2011年02月08日

月曜ゴールデン 内田康夫作家30周年 浅見光彦シリーズ29「菊池伝説殺人事件〜火の国熊本で出会った謎の美女と名門一族を襲う連続殺人!一門の掟と哀しき恋・光彦が見た血塗られた記憶」(2月7日放送)ネタバレ批評(レビュー)

月曜ゴールデン 内田康夫作家30周年 浅見光彦シリーズ29「菊池伝説殺人事件〜火の国熊本で出会った謎の美女と名門一族を襲う連続殺人!一門の掟と哀しき恋・光彦が見た血塗られた記憶」(2月7日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

ルポライターの浅見光彦(沢村一樹)が、熊本県菊池市と長野県の村を舞台に、一族の歴史に翻弄(ほんろう)される女性が絡んだ連続殺人の謎を解き明かす。脚本・石原武龍、演出・村上牧人。 光彦(沢村)は、旅行雑誌の依頼で名門「菊池一族」を取材するため、熊本県菊池市へ向かう。途中、由紀(黒谷友香)という女性と出会った光彦は、彼女が菊池姓であることに興味を抱くと同時に、尾行者がいることに気付く。由紀を尾行していたのは、長野県警の刑事・丸山(六角精児)だった。光彦は丸山から、由紀の父・武明(中丸新将)が長野県で殺害され、由紀の恋人・辻(長谷川朝晴)が容疑者となっていることを聞かされる。
(@nifty tv番組表より)


では、続きから……(一部、重複あり)。

由紀と交流するうちに事件に巻き込まれて行く光彦。
辻が容疑者となったのは武明に由紀との結婚を反対されたとの動機があった為。
武明の反対には何か理由があるらしい。

一方、光彦は菊池一族全体の当主である菊池武信、信州菊池家分家で武明の弟・良知やその息子・清文と会う。
武信によれば、結婚を許されなかったのは辻が秩父事件の首謀者・菊池貫平の血縁だかららしい。
貫平は菊池家の養子だったにも関わらず菊池本家の名を借りて略奪、それが菊池家の逆鱗に触れ、以降、不倶戴天の間柄とのことだった。

直後に、由紀が姿を消す。
その前後に辻の姿も目撃されており二人で逃げたものと思われた。

亡くなった由紀の父・武明は信州菊池の本家。
これにより、良知が信州菊池本家の跡を継ぐ。

翌日の朝、武信が死体で発見される。

信州菊池本家のある長野県相木村へ向かった光彦は、そこで由紀を見つける。
由紀は良知に匿われていた。
辻とは途中で別れたきりらしい。
しかも、死んだ武明は実は武明では無いとまで言い出す。
なんでも、「何者かから電話があり、死体は武明では無い」と教えられたと言う。
これまで由紀が黙っていたのは武明が被害者を殺害したと思ったからだった。

由紀の自宅が何者かにより荒らされる。
調べてみたところ、曾祖父・武治の位牌が盗まれていた。
過去帳を調べた光彦は武治の戒名が宝の在処を指し示していると気付く。
それは、菊池貫平が遺したとされるものだった。

早速、宝の在処と思われる三滝へと向かうことに。
そこで変わり果てた姿となった辻を発見する。
後頭部を殴られたことによる殺人だった。

由紀の自宅の指紋と武明と思われた死体の指紋が一致。
やはり、死亡したのは武明であると分かる。
こうして、由紀は恋人と父を一度に失った。

良知を訪ねた光彦は、由紀に武明の死体について嘘を吐いた人物がいると語りそれが良知であると断言。
しかも、武明、武信、辻を殺害したのが良知だと指摘する。
良知はあっさりと罪を認める。

武明は辻と由紀の結婚を認めるつもりで良知に宣言すべくその家を訪れた。
だが、一族の誇りを重んじる良知は貫平の子孫である辻を認められず武明を殺害したらしい。

しかし、光彦は良知の様子から真犯人が別にいると看破。

その人物こそ清文だった。
清文は自身の誇りを傷つけられたとして武明を殺害。
その際に、武信も由紀と辻の結婚を認めたと武明の口から聞いていた。
そこで武信に真相を気付かれることを怖れ殺害。
辻をも殺害したのだ。

清文は逮捕される。

すべてが解決し、由紀を食事に誘う光彦だったが丁寧に断られるのだった―――エンド。

<感想>
原作は内田康夫先生「菊池伝説殺人事件」(角川書店刊)。
1991年と1997年に角川書店より刊行されています。

原作「菊池伝説殺人事件」あらすじは―――

フリーライター浅見光彦は雑誌の取材で名門「菊池一族」発祥の地、熊本県菊池市に向かう。新幹線車中で知りあった美女、菊池由紀は泣いたかと思えば笑いだす情緒不安定。彼女も菊池市に向かうという。ところが、熊本駅で彼女を尾行してきた長野県警の丸山刑事に彼女の父親が長野県“親王塚”で殺されたことを知らされる。容疑は由紀の恋人辻綾一にかかっており、彼女がその逃亡を助けた疑いがあるという。何故由紀の父親は殺されたのか?菊池一族にまつわる因縁とは何なのか?謎は深まり、名探偵浅見の推理が始まる。
(アマゾンドットコムさんより)


これのドラマ版にして、TBS版浅見光彦シリーズ29弾。
過去のシリーズは……ないですね。

ちなみフジテレビ版浅見光彦はこちら。

【浅見光彦シリーズ】
金曜プレステージ「浅見光彦シリーズ第36弾 鐘」(1月8日放送)ネタバレ批評(レビュー)

金曜プレステージ「浅見光彦シリーズ37・長崎殺人事件『肥前路島原・長崎〜父の殺人容疑の陰に悲恋の過去現場に残された短刀と蝶々夫人のロザリオに秘められた驚愕の真実とは?』」(4月30日放送)ネタバレ批評(レビュー)

金曜プレステージ 浅見光彦シリーズ38最新作・十三の冥府「呪われた津軽王朝〜古代史の謎を追う者は殺される!?20年前の産婦人科で何が起きた?連続殺人事件のカギは子守歌」(9月24日放送)ネタバレ批評(レビュー)

金曜プレステージ 浅見光彦シリーズ39 遺骨「淡路島の古寺に隠された骨つぼに巨悪の影!秘密を知った者は次々殺される!絶対に知られてはいけない黒い過去とは?遺骨に隠された驚愕の真実」(1月14日放送)ネタバレ批評(レビュー)

さて今回は……


ここから、本作への批判が始まります。
読むと不快な気分になる恐れがあります。
ここまでで読むのを止めるか、この先を読み飛ばすことをお勧めします。



黄金法則は健在。

@疑われる主人公
A主人公の身分(社会的地位)判明
Bあっさり信用を得る(水戸黄門の印籠状態)

これが無いとシリーズの気がしない。

それにしても……今回の話はワケが分かりません。
ストーリーに繋がりが無いと言うかぶつ切りの寄せ集めと言うか……どうも、単なる引き延ばしでしかないものが多過ぎます。

まず、由紀が「死体が父じゃない」と言ったり「父だ」と言ったり……右往左往。
たぶん、由紀は武明が良知宅を訪れていたことを知っているので、良知としては捜査の容疑圏内に入らないように武明の死体を武明ではないとすることで口止めを図った……という設定なのかと思いますが、これがまず無理。

誰か知らない人からかかってきた電話を鵜呑みにはしないでしょう。
ましてや、父親の生死がかかっていれば尚更。
むしろ、詳細を知っているらしい電話の主こそが父の殺害犯であると疑うのが自然。

次に、辻の行動。
逃亡したのはともかく、その後何をしていたのかが不明。
正直、今作における辻の存在理由はミスリード要員以外にない。

さらに、光彦が良知ではなく清文が犯人であると指摘したこと。
決め手となる物証や推理があるのならばまだしも、全くなし。
あれは明らかに勘でしょう。
せめて、凶器関連で利き手の描写を入れるかして説得力を持たせて欲しかった。
正直、良知が犯人ではいけない理由が見当たらず、時間稼ぎにしか見えなかった。

他にも、武信もあっさり現われてあっさり死亡。
必然性にかける事この上ない。
これまた被害者の頭数を埋めるためと尺埋めにしか見えない。

これらが効果があるのならばまだしも大して効果もない。
単に視聴者が混乱しただけのような……。

上記以外にも清文関連の扱いに疑問があったかなぁ。
ラストの由紀や光彦から清文への批判で「伝統や誇りを守るのに殺人は良くない」ならいいけど、「伝統や誇りを守ること」それ自体について否定しているかのような発言が多く見られた。
伝統&誇りと命はどちらも大切だろう、どちらか一方では無いと思う。
それをどちらが大事と言い切るのはどうか?
これって、命がけで伝統や誇りを守っている人(守った人)に対して失礼ではないか?
たぶん、番組側の意図した主張は違うんだろうけど誤解され易い台詞だったと思う。

それと、ドラマ版の由紀の性格設定もよく分からなかった。
どうも、原作のあらすじによれば情緒不安定らしいのでそこをもっとはっきり打ち出すべきだったのでは?

なんか、いろいろ酷かった。

ちなみに2011年3月5日には「名探偵★浅見光彦ワールド!横浜ミステリーWalk」が開催予定。
こちらは「横浜殺人事件」がベースとなるらしい。

2011年3月5日「小説舞台を巡る“名探偵★浅見光彦ワールド!横浜ミステリーWalk”」開催!!

さらに浅見光彦シリーズは2012年に完結する旨を内田康夫先生が宣言されています。
こちらの動向も注目です。

内田康夫先生から浅見光彦シリーズ完結宣言が!!「最後の事件」は2012年に!!

<キャスト>

浅見光彦(あさみ みつひこ):沢村一樹
浅見雪江(あさみ ゆきえ):佐久間良子
浅見陽一郎(あさみ よういちろう):風間杜夫

菊池由紀(きくち ゆき):黒谷友香
丸山寿夫(まるやま ひさお:六角精児
菊池清文(きくち きよふみ):石井正則

浅見和子(あさみ かずこ):鳥居かほり
吉田須美子(よしだ すみこ):田村 愛

水野警部(みずの):温水洋一
菊池武信(きくち たけのぶ):江原真二郎
菊池義友(きくち よしとも):金田明夫 ほか
(公式HPより、順不同、敬称略)


◆関連過去記事
あなたに内田康夫先生の本に登場する権利を上げよう!!by大日本印刷&角川書店

名探偵・浅見光彦さん、卒業証書授与される

【内田康夫先生著作関連記事】
「死線上のアリア」より「死あわせなカップル」(内田康夫著、角川書店刊)ネタバレ書評(レビュー)

【内田康夫先生原作ドラマ】
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土曜ワイド劇場「内田康夫の福原警部 フグハラ体型の警部と美人刑事の殺人捜査“幸せなカップル”の心中の理由」(6月5日放送)ネタバレ批評(レビュー)

【その他関連過去記事】
2010年6月12日、世田谷部文学館にて内田康夫先生講演会開催!!

・5月30日まで開催されていました「ミステリーウォーク2010『記憶の中の公園』」についての記事です。
浅見光彦の住む町で推理に挑戦!?

ドラマ原作「菊池伝説殺人事件 (角川文庫)」です!!
菊池伝説殺人事件 (角川文庫)





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