2011年5月2日追記:
これを書いた後に、前回の推理を活かしつつスマートに犯人を絞り込める推理を発見しました。
取り急ぎ追記として記事にしましたので興味のある方はこちらからどうぞ!!
ただし、まだ携帯配信中の本編自体が完結していないので正しいかどうかは判別できません。
・【今度こそ推理完了!?】探偵Xからの挑戦状!「怪盗Xからの挑戦状」(米澤穂信著)第4回配信(5月1日配信)ネタバレ批評(レビュー)追記
第4章を読んで、大混乱中の管理人です。
読み始める前こそ「へへへ……死体の身許を伏せてあるだろう、それはお見通しだよ明智君、フフフ」だったのが、読みだしてすぐに「あれぇ〜〜〜!?うわぁぁぁぁぁ……」になってしまいました。
そうです、前回の推理が外れたのです……。
まさに、大惨敗……赤っ恥だ……。
と、心が折れそうですが、こうなればとことんまで推理し尽くすのみ。
むしろ、今の段階で間違いに気付けたことは僥倖だったと前向きに考えることにします。
そんなわけで「推理完了宣言」どころか「振り出しに戻って」再チャレンジです。
登場人物一覧:
探偵X:探偵
助手(江戸川蘭子):探偵Xの助手
怪盗X:天下の大泥棒
指貫良人:天弓館の支配人
椎平実:天弓館の宿泊客
石川次郎:天弓館の宿泊客
園田其一:天弓館の宿泊客
高市ともる:天弓館の宿泊客
外山映彦:天弓館の宿泊客
登呂錦之助:天弓館の宿泊客
皆藤久寿:天弓館の宿泊客、実は怪盗X
推理投票は2011年5月3日から!!
下記のあらすじについては「携帯で配信する」との「番組の意義」を考えて、あくまで管理人版のあらすじに留めています。
正確な内容をお知りになりたい方は携帯サイトかミステリーメールよりご確認されることをオススメします。
<第4回配信分あらすじ>
先へ進む支配人に誘われ、石川が倒れたとみられる現場へ向かう皆藤こと怪盗X。
雪の中、森と庭との境目に男性が倒れていた。
怪盗Xと支配人以外の足跡は男のものしかないようだ。
そっと近付き、男を確認する。
間違いない石川だ。
既に絶命しているようだ。
しかも、石川の身体にはボウガンの矢が何本も突き刺さっていた。
つまり、石川は何者かに狙撃されたのだ!!
怯える支配人に警察を呼ぶよう指示しながら、怪盗Xは周囲を見回す。
支配人が離れたことを確認すると小型拳銃を持ち出す怪盗X。
石川を殺害した犯人と対決する気の様だ。
石川は真正面から射殺されており、犯人は森の中から狙撃したらしい。
案の定、10メートルほど離れた森の中に狙撃犯と思われる足跡を発見する。
それを追跡する怪盗X。
足跡は森から天弓館へと移動していた。
そして、天弓館のボイラー室へと続いている。
怪盗Xが、ボイラー室の扉を開けた途端辺りが真っ白になった。
室内外との気温差から結露が起こったのだ。
ここで、ビデオは一旦中断。
再開された頃には、怪盗Xはボイラー室内に潜り込んでいた。
濡れた足跡を追う怪盗X。
ボイラー室を抜けると天弓館内へ。
そこは喫煙室らしい。
ごく最近吸われたものだろうか、灰皿には根元まで焦げた煙草が転がっていた。
犯人を取り逃がしたことを悟った怪盗Xはボイラー室へと戻るが、そこで奇妙なブレーカーを発見する。
ブレーカーは10個。
5個ずつ上下に2列に分かれており、上が奇数番号、下が偶数番号となっている。
その中の2つ―――5番目と9番目のブレーカーだけが降りていた。
それに気付いた怪盗Xは何事かを確信。
ニヤリと微笑むのだった―――第5回に続く。
では、ここから【管理人の推理】です。
被害者は石川でした。
これで前回の推理は破綻し、振り出しに戻ってしまいました……。
イイ線いっていたと思うのですがね……。
これは慎重にならざるを得ないようです。
う〜〜〜ん……。
とりあえず、第4回から「怪盗Xがブレーカーを見て気付いたもの」とは「田端の女王」の在処でしょうね。
ただし、それがどこにあるのかまでは分からない……。
可能性としては、ブレーカーが各部屋と対応しているぐらいか?
他に気になるのは、たしか今回の事件では皆藤が容疑者になった筈だが、第3&4回を読んだところ皆藤には支配人と会話しておりアリバイがあるんだよね。
これで、なぜ容疑者になったのか?
その場から皆藤が消えただけでは容疑者には出来ないのではなかろうか。
これにも何か意味があるのか?
それと、支配人の発言により、登呂と高市が「赤いエンブレムの部屋」なのが判明。
うわ〜〜〜混乱して来たぞ。
ただ、前回までの推理の全部が間違っていたとは思えない。
被害者は石川だったが、他の部分はあっている筈だ。
とりあえず「第1幕と第2幕では視点人物(ビデオの撮影者)が違う」のは正しいと思う。
そして、「第1幕が外山、第2幕が皆藤こと怪盗X」までも正しいと思う。
これには伏線があり、全体的な流れもこれを支持しているようだし……。
伏線については後述。
では、ここから何が言えるか?
前回の失敗があるので断言は出来ないが、管理人の経験的に「時系列が違う」のではないかと疑っている。
つまり、「第1幕と第2幕との間に数年の時差がある」のではないか?。
これにより、アリバイのある人物でも犯行可能になるとか……。
だからこそ、本来アリバイのあった皆藤が容疑者になった。
他に視点人物を偽る意味がない……筈なんだよなぁ……。
う〜〜〜ん、現状では「怪盗Xからの挑戦状」のテーマが分からない限り結末が予測出来ない。
無理すると、前回と同じ轍を踏む事になるだろう。
もうちょっと、慎重策をとることにします。
【第1幕の視点人物が外山、第2幕の視点人物が皆藤である根拠】
作中にて「登場人物一覧」が用意されていたのはこのトリックの為に他なりません。
そして、あれだけ登場人物数が多いのも外山を紛れ込ますため。
まだ見ぬ外山氏。
作中では一見、「雪の事故の為にキャンセルした人物」のように思えますが、これは外山氏とは別人です。
キャンセルした以上、作中には登場しないので、登場人物一覧に名前のある外山氏はキャンセルした人物ではありません。
では、どこに外山氏が登場したのか?
それが第1幕の撮影者その人。
気になる人は第1幕をご確認ください。
第1幕時点では撮影者本人が何者であるか示す手掛かりは一切明示されていません。
皆藤とも怪盗Xとも撮影者は口にしていません。
撮影者が怪盗Xであると言っているのは、事実を知らない探偵Xのみです。
つまり、あの初老の紳士は怪盗Xこと皆藤ではなく、外山なのです。
反面、第2幕の撮影者は支配人により皆藤であると断定されています。
そして、登場人物一覧にて皆藤は怪盗Xである旨が明記されています。
つまり、第2幕以降の撮影者こそが皆藤こと怪盗Xなのです。
第1幕に皆藤の姿がないのは、第1幕ラストで電源が切れた後に夕食に遅れて合流したからではないでしょうか?
第1幕と第2幕の撮影者が別人であること。
これは、次の事実からも証明されます。
それが「自室の鍵」。
食堂へ向かう際、第1幕では「オートロック」でしたが、第2幕では「自身で鍵をかけて」います。
つまり、「部屋が違う」のです。
これは、「撮影者が別人である」ことを示しています。
このトリックを成立させる為に、第1幕だけ5ページと大増量されているのも根拠と言えるでしょう(尚、第2幕では3ページに戻っている)。
一応、ここまでが根拠となります。
それにしてもやっぱり、登呂が石川を指して「椎平の隣」と発言したことが気になるんだよなぁ。
あんなまどろっこしい言い方するだろうか?
たしか、レーシックの話で盛り上がった仲の筈なのに。
それと、この撮影者入替りトリックには穴がある。
ドラマ化された際に電源を交換する前後で撮影者の声が違っている筈であること。
外山が声を変える必要は無いし、怪盗Xも皆藤を演じている時点で外山風の声を演じる筈が無い。
当然、前後で声が変わってしまうのだ。
ここが悩み―――。
それと、勘だけど、怪盗X、怪盗Zと出たのに怪盗Yが存在しないのは違和感が残るので、外山は怪盗Yなのではないでしょうか?
おそらく、片眼鏡は怪盗たちの間ではポピュラーなアイテムで2人とも使用していたのでしょう。
そこで、外山の死後、外山の片眼鏡を失敬した怪盗Xが編集し繋ぎ合わせたのでは?
これで、スッキリまとまるような感じ!?
え〜〜〜い、とりあえずはここまで。
あとは第5回配信に注目するのみ!!
次こそは結論に迫れるか!?
◆「怪盗Xからの挑戦状」過去記事
・探偵Xからの挑戦状!「怪盗Xからの挑戦状」(米澤穂信著)第1&2回配信分(4月28日&29日配信)ネタバレ批評(レビュー)
・【推理完了宣言!?】探偵Xからの挑戦状!「怪盗Xからの挑戦状」(米澤穂信著)第3回配信分(4月30日配信)ネタバレ批評(レビュー)
参考までに「怪盗Xからの挑戦状」の公式HP上のあらすじとその作者・米澤穂信先生のデータをまとめてみたので推理の手掛かりにどうぞ!!
<「怪盗Xからの挑戦状」あらすじ>
毎回ミステリー問題の出題者として、OL江戸川蘭子(長澤まさみ)をからかってきた探偵X(竹中直人)。今回、その探偵Xのもとに、よりによって世紀の大泥棒・怪盗Xが「挑戦状」を携えてやってきた。自分が、秘宝を盗もうと潜入した山中のホテルで宿泊客の一人が殺されたのだという。ホテルは雪に閉ざされ、容疑者は、数人の宿泊客に絞られた。
怪盗Xがひそかに撮影していた映像記録をもとに、はたして探偵Xは、犯人を指摘することが出来るのか?そして、「探偵」としての面目を保つことが出来るのか?…
人工的な設定の中でアクロバティックな推理が華麗に展開する、奇才・米澤穂信らしい傑作が登場する。MCドラマと推理ドラマが渾然一体となった、仰天の仕掛けもお楽しみいただきたい。
(NHKさん公式HPより)
<米澤穂信先生データ>
米澤穂信先生は硬軟自在の技巧派。
「小市民シリーズ」や「古典部シリーズ」など、主に「痛みを覚える青春小説型ミステリ」を得意とする方です。
他にも短編「満願」など伏線の配置も巧みな方なので油断はなりません。
正直、傾向と対策を掴むのは至難。
それでも、あえて傾向を挙げるとすれば、「凝った構成のミステリを好む」ということか。
おそらく「怪盗Xからの挑戦状」も「一筋縄ではいかない」筈で、怪盗X自身が犯人である可能性も考慮に入れるべきかもしれない。
少なくともそれぐらいの覚悟は必要。
ちなみに、上に挙げた短編「満願」など、我が「ミステリ通信 創刊号」でも多くの著作を書評(レビュー)しております。
予習の意味でも過去記事に目を通されるのもアリかもしれません。
【米澤穂信先生関連過去記事】
・「米澤穂信先生」書評(レビュー)対象著作一覧
当ブログにてネタバレ書評(レビュー)した作品のまとめです。
◆関連外部リンク(外部サイトに繋がります)
・「探偵Xからの挑戦状!」公式HP(NHKさん)
http://www.nhk.or.jp/tanteix/
◆関連過去記事
【「探偵Xからの挑戦状!」シーズン3、これまでの批評(レビュー)】
・探偵Xからの挑戦状!「殺人は難しい」(貫井徳郎著)本放送(4月21日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・探偵Xからの挑戦状!「ビスケット」(北村薫著)本放送(4月28日放送)ネタバレ批評(レビュー)
【「探偵Xからの挑戦状!」シーズン3情報】
・「探偵Xからの挑戦状!」が3度帰って来る!!シーズン3放送決定!!出題者には北村薫先生、貫井徳郎先生、米澤穂信先生と豪華作家陣の名が
・「探偵Xからの挑戦状!」シーズン3続報!!
・【続報】「探偵Xからの挑戦状!」シーズン3、担当回&シナリオタイトル&出演者判明!!
・【最終報】「探偵Xからの挑戦状!」シーズン3、シナリオ内容が明らかに!!そこにはサプライズが……。
・「探偵Xからの挑戦状!」シーズン3、放送延期!!
・【速報】延期されていた「探偵Xからの挑戦状!」シーズン3が2011年4月21日より放送決定か!?
・【続報】「探偵Xからの挑戦状!創刊準備スペシャル」が「NHKワールド プレミアム」にて2011年4月14日(木)に放送決定!!
・【確定報】「探偵Xからの挑戦状!シーズン3」放送は2011年4月21日から。14日にはスペシャル版がスタート!!
【貫井徳郎先生関連過去記事】
・「乱反射」(貫井徳郎著、朝日新聞出版刊)ネタバレ書評(レビュー)
・「慟哭」(貫井徳郎著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・「光と影の誘惑」(貫井徳郎著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)
【北村薫先生関連過去記事】
・「冬のオペラ」(北村薫著、角川書店刊)ネタバレ書評(レビュー)
【米澤穂信先生関連過去記事】
・書評(レビュー)対象著作一覧
当ブログにてネタバレ書評(レビュー)した作品のまとめです。
【「探偵Xからの挑戦状!」シーズン2ネタバレ批評(レビュー)】
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管理人さんの入れ替わり説、はーそういうのもあるんだなと思いながら見ておりました。確かに外山さん、登場していないのに名前が出ていて、そう考えると仰るとおりなような気もしてきます。
でも、未だに気になるところがあって、その辺りはどう思われておりますでしょう。
というのは、「入れ替わり」を伏せておく、という引っかけが、物語的に隠されておく必然性がない気がするのです。
勿論、僕たち読者の目線からすれば、「作者が引っかけようとしているんだな」と意図が想像出来ますけれど、怪盗Xからしてみれば、犯人を捕まえて欲しいわけで。
捕まえて欲しいなら、わざわざ誤解しかねない情報をどうして伏せておいたんでしょう。例えば、このお話自体が一つの狂言で、「探偵の腕前を試す」ために作られた、怪盗Xの創作であるとするなら、その想像も成り立ちます。
でも、それ以外の可能性においては、ちょっと理由がつかないんじゃないでしょうか。
その辺り、少し気になったので、質問させて頂きました。僕も、頑張って解いてみようと思います、また!
こちらこそはじめまして(^o^)/。
管理人の“俺”です!!
すみません、本記事の「視点人物入替説」なのですが、2011年5月2日に公式携帯サイトにて根拠となる箇所が訂正されました。
詳しくは公式より配信される「ミステリーメール」に載っています。
訂正箇所は読み方によって捉え方が変わりそうですが、訂正が出たこと自体を考えると、残念ながら管理人の説は崩壊したと見るのが妥当かもしれません。
携帯サイトにて訂正された箇所と内容については第5回配信ネタバレ批評(レビュー)にて記載しているのでご確認ください。
ちなみに、怪盗Xが探偵Xに編集済みの映像をそれと報せずに渡した理由は「やはり怪盗の美学として探偵に挑む者だから」とか説明があるのではないかと思っていました。
美学について第1章でも第5章でも触れていたので。
素敵な推理に感心しております
ただ、論拠になっている「2回目は自分で鍵をかけた」ですが
小説中の描写では「鍵をかけた」ではなく
「鍵がかかったことを確認した」ですよね?
自分で鍵を(行動として)かけていない(=オートロック)からこそ
「確認した」んだと思うのですが…
>第2幕では「自身で鍵をかけて」います。
という部分が小説中に全く無かったので少し気になった次第です><
こちらこそはじめまして(^o^)/。
管理人の“俺”です!!
すみません、上の「第4回配信ネタバレ批評(レビュー)」には記載していないのですが、お尋ねの描写の件については、携帯公式サイトにて改訂があった箇所になります。
上の記事を出して、さらに追記を出した数時間後、同じ2011年5月2日に公式から「ミステリーメール」が届き、その中で訂正する旨が伝えられました。
管理人の推理はその訂正前の箇所を前提に成立していたので、この後に大パニックを起こします。
詳しい経緯は、2011年5月2日の第5回配信ネタバレ批評(レビュー)にて説明していますので良ければご覧ください。
もう、てんやわんやの大騒ぎしています。