<あらすじ>
不動産会社社長が茶会の最中に殺され、現場から「本能寺の変」をくぐりぬけたという伝説を持つ油滴天目茶碗だけが消えていた。浦沢右が京都府警三条署の刑事・白石亜子とともに捜査に乗り出すことに。
二人が被害者の茶の師匠・宮部小百合(淡路恵子)を訪ねると、小百合の父が戦時中、事件現場から消えたものと同じ茶碗で出征する青年たちの壮行の茶会をしていたことを聞かされる。
茶碗の行方は? 事件の真相は?
(NHK公式HPより)
では、続きから(重複アリ)……。
不動産会社社長の高村(田中健)が、自宅の茶室で茶会の最中に殺害された。
茶室からはなぜか茶碗が消えており、右(財前直見)が亜子(南野陽子)たちの捜査に協力することに。
右は掛け軸から、盗まれたのが宋代の「油滴天目茶碗」だと指摘。
一方で、茶室に「冬知らず」という禁花が生けられていることに注目する。
高村の遺族は高村の死を悲しむ様子もなく遺産に貪欲だ。
そんな遺族に右は高村のコレクションにある「葛飾北斎の肉筆画」の存在を明かす。
それを巡り争う遺族たち。
高村が所有していた「油滴天目茶碗」には、「本能寺の変をくぐり抜けた」という伝説があったことを知った右と亜子。
高村の茶の師匠・宮部小百合(淡路恵子)を訪ねる。
小百合によれば宮部家にも「油滴天目茶碗」が伝わっていたらしい。
だが、こちらは京都の空襲で失われたとされていた。
右は二つの「油滴天目茶碗」に興味を示す。
高村はどこからそれを入手したのか?
そんな折、ある寺の境内に「冬知らず」が咲いていたことが分かる。
その寺は高村の進める再開発に反対していた。
継ぐ気が無いと語る寺の息子・裕史に苦笑いを浮かべる父親。
須藤教授から右の過去を聞く亜子。
教授によれば、ある天才贋作家が作った贋作を見破ったが為に責任を負わされフランスでの立場を失ってしまったらしい。
その贋作者は前回の「松樹番鶏図」の作者と同一人物だった。
再度、小百合から宮部宅にあったとされる「油滴天目茶碗」について話を聞く右と亜子。
実は「油滴天目茶碗」は空襲では失われていなかった。
小百合は茶碗にまつわる思い出を語り始める。
当時好きだった北野文彦の出征に際し、「油滴天目茶碗」を用い送り出した小百合。
だが、文彦は戦死。
小百合は悲嘆に暮れる。
空襲を切り抜けた「油滴天目茶碗」は戦後に食料や薬と引き換えにされたらしい。
以降の消息は知らないと語る小百合。
右の母・曜子により、高村の所持していた「油滴天目茶碗」が近代の茶碗だったと判明。
当然、「本能寺の変をくぐり抜けた」筈もないが……。
高村は別の茶碗に由来だけをこじつけようとしていたのか?
現場写真を眺めていた右は“関守石”が消えていることに気付く。
これが凶器なのか?
捜査員の1人が“冬知らず”を見たと言う。
記憶を頼りに辿り着いた場所は、再開発現場だった。
しかも、そこは宮部小百合の父の茶室があった場所の近くであり記念の石碑が建っていた……。
それは小百合の父の想い出の場所だ。
再開発反対の署名に小百合が参加していたことが判明。
動機もある。
小百合が犯人なのか?
右は小百合に話を聞く。
小百合は金沢の骨董屋・ギャラリー天目にて手放した筈の「油滴天目茶碗」を入手していた。
それを高村に渡して再開発を思い留まらせようとしたのではないか?
茶碗の入手先は小百合だったのでは?
押し黙る小百合に右は新事実を告げる。
戦死したとされた北野文彦だったが、実は生存していた。
彼と引き合わせると語る右に、小百合は隠し持っていた「油滴天目茶碗」を持ち出すのだった。
ここに小百合はすべてを告白する。
再開発を止める為に「油滴天目茶碗」を高村に譲った小百合。
だが、高村の殺害当日、高村は「油滴天目茶碗」の由来が偽物だったことを小百合に追及。
ここに激しく談判に及んだ。
高村は小百合に騙されたと思ったのだ。
しかし、茶碗が近代のものとは小百合自身も思いも寄らないことだった。
言い争ううちに、高村は発作を起こし倒れ込んでしまう。
それを見て、小百合はその場を逃げ出したのだ。
そう、小百合は高村を殺害していない。
関守石を用い高村を殺害した真犯人は、反対運動を起こした寺の息子・裕史だった。
裕史は寺を守ろうとしたのだ。
実は近代の作だった「油滴天目茶碗」。
小百合の父が語っていた「本能寺をくぐり抜けた」との偽の由来は「戦争を生きて帰れ」とのメッセージだった。
高村の遺族に「葛飾北斎の肉筆画」と語った絵は、贋作だった。
贋作だと知れた途端に遺族は手を引いたらしい。
そして、その絵こそは例の天才贋作家の手によるもの。
亜子は右に「いつか、そいつを懲らしめよう」と告げるのだった―――2話了。
<感想>
全6回中2回目です。
全体的に淡々とした美術品の様なドラマとの印象。
財前直美さん演じる浦沢右が飄々としたイイ感じ。
南野洋子さん演じる白石亜子も毅然としてイイ感じです。
ただ、展開が速く追いつけない……余韻を味わう暇がない……。
どうも、45分ではなく60分向けの内容のような気がしました。
今回はミステリ的には特になし。
それ以外は文句ないかな。
小百合の思いも理解できた。
シリーズ通じての敵の存在も示唆されてるし、布石もバッチリと見た。
◆関連外部リンク(外部サイトに繋がります)
・「フェイク〜京都美術事件絵巻」公式HP(NHK公式HP)
http://www.nhk.or.jp/drama/fake/
・「フェイク〜京都美術事件絵巻」公式ブログ(NHK公式ブログ)
http://www.nhk.or.jp/drama-blog/1060/
◆関連過去記事
・2011年1月4日からスタートされるNHKドラマ10は「フェイク 京都美術事件絵巻」に決定!!脚本は「相棒」や「科捜研の女」で知られる岩下悠子先生に!!
・NHKドラマ10「フェイク〜京都美術事件絵巻」1話「幻の伊藤若冲」(1月4日放送)ネタバレ批評(レビュー)
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