探偵Ｘからの挑戦状！「殺人は難しい」第1回配信分（4月14日配信）ネタバレ批評（レビュー）: ミステリ通信　創刊号

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2011年04月15日

探偵Ｘからの挑戦状！「殺人は難しい」第1回配信分（4月14日配信）ネタバレ批評（レビュー）

探偵Ｘからの挑戦状！「殺人は難しい」（貫井徳郎著）第1回配信分（4月14日配信）ネタバレ批評（レビュー）です！！

2011年4月15日追記：
【推理完了！？】探偵Ｘからの挑戦状！「殺人は難しい」（貫井徳郎著）第2回配信分（4月15日配信）ネタバレ批評（レビュー）追加しました。
リンクよりどうぞ！！

登場人物一覧：
あたし：主人公、拓馬の妻
拓馬：あたしの夫

推理投票は2011年4月19日から！！

下記のあらすじについては「携帯で配信する」との「番組の意義」を考えて、あくまで管理人版のあらすじに留めています。
正確な内容をお知りになりたい方は携帯サイトかミステリーメールよりご確認されることをオススメします。

＜第1回配信分あらすじ＞

「あたし」は、理知的で優しく魅力的な夫・拓馬との結婚生活を心から喜んでいた。
拓馬はあたしよりも頭が良い。
本棚を見ても9割方は拓馬の読む本で塞がっており、しかも、その内容ときたらあたしには到底理解できないような難しい本ばかり。
あたしの読む本は片隅に並んでいるけど、内容では及びもつかない。
あたしは心底そんな拓馬のことを誇りに思っていた。

でも当然、あたしが拓馬に魅力を感じている以上に他の人たちも拓馬に惹かれている。
放っておく筈がない。
そう……拓馬には浮気の疑いがあった。

案の定、最近の拓馬は帰宅時間も遅い。
拓馬を問い質すと、友達の三木と呑みに行っているだけだと釈明するけど、そんなのは信用ならない。

ある日、あたしは拓馬への疑念を晴らすべく携帯をチェックすることにした。

拓馬は意外と女っぽい。
携帯には大量のストラップが吊り下げられている。

多少、不快に思いながらも携帯を操作すると……。
なんと、ロックがかかっているではないか！！

やましいところが無ければロックをかける必要もない。
あたしは拓馬の浮気を確信すると、パスワードを入力することにした。

拓馬の生年を西暦に直した数字を入力したらこれが大当たり！！
拓馬はこんなところは大ざっぱなのだ―――第1回了。

……だいたいこんな感じでした。

さて、さっそく分析を。

今回は倒叙モノです。
「刑事コロンボ」や「古畑任三郎」などに代表される犯人は読者や視聴者には明かされており、刑事や探偵がある犯人のミスを手掛かりとしてその犯人に罪を認めさせる（違う結論の場合もある）過程を描いた手法の事。

本ブログでは「湖岸の盲点」がそれにあたります。
おそらく本作攻略には「湖岸の盲点」と同じ視点が必要とされるでしょう。

・「湖岸の盲点」についてはこちらの過去記事からどうぞ。
「湖岸の盲点～小此木鶯太郎の事件簿～」（小野堂天乃介原作、葉山せり作画）まとめ

というわけで主題は、一人称主人公にしてこの後に犯行へと手を染める「あたし」の犯したミスを突き止めることになります。

で、とりあえず第1回から気になる点を抜粋すると共に推理を。
ポイントは次の6つ。

①「あたし」は主人公にして拓馬の妻。性別は女性である。

②「拓馬」は「あたし」の夫。

③「拓馬」には女性の影がある。

④「拓馬」には「三木」という名の友達が居る。

⑤「拓馬」は携帯にストラップを大量につけるなど、女性ぽいところがある。

⑥「拓馬」の携帯のパスワードは生年を西暦に直したモノ。

①や②から性別誤認などの叙述トリックは無さそう。
まぁ、映像化されるからそれはムリか……。

注目したいのは③と⑤。
夫の不倫を疑う「あたし」に対し、「拓馬」には女性の影が付きまとっている。
これが殺人の動機となるのでしょう。
とすれば、今後の展開は携帯の中身を覗いた「あたし」が見知らぬ女性からのメールか写真を発見する展開か。

もしも、この展開だと次の可能性が高い。

シナリオ上「あたしは思わぬミスを犯す」筈なので、まず考えられるのは「拓馬に不倫相手はいない」こと。
にも関わらず「不倫相手を殺人犯に偽装しようとしたために事が露見する」パターン。
つまり、そこがミスの場合。

この場合、これに⑤「拓馬は女性ぽい」ことを加えると、次の結論になる。

「不倫相手と思われた女性の影は拓馬自身である」

つまり、理想の夫・拓馬には女装癖があった。
それゆえ、深夜遅くまで帰宅しない。
女性の影が付きまとっていたのだとの結末か。

1話を読んだ限りではこれぐらいしか浮かばないなぁ……。
ポイント④と⑥が余るので2話以降に別の可能性が浮上するかもしれないけど。

まぁ、普通に考えれば、上記展開は設問としては不適切（出題しにくい）。
物理的なミスで真っ向勝負の可能性が高い気も……。
まだまだ油断はできませんが、今のところはコレを推理としておきます。

果たして2話は如何なる展開を見せるのか……楽しみです。

ちなみに、参考までに「殺人は難しい」の公式ＨＰ上のあらすじとその作者・貫井先生のデータをまとめてみたので推理の手掛かりにどうぞ！！

＜「殺人は難しい」あらすじ＞

「あたし」（内田亜希子）は、理想的な夫・拓馬（永岡佑）と結婚できたことを心から喜んでいた。ところが、いつしか、その拓馬が浮気をしているのではないかという疑惑が心に芽生え、ついには押さえがたいまでに膨らんでいった。
そしてある日、拓馬の携帯電話の中に、決定的証拠とも言える女の名前を発見する。狂気にかられた「あたし」は、女の居場所をつきとめて、そして・・・。
今回は、「刑事コロンボ」や「古畑任三郎」のように、殺人犯の側から事件が描かれる“倒敍ミステリー”。証拠を残さず、完璧に行われたかに見える殺人。しかし、犯人が犯した一つの「ミス」で、事件は意外な展開を見せる。あなたは果たして、名探偵のように、犯人の「ミス」を見抜き、事件の真相に迫ることができるだろうか？

（ＮＨＫさん公式ＨＰより）