2011年04月30日

探偵Xからの挑戦状!「怪盗Xからの挑戦状」(米澤穂信著)第1&2回配信分(4月28日&29日配信)ネタバレ批評(レビュー)

探偵Xからの挑戦状!「怪盗Xからの挑戦状」(米澤穂信著)第1&2回配信分(4月28日&29日配信)ネタバレ批評(レビュー)です!!

2011年5月1日
【推理完了宣言!?】探偵Xからの挑戦状!「怪盗Xからの挑戦状」(米澤穂信著)第3回配信分(4月30日配信)ネタバレ批評(レビュー)追加しました。
一応、推理確定させました。
リンクよりどうぞ!!

登場人物一覧:
探偵X:探偵
助手(江戸川蘭子):探偵Xの助手
怪盗X:天下の大泥棒

指貫良人:天弓館の支配人
椎平実:天弓館の宿泊客
石川次郎:天弓館の宿泊客
園田其一:天弓館の宿泊客
高市ともる:天弓館の宿泊客
外山映彦:天弓館の宿泊客
登呂錦之助:天弓館の宿泊客
皆藤久寿:天弓館の宿泊客、実は怪盗X


推理投票は2011年5月3日から!!

下記のあらすじについては「携帯で配信する」との「番組の意義」を考えて、あくまで管理人版のあらすじに留めています。
正確な内容をお知りになりたい方は携帯サイトかミステリーメールよりご確認されることをオススメします。


<第1&2回配信分あらすじ>

・第1回あらすじ

ある日、探偵Xの前に怪盗Xが現われる。

怪盗Xによれば、人に危害を加えないことを誇りとしている彼が殺人の容疑で追われているので疑いを晴らしたいと言う。

なんでも、天弓館のオーナーが所持する血赤珊瑚「田端の女王」を狙いその下調べをしていたところ、殺人事件が発生。
その容疑者となっているらしい。

怪盗Xは「オアラマオア」を盗んで帰って来ても、事件が解決していないことに立腹。
自身の美学が傷付けられたと探偵Xに理解を求める。

美学こそ至上―――そんな怪盗Xに共感した探偵Xは、助手の冷ややかなツッコミも相手にせず、怪盗Xの無実を証明しようと協力を約束する。

・第2回あらすじ

怪盗Xによれば、事件の詳細は映像にしているのでそこから真犯人を推理してほしいと言う。
片眼鏡型ビデオカメラで録画したらしいその映像をDVDで受け取った探偵Xは早速挑戦することに。

一月二十日、十八時五十三分、舞台は長野県天弓館の一室。
そこから映像は始まっていた。

映像の撮影者はもちろん、怪盗X。
今は皆藤久寿を名乗っていた。

雪により交通機関が麻痺したとかで、人手不足から夕食を食堂でとることになった皆藤。
オートロックの自室を抜けると、絨毯張りの廊下が待っていた。
毛足が長く音は聞こえない。

皆藤の視線で進む映像。
廊下の各部屋には色違いのエンブレムが飾られている。
オレンジ色、赤色と続くそれ、部屋数は少ない。
食堂は1階なので階段を下りる。

食堂に入ると向かって左には、3人の男が座っていた
スーツを着込んだ椎平実(しいひら・みのる)。
眼鏡の石川次郎(いしかわ・じろう)。
やや肥り気味の園田其一(そのだ・きいち)である。

一方、右には2人の男女が。
園田と談笑する女性が高市(たかいち)ともる。
同じく園田と談笑する男性が登呂錦之助(とろ・きんのすけ)。
高市と登呂は婚約しており、2人の馴れ初めは視力を回復するレーシック手術らしい。
なんでも名古屋の病院で施術を受けたそうだ。

暫し、盛り上がる面々。

そこへ天弓館の支配人・指貫良人(さしぬき・よしと)が現われ、人手不足の詫びに山梨産スパークリングワインが振舞われる。

その直後、電池切れらしくビデオの電源が切れた―――第3回に続く。


では、ここから【管理人の推理】です。

……の前に、感想を。

これは……ここで完全解答者を減らす気ですね。
容疑者が多い。
そして、携帯配信のボリューム自体も。

1回が4ページ、2回が5ページだったので、このペースならば最低でも29ページは堅い。
これまでの倍近くのボリュームです。
米澤先生は本気やで……本気で正答者を減らす気やで。

さらに、登場人物の名前も凄いですね。遊び心が窺えます。
とりあえず、園田其一が「其の他その1」、皆藤久寿が「怪盗エクス」はすぐに分かりましたが、他の面々にも意味がありそうです。
それを考えるのも楽しそう。

……では、推理に挑んでみましょう。

「怪盗Xからの証言」では無く、「怪盗Xが撮影した映像」が手掛かりとなっていることには意味がありそうですね。

今のところは、視覚的なトリックの可能性が高いかと思われます。
当然、各部屋の扉に飾られたエンブレムの色には要注意ですね。
わざわざ「館モノ」という限定状況を選んだのもこの為かもしれません。

それと、第2回のラストが電源切れによる中断というのも怪しいですね。
映像には怪盗Xの編集が加えられているので、時系列も自由に編集出来そうだし。

怪盗X自身は殺人を否定していますが、劇中の登場人物名は「怪盗X」ではなく「皆藤久寿」なので「怪盗Xは殺人を犯していない」との理屈も通るような気がします。
ただ、これは流石に米澤先生のカラーとはそぐわないので無いのではないかと思われますが……。
それぐらいの覚悟でテキストに目を通した方が良いかと思います。

他に気になる点は―――

「絨毯の毛足が長いので音がしない」
「長野、名古屋、山梨などやけに地名が出て来ること」

ぐらいか。

尚、1&2回を読んだ限りでは正答を導き出すのは探偵Xではなくその助手っぽいですが……果たしてどうなるのでしょうか?
第3回配信に注目!!

参考までに「怪盗Xからの挑戦状」の公式HP上のあらすじとその作者・米澤穂信先生のデータをまとめてみたので推理の手掛かりにどうぞ!!

<「怪盗Xからの挑戦状」あらすじ>

毎回ミステリー問題の出題者として、OL江戸川蘭子(長澤まさみ)をからかってきた探偵X(竹中直人)。今回、その探偵Xのもとに、よりによって世紀の大泥棒・怪盗Xが「挑戦状」を携えてやってきた。自分が、秘宝を盗もうと潜入した山中のホテルで宿泊客の一人が殺されたのだという。ホテルは雪に閉ざされ、容疑者は、数人の宿泊客に絞られた。
怪盗Xがひそかに撮影していた映像記録をもとに、はたして探偵Xは、犯人を指摘することが出来るのか?そして、「探偵」としての面目を保つことが出来るのか?…
人工的な設定の中でアクロバティックな推理が華麗に展開する、奇才・米澤穂信らしい傑作が登場する。MCドラマと推理ドラマが渾然一体となった、仰天の仕掛けもお楽しみいただきたい。
(NHKさん公式HPより)


<米澤穂信先生データ>

米澤穂信先生は硬軟自在の技巧派。
「小市民シリーズ」や「古典部シリーズ」など、主に「痛みを覚える青春小説型ミステリ」を得意とする方です。
他にも短編「満願」など伏線の配置も巧みな方なので油断はなりません。
正直、傾向と対策を掴むのは至難。
それでも、あえて傾向を挙げるとすれば、「凝った構成のミステリを好む」ということか。
おそらく「怪盗Xからの挑戦状」も「一筋縄ではいかない」筈で、怪盗X自身が犯人である可能性も考慮に入れるべきかもしれない。
少なくともそれぐらいの覚悟は必要。

ちなみに、上に挙げた短編「満願」など、我が「ミステリ通信 創刊号」でも多くの著作を書評(レビュー)しております。
予習の意味でも過去記事に目を通されるのもアリかもしれません。

【米澤穂信先生関連過去記事】
「米澤穂信先生」書評(レビュー)対象著作一覧
当ブログにてネタバレ書評(レビュー)した作品のまとめです。

◆関連外部リンク(外部サイトに繋がります)
・「探偵Xからの挑戦状!」公式HP(NHKさん)
http://www.nhk.or.jp/tanteix/

◆関連過去記事
【「探偵Xからの挑戦状!」シーズン3、これまでの批評(レビュー)】
探偵Xからの挑戦状!「殺人は難しい」(貫井徳郎著)本放送(4月21日放送)ネタバレ批評(レビュー)

探偵Xからの挑戦状!「ビスケット」(北村薫著)本放送(4月28日放送)ネタバレ批評(レビュー)

【「探偵Xからの挑戦状!」シーズン3情報】
「探偵Xからの挑戦状!」が3度帰って来る!!シーズン3放送決定!!出題者には北村薫先生、貫井徳郎先生、米澤穂信先生と豪華作家陣の名が

「探偵Xからの挑戦状!」シーズン3続報!!

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【貫井徳郎先生関連過去記事】
「乱反射」(貫井徳郎著、朝日新聞出版刊)ネタバレ書評(レビュー)

「慟哭」(貫井徳郎著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)

「光と影の誘惑」(貫井徳郎著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)

【北村薫先生関連過去記事】
「冬のオペラ」(北村薫著、角川書店刊)ネタバレ書評(レビュー)

【米澤穂信先生関連過去記事】
書評(レビュー)対象著作一覧
当ブログにてネタバレ書評(レビュー)した作品のまとめです。

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