2011年04月13日

「本屋大賞2011」受賞作決定!!栄冠は「謎解きはディナーのあとで」、映像化の話題も浮上!?

2011年4月12日、「本屋大賞2011」受賞作が決定しました。
受賞作は、東川篤哉先生「謎解きはディナーのあとで」(小学館刊)だそうです。

最終的な順位は次の通り。

1位「謎解きはディナーのあとで」東川篤哉(小学館)
2位「ふがいない僕は空を見た」窪美澄(新潮社)
3位「ペンギン・ハイウェイ」森見登美彦(角川書店)
4位「錨を上げよ」百田尚樹(講談社)
5位「シューマンの指」奥泉光(講談社)
6位「叫びと祈り」梓崎優(東京創元社)
7位「悪の教典」貴志祐介(文藝春秋)
8位「神様のカルテ2」夏川草介(小学館)
9位「キケン」有川浩(新潮社)
10位「ストーリー・セラー」有川浩(新潮社)
(敬称略)


「本屋大賞」は、「売り場からベストセラーを作る」をテーマに創設された賞で今回が8回目。
2008年受賞の伊坂幸太郎先生「ゴールデンスランバー」や2009年受賞の湊かなえ先生「告白」など、受賞作の多くがベストセラーになると共に、ドラマ化や映画化されることでも有名。

2011年度「本屋大賞」では、一次投票に全国362書店から458人の投票。
二次投票に全国351書店から439人の投票があったそうです。

「本屋大賞2011」ノミネート作品発表される!!

ちなみに2010年度の大賞受賞作である冲方丁先生「天地明察」は直木賞候補にもなり、漫画化も。

2010年本屋大賞決定!!大賞は冲方丁さん「天地明察」!!

冲方丁先生「天地明察」が漫画化!!

では、結果を振り返って行きましょう。

2010年度「神様のカルテ」に引き続き夏川草介先生が「神様のカルテ2」でノミネートされたものの8位に。前作「神様のカルテ」が「本屋大賞2010」で2位だっただけにファンにとっては残念な結果に。

さらに有川浩先生の作品が2作(「キケン」「ストーリー・セラー」)ノミネートされましたが、9位、10位と、こちらもファンにとっては肩を落とす結果に終わりました。
有川先生も2010年「植物図鑑」で8位だっただけにランクを落とした形か。
もっとも、夏川先生同様に2年連続ノミネートされるだけでも充分凄いのですが。

・有川浩先生作品関連過去記事
「フリーター、家を買う。」(有川浩著、幻冬舎刊)ネタバレ書評(レビュー)

他にノミネートでの躍進が目立っていたのが、ミステリ系。
受賞作「謎解きはディナーのあとで」はもちろん、5位に奥泉光先生「シューマンの指」、6位に梓崎優先生「叫びと祈り」、7位に貴志祐介先生「悪の教典」と4作がランクイン。
それぞれが「このミス」や「本格ミステリベスト10」、「ミステリが読みたい」などで高位をキープした作品です。
ところが、「謎解きはディナーのあとで」以外は振るわぬ結果に。
2012年度はどうなる?

2011年ミステリ書籍ランキングまとめ!!

そして、受賞作「謎解きはディナーのあとで」。
確かに順当と言えますが、受賞については複雑かなぁ……。

個人的に「本屋大賞」は、「世間で注目度の低い名作を、本を知る書店員さんがオススメしてくれる賞」との認識なので、「既に充分に話題になっており知名度の高い本作が受賞する必要は無かったのでは」と思ってしまいます……。
未だ知らぬお宝を発見したドキドキが「本屋大賞」だと思うのです。

その点では、話題性抜群の「謎解きはディナーのあとで」よりも、新人の梓崎優先生「叫びと祈り」か、世間的な認知度の面で奥泉光先生「シューマンの指」こそが、それに相応しいかな、と。

そこがちょっと納得しがたい。
もっとも、「謎解きはディナーのあとで」を読んだ当初の感想から自身の不明を恥じて納得できないのかもしれないけど。

とはいえ、「謎解きはディナーのあとで」が受賞作として力不足かと問われれば、「否!!」と断言できるのも事実。
そこは、問題ない受賞と言えるでしょう。

それは、本作がコミック化など既にメディアミックス化されており、メディアミックスに耐えうる素材と判断されていることからも明らか。
東川先生によれば、映像化の話題も出ているとのことでそこも注目したいところです。

【祝】「謎解きはディナーのあとで」が漫画化!!

東川篤哉先生「謎解きはディナーのあとで」11万部突破!!遂に「きらら」(小学館発行)にて連載再開!!

この追い風を「謎解きはディナーのあとで」はどう活かすのか?
そして、ひとつのジャンルとして確立することが出来るのか?
今後も情報をチェック!!チェック!!

◆関連外部リンク(外部サイトに繋がります)
・「本屋大賞」公式HP
http://www.hontai.or.jp/

◆関連過去記事
「叫びと祈り」(梓崎優著、東京創元社刊)ネタバレ批評(レビュー)

「謎解きはディナーのあとで」(東川篤哉著、小学館刊)ネタバレ書評(レビュー)

「告白」(湊かなえ著、双葉社刊)ネタバレ書評(レビュー)

「スプリング・ハズ・カム(放課後探偵団収録)」(梓崎優著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)

「本屋大賞2011」受賞作「謎解きはディナーのあとで」です!!
謎解きはディナーのあとで





「本屋大賞2010」です!!
本屋大賞2010





「本屋大賞2009」です!!
本屋大賞2009



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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説賞関連情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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