今、改めて自身で書いた第4回の記事を眺めていて気付いたのですが、これ難しく考え過ぎていたのかもしれません。
「答えはもう出ているかもしれない」と思うようになりました。
取り急ぎ考えをまとめつつ、忘れないうちに追記していきたいと思います。
いわば、管理人のメモです。
乱文になりますが宜しく。
とりあえず、結論から先に書くと「石川殺害犯は外山」かもしれません。
つまり、「怪盗Xからの挑戦状」のメイントリックは既に第3回ネタバレ批評(レビュー)で述べた「第1幕と第2幕の視点人物(ビデオ撮影者)が別人であること」。
そして「第1幕が外山であり、第2幕からこそが皆藤(怪盗X)であること」。
(根拠については、本記事下部にある「第3回」と「第4回」の過去記事を参照されたし)
で、このトリックを使う意義について考えた結果、第3回にて「被害者は外山、犯人は石川」説を挙げたのですが、第4回では「実際の被害者は石川」だったわけです。
そこで、これまでの推理が破綻したと考えたワケですが、よくよく落ち着いて考えてみればそうでもありませんね。
これ、逆でもいけるんです。
そう……「被害者は石川」だった以上「犯人が外山」でも大丈夫なんですよ。
なにしろ、外山は見えない存在になっていますから。
読者は作中に登場しない外山を「キャンセルした客」だと思い込んでいますが、第1幕の撮影者として既に登場していればアンフェアではありません。
外山には充分に犯人足りうる資格があるのです。
むしろ、そちらの方が自然なんですよ!!
なんで、これに気付かなかったんだろう……。
わざわざ、登呂の「椎平の隣」という台詞に囚われた為に管理人がよく嵌まる「ありもしないトリック」に嵌まってしまっていたのかもしれません。
シンプルに考えれば考えるほど、この「犯人は第1幕の視点人物であった外山」説はスマートなように見えます。
第3回で述べたロジックはこれに比べれば歪なモノです。
わざわざ、もう1人の作中人物「石川」をあやふやな存在にしていますからね。
もしこの推理が正しければ、今後は外山以外の登場人物全員にアリバイが出て来る筈です。
そして高らかに不可能犯罪が謳われたそのとき、この推理は確実性を持つことになる……。
とりあえずは第5回にて、この推理が通用するかどうか試してみようと思います。
この推理にてリベンジなるか?乞うご期待!!
2011年5月2日追記:
上記推理の根拠が公式ページにて訂正されました。
それに伴い推理も崩壊することに……(泣)。
とりあえず、現在までの管理人の感想は次の記事に述べています。
よければどうぞ!!
・【またもご破算!?】探偵Xからの挑戦状!「怪盗Xからの挑戦状」(米澤穂信著)第5回配信分(5月2日配信)ネタバレ批評(レビュー)
◆「怪盗Xからの挑戦状」過去記事
・探偵Xからの挑戦状!「怪盗Xからの挑戦状」(米澤穂信著)第1&2回配信分(4月28日&29日配信)ネタバレ批評(レビュー)
・【推理完了宣言!?】探偵Xからの挑戦状!「怪盗Xからの挑戦状」(米澤穂信著)第3回配信分(4月30日配信)ネタバレ批評(レビュー)
・【振り出しに戻る!?】探偵Xからの挑戦状!「怪盗Xからの挑戦状」(米澤穂信著)第4回配信分(5月1日配信)ネタバレ批評(レビュー)
参考までに「怪盗Xからの挑戦状」の公式HP上のあらすじとその作者・米澤穂信先生のデータをまとめてみたので推理の手掛かりにどうぞ!!
<「怪盗Xからの挑戦状」あらすじ>
毎回ミステリー問題の出題者として、OL江戸川蘭子(長澤まさみ)をからかってきた探偵X(竹中直人)。今回、その探偵Xのもとに、よりによって世紀の大泥棒・怪盗Xが「挑戦状」を携えてやってきた。自分が、秘宝を盗もうと潜入した山中のホテルで宿泊客の一人が殺されたのだという。ホテルは雪に閉ざされ、容疑者は、数人の宿泊客に絞られた。
怪盗Xがひそかに撮影していた映像記録をもとに、はたして探偵Xは、犯人を指摘することが出来るのか?そして、「探偵」としての面目を保つことが出来るのか?…
人工的な設定の中でアクロバティックな推理が華麗に展開する、奇才・米澤穂信らしい傑作が登場する。MCドラマと推理ドラマが渾然一体となった、仰天の仕掛けもお楽しみいただきたい。
(NHKさん公式HPより)
<米澤穂信先生データ>
米澤穂信先生は硬軟自在の技巧派。
「小市民シリーズ」や「古典部シリーズ」など、主に「痛みを覚える青春小説型ミステリ」を得意とする方です。
他にも短編「満願」など伏線の配置も巧みな方なので油断はなりません。
正直、傾向と対策を掴むのは至難。
それでも、あえて傾向を挙げるとすれば、「凝った構成のミステリを好む」ということか。
おそらく「怪盗Xからの挑戦状」も「一筋縄ではいかない」筈で、怪盗X自身が犯人である可能性も考慮に入れるべきかもしれない。
少なくともそれぐらいの覚悟は必要。
ちなみに、上に挙げた短編「満願」など、我が「ミステリ通信 創刊号」でも多くの著作を書評(レビュー)しております。
予習の意味でも過去記事に目を通されるのもアリかもしれません。
【米澤穂信先生関連過去記事】
・「米澤穂信先生」書評(レビュー)対象著作一覧
当ブログにてネタバレ書評(レビュー)した作品のまとめです。
◆関連外部リンク(外部サイトに繋がります)
・「探偵Xからの挑戦状!」公式HP(NHKさん)
http://www.nhk.or.jp/tanteix/
◆関連過去記事
【「探偵Xからの挑戦状!」シーズン3、これまでの批評(レビュー)】
・探偵Xからの挑戦状!「殺人は難しい」(貫井徳郎著)本放送(4月21日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・探偵Xからの挑戦状!「ビスケット」(北村薫著)本放送(4月28日放送)ネタバレ批評(レビュー)
【「探偵Xからの挑戦状!」シーズン3情報】
・「探偵Xからの挑戦状!」が3度帰って来る!!シーズン3放送決定!!出題者には北村薫先生、貫井徳郎先生、米澤穂信先生と豪華作家陣の名が
・「探偵Xからの挑戦状!」シーズン3続報!!
・【続報】「探偵Xからの挑戦状!」シーズン3、担当回&シナリオタイトル&出演者判明!!
・【最終報】「探偵Xからの挑戦状!」シーズン3、シナリオ内容が明らかに!!そこにはサプライズが……。
・「探偵Xからの挑戦状!」シーズン3、放送延期!!
・【速報】延期されていた「探偵Xからの挑戦状!」シーズン3が2011年4月21日より放送決定か!?
・【続報】「探偵Xからの挑戦状!創刊準備スペシャル」が「NHKワールド プレミアム」にて2011年4月14日(木)に放送決定!!
・【確定報】「探偵Xからの挑戦状!シーズン3」放送は2011年4月21日から。14日にはスペシャル版がスタート!!
【貫井徳郎先生関連過去記事】
・「乱反射」(貫井徳郎著、朝日新聞出版刊)ネタバレ書評(レビュー)
・「慟哭」(貫井徳郎著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・「光と影の誘惑」(貫井徳郎著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)
【北村薫先生関連過去記事】
・「冬のオペラ」(北村薫著、角川書店刊)ネタバレ書評(レビュー)
【米澤穂信先生関連過去記事】
・書評(レビュー)対象著作一覧
当ブログにてネタバレ書評(レビュー)した作品のまとめです。
【「探偵Xからの挑戦状!」シーズン2ネタバレ批評(レビュー)】
・探偵Xからの挑戦状! メゾン・カサブランカ(解決編) ネタバレ
・探偵Xからの挑戦状!「殺人トーナメント」本放送(11月5日)感想
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・探偵Xからの挑戦状!「殺人トーナメント」解決編ネタバレ感想(レビュー)
・探偵Xからの挑戦状!「記憶のアリバイ」(11月18日)本放送ネタバレ批評(レビュー)
・探偵X!「記憶のアリバイ」完全解答への道!!
・探偵Xからの挑戦状!「記憶のアリバイ」解決篇(11月25日放送分)ネタバレ批評(レビュー)
・シーズン1より「森江春策の災難」(芦辺拓著)ネタバレ批評(レビュー)です。
「森江春策の災難」(芦辺拓著)
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視点人物が異なることについては私もそう思っています.
そこで一つ疑問なのですが,外山が犯人だとしたら怪盗Xはなぜ外山の記録した映像を持っていたんですか?
コメントありがとうございます(^o^)/。
管理人の“俺”です!!
すみません、本記事の「視点人物入替説」なのですが、2011年5月2日に公式携帯サイトにて根拠となる箇所が訂正されました。
詳しくは公式より配信される「ミステリーメール」に載っています。
訂正箇所は読み方によって捉え方が変わりそうですが、訂正が出たこと自体を考えると、残念ながら管理人の説は崩壊したと見るのが妥当かもしれません。
携帯サイトにて訂正された箇所と内容については第5回配信ネタバレ批評(レビュー)にて記載しているのでご確認ください。
ちなみに、怪盗Xが外山の記録を入手出来た理由は「怪盗だけに外山から盗んだから」と考えていました。
つまり、探偵Xへの依頼は怪盗Xの美学として探偵への挑戦だと思っていたのです……。