師長の花房(白石美帆)が速水の部屋に不審なものが置かれていたと1通の封筒を見せる。それは、前に届いたものと同じ黒い封筒だった。
(@nifty tv番組表より)
では、続きから(重複アリ)……
白鳥と速水の恩師・神宮寺が頭部外傷で救命救急に運び込まれて来る。
一通目の怪文書の予告が実現、患者が急変する。
原因はブドウ球菌による敗血症。
予告状の主が本気であることが判明する。
この非常時に救急救命が厳戒態勢に陥る中、再び「速水の患者が夕方に急変する」との怪文書が。
それに従うようにまたも患者が急変。
今度は健康な患者へのインスリン注射による低血糖だった。
白鳥は犯人が点滴にインスリンを注入したと推理。
注入可能な時刻周辺の監視カメラの映像をチエックし、救急救命スタッフや速水が関与した過去の患者を容疑者から外す。
事態が悪化して行く中、茶封筒にて「神宮寺が3日以内に急変する」とこれまでと違い標的を名指しした怪文書が届く。
案の定、予告通りに神宮寺が急変。
学生時代、教授を貶したことで退学寸前まで追い込まれた白鳥と速水。
その二人を救ったのが神宮寺だった。
恩人を救うべく速水と白鳥はそれぞれ必死に行動する。
そんな中、エレベーター前で清掃係の青年が昇降ボタンを連打する光景を見かけた白鳥。
監視カメラの映像を確認し、犯人に気付く。
犯人はアルバイトの清掃係・吉原だった。
吉原は速水を尊敬しており、速水相手にゲームを仕掛けたと言う。
1人目にはブドウ球菌を2人目にはインスリンを投与したと笑う吉原。
だが、吉原は3人目の神宮寺については知らないと主張。
詰め寄る速水に今度は一転して自身の犯行を匂わせる吉原。
白鳥は吉原に「ヘパリンを投与するなんて頭がイイね」とカマをかける。
吉原はそれを認め、神宮寺に関して無関係であると意図せず証明してしまう。
吉原は警察に引き渡されたが、神宮寺事件の犯人が残っている。
最近の神宮寺の生活を調べる白鳥と田口。
神宮寺は3年前に妻を亡くし特養ホームでひとり暮らしていた。
神宮寺の部屋のPCからある文書を発見した白鳥は犯人に思い当たる……。
田口は白鳥に「なぜ、吉原が神宮寺事件の犯人ではない」と気付いたか尋ねる。
白鳥は、予告状の文書のフォームが1通目&2通目と3通目とで違ったこと、吉原が神宮寺の名前を聞いた際の反応から予告状の主が吉原では無いと判断したと語る。
ついに神宮寺事件の犯人が明かされる。
それは神宮寺自身だった。
神宮寺は肝炎ウィルスワクチンの開発に対する研究を行っており、神宮寺の妻は感染症の研究者で劇症肝炎で亡くなっていた。
速水は神宮寺も同様の病原であると疑い検査を行った結果、それが正しいと判明。
神宮寺夫妻は3年前、自身の研究したワクチンから感染していた。
今回の急変はそれが原因だった。
神宮寺は吉原に便乗したのだ。
動機を明かす神宮寺。
予告状に挑んだ白鳥と速水の姿を見て二人を試してみたくなったと言う。
始めから自身の病状を把握した上で急変時期を診断し予告状を送りつけたのだ。
すべてを明かし死を覚悟した神宮寺に白鳥と速水は「医学界の3年の進歩の大きさ」を持ち出し必ず助けると語る。
教え子の言葉に涙する神宮寺―――。
事件が解決し通常状態に復帰した救急救命。
そこには笑顔の神宮寺の姿もある。
夕焼けの中、屋上では田口と白鳥が「次の未来の為に医療がどうあるべきか」会話を交わしていた。
それぞれがそれぞれの道へ向けて進んで行く―――エンド。
<感想>
テレビドラマ版「チーム・バチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋」続編。
完全オリジナルでシリーズの結末を描くこととなった。
・2011年1月2日、「チーム・バチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋」続編が放送決定!!
これで「ジェネラル・ルージュの凱旋」は映画版もドラマ版も原作に改変を加えたモノになりました。
ちなみに映画版「ジェネラル・ルージュの凱旋」ネタバレ批評(レビュー)はこちら。
・「ジェネラル・ルージュの凱旋」(2009年、日本)ネタバレ批評(レビュー)
映画版と言えば第一作「チーム・バチスタの栄光」ネタバレ批評(レビュー)もありますね。
・「チーム・バチスタの栄光」(2008年、日本)ネタバレ批評(レビュー)
そんなドラマ版、果たしてどんな完成度だったのか?
完全新作部分は半分以上を占めており、シリーズ視聴者にとってなかなかのクオリティだったのでは?
一方、総集編部分となる回想パートは、かなり端折っており新参の方にとっては苦しかったかも。
その意味でこのドラマはシリーズ経験者向けと言えるでしょう。
事件の展開と真相については安直な感もありましたが、見易さの面で正しい選択だったように思えます。
結局、速水については結論が分からないなど首を捻る部分もありましたが、全体的になかなか良かったのでは?
◆関連過去記事
【原作者・海堂尊先生関連過去記事】
・フジテレビにて放送中「ジェネラルルージュの凱旋」で知られる海堂尊さんを巡る名誉棄損訴訟結論出る!!
・海堂尊さんに110万円賠償命令下る
・海堂尊さん講演会!!
・「課外授業 ようこそ先輩(12月13日放送予定)」に海堂 尊さん出演!!
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