2011年05月07日

金曜プレステージ「内田康夫作家30周年2夜連続浅見光彦第1夜!!シリーズ第40弾『棄霊島』 廃墟に消えた連続殺人の謎〜誰かが血塗られた遺産を狙う呪われた一族の憎悪と殺意!浅見を狙う8人の女とは」(5月6日放送)ネタバレ批評(レビュー)

金曜プレステージ「内田康夫作家30周年2夜連続浅見光彦第1夜!!シリーズ第40弾『棄霊島』 廃墟に消えた連続殺人の謎〜誰かが血塗られた遺産を狙う呪われた一族の憎悪と殺意!浅見を狙う8人の女とは」(5月6日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

ルポライターの浅見光彦(中村俊介)が「旅と歴史」の取材を兼ね、母親の雪江(野際陽子)と長崎県平戸に旅行に来たところから話はスタートする。だが、浅見親子を案内した、長崎県警を6年前に退官した元刑事の後口能成(左とん平)が1カ月後、静岡県の御前崎白羽海岸で遺体で発見された。浅見は後口が紹介してくれた平戸の高校教師、篠原雅子(南野陽子)の父親・一吉(勝野洋)が軍艦島 (端島)で坑夫をしていたことを知る。軍艦島が廃坑になることが決まり、閉山を迎えた遷座式の日は台風で、一吉の妻で妊娠中の紀子(宮崎美子)は切迫流産の危険に見舞われた。すると、自衛隊のヘリコプターが出現し、佐世保の病院に運ばれ、雅子が産まれたのだ。雅子は“軍艦島最後の赤ちゃん”だったのだ。雅子が切迫流産しそうになった翌日、遷座式を執り行った端島神社の阿波宮司の死体が軍艦島の近くの中ノ島で見つかった。阿波宮司の死と自衛隊のヘリコプターの手配には関連性があり、後口が絡んでいるという。雅子と一吉の船に乗り込んだ浅見は中ノ島に降り立つ。その浅見を何者かが襲い…。
(金曜プレステージ公式HPより)


では、続きから……(一部、重複あり)。

と、その前に公式HPのあらすじで一箇所間違いがありますね。
切迫流産しそうになったのは、雅子ではなく紀子です。
そこは注意!!


長崎で浅見親子を案内した後口が静岡の海岸で死体で発見された。
その頃、当の光彦と雪江は雪江イチオシのピアニスト・宇津野ゆかりのコンサート会場に居た。
光彦はゆかりのピアノに惹かれ、そのファンになる。

コンサートの帰り道、静岡県菊川署の小畑係長に連行される光彦。
後口が光彦の名刺を所持していた為に、容疑がかかったらしい。
市川警視らに聴取される中、光彦の兄の身分が知れた途端、小畑らの態度が急変。
「容疑が晴れたワケでは……」と戸惑う市川を余所にあっさりと釈放される。

小畑は光彦に協力。
後口の娘・ひろみの証言を教えてくれる。
それによれば、「ちょっと寄り道してくる」と言い残して出かけた直後に死亡したらしい。
後口は長崎の刑事、縁のない静岡の何処へ行こうとしたのか?

光彦は長崎で後口が「やり残したことがある」と口にしていたことを思い出し、彼が何かを捜査していたのではないかと考える。

未だに容疑が完全に晴れたワケでは無い光彦。
雪江は浅見家の名誉を取り戻す為にと全面的に協力を約束し、浅見の調査を応援することに。

後口の娘・ひろみ宅を訪ねた光彦。
そこには篠原雅子が居た。
長崎で後口を通じ、篠原と面識のあった光彦は思わぬ再会に驚く。

後口の娘夫妻によれば、去年の年末にあたる12月8日に松代大本営へ親子3人で旅行したらしいが、その際に後口がある人物と出会い激しく興奮していたと言う。

早速調べたところ、保存会の会長である建設会社の会長・岡田に興味を示していたらしいことが分かる。
ここで篠原は平賀へ戻ることになり、光彦は再び1人で調査を続ける。

矢先、ゆかりと出会う。
浅見親子が素敵だと語るゆかり。
しかも、「名字では無く、名前で呼んで下さい」とまで言われ、どんどん、ゆかりに惹かれて行く光彦。

岡田会長が倒れ、浜松で静養中との情報を入手した浅見。
小畑と共に病院を訪ねる。
後口も死の直前に此処を訪ねていたらしい。

直接、岡田へと事情聴取を行う小畑。
立ち会った光彦の目の前で岡田は戦争について語り出す。

結局、確たる話が聞き出せなかった光彦たち。

そこで、岡田家について調べる光彦。
岡田に、岡田の妻・文代、岡田の娘・綾子、娘婿・忠雄で構成される岡田家。

再度、岡田にあたる光彦だったが、そこにゆかりが現われる。

内緒話だとして何事かをゆかりに語る岡田。
そんな岡田の様子に綾子たちは不安に駆られる。

ゆかりと岡田家の面々には何かある……光彦はゆかりに協力を申し出るが、あっさりと断られる。

戦時中に岡田が長崎の炭鉱で労務官をしていたことが判明。
後口との接点は此処か?
光彦は長崎へ飛び、後口の後輩に事情を訊く。

後輩によれば、先月の末に後口と会った際に「人の命と正義を秤にかけた」と後悔するような口調で洩らしていたと言う。

以前、雅子が後口に恩があると喋っていたことを思い出した光彦。
もしや、それが……?
光彦は雅子を訪ねる。

雅子によれば父から「後口さんが居なければ、お前は生まれなかった」と昔から言い聞かされていたらしい。
出生に事情があると考えた光彦は、雅子の父・一吉に話を聞こうとするがあしらわれてしまう。
一吉は当時、軍艦島の炭鉱夫として働いていたらしいが……。

今度は雅子の母・紀子に事情を聞くことに。
紀子によれば、軍艦島が廃坑になることが決まり、閉山を迎えた遷座式の日。
台風の中、妊娠中の紀子は切迫流産の危険に見舞われた。
そこへ自衛隊のヘリコプターが現われ、佐世保の病院に運んで貰ったらしい。
そこで雅子が産まれたと言う。
警察では無く、自衛隊のヘリに運ばれたと聞いた光彦は疑問に思う。

再度、一吉と会う光彦。
岡田が後口の死に関わっていると聞かされた一吉は、ようやく重い口を開く。

昭和48年9月7日、遷座式が執り行われたその翌日に宮司が死亡した。
一見、事故かと思われたが一吉は殺人だと知っていた。
何故なら、その日の夜、宮司が殺害される現場を一吉は目撃していたからだ。
殺害したのは黒い雨合羽に身を包んだ岡田。
一吉はその事実を後口に伝えた。
並行して、紀子の容態が急変していた。
このままでは、紀子もお腹の中の子供も死んでしまう―――。
そこで、後口はヘリを飛ばして貰うことを条件に岡田の罪を黙認したらしい。

光彦はこの情報を携え岡田を訪ねるが、そこでは岡田が死の危機に瀕していた。
何者かが岡田の人工呼吸器を外していたのだ。
それを発見し慌てた光彦は人工呼吸器を元に戻そうとするが、その現場を看護師に目撃され誤解されてしまう。

そのまま、岡田は死亡。
光彦は容疑者として拘束され、市川に取り調べを受ける。
窮地の光彦だったが、兄の力添えで難局を脱する。
未だ光彦を疑う市川、光彦を信じる小畑。

光彦は自身の無実を証明する為に真実を追う。

岡田が遷座式の日に、軍艦島へと労働争議の為とはいえ、戻ったことを疑問視する光彦。
何故、岡田が出向く必要があったのか?
さらに如何に岡田といえども自衛隊のヘリを呼べるほどの権力を保持しては居なかったのではないか―――?
裏に岡田よりも力を持つ者が居るのでは……?

一吉、雅子親娘と共に発端の地、軍艦島へ向かう光彦。
ところが、1人となった隙に何者かに襲われた光彦は海へと落ちるのだった。

宮司、後口、岡田と続く3人の死の真相とは―――後編へ続く。

2011年5月8日追記
後編を追加しました。リンクよりどうぞ!!

土曜プレミアム「内田康夫作家30周年2夜連続浅見光彦第2夜!!シリーズ第40弾『棄霊島』 父娘と娘孫・三代に渡る出生の秘密時代を超えて暴かれる驚愕の真相!事件の鍵を握る天才ピアニスト哀しみの鎮魂歌が軍艦島に響き渡る」(5月7日放送)ネタバレ批評(レビュー)

<感想>

金曜プレステージ版「浅見光彦」シリーズ第40弾。
原作は内田康夫先生の「棄霊島」。
あらすじはこちら。

<あらすじ>

・上巻

九州へと向かうフェリーで、光彦と出会った元刑事の後口が、静岡の御前崎の海岸で死体となって発見された。彼は、30年前に、長崎・軍艦島で起きた連続変死事件を追っていた。光彦は、後口の足跡を辿るうち、娘が暮らす長野の松代で出会った人物に興味を抱いていたことを知った。浅見光彦、100番目の事件は、手ごわすぎる。

・下巻

光彦は、長崎・軍艦島の生まれである教師の篠原雅子とともに、御前崎で元刑事の後口が殺された事件を探るうち、島で不審死した神主が、「大切なもの」を娘に託したことを知る。30年前の夜、島では何が起こったのか……。そして、誰もが口をつぐむ過去の真相とは? 光彦の前に、最大の「巨悪」が姿を現す。自作解説付き。
(文藝春秋社公式HPより)


原作自体がかなりの超大作のようです。
ちなみにドラマ版の過去作をお知りになりたい方は下部に過去記事へのリンクがありますので、そちらへどうぞ!!

では、早速ドラマ批評(レビュー)を。

前後篇です。
管理人は原作を知らないので楽しめました。
特にラストの光彦が襲われるあたりはビックリしましたね。
あらすじに記載されていたのでそれがあることは分かっていたのですが、エンドロール後にいきなり襲われたので視ていたこっちは「ビクッ!!」としてしまいました。
本作は、かなり力が入っていて好感が持てます。
イイ感じです。

今日のを視た感じでは、「ゆかりが宮司の縁者で復讐を目論んでいる」ということでしょうか?
それと、市川は刑事としては正しいよね。浅見ワールドでは敵役になっちゃうけど。
っていうか、まさか、浅見光彦の例の事件みたいに犯人なんじゃなかろうな……。
他にも岡田家の面々や、前編のラスト付近に出ていた大滝さんにも何かありそうだしなぁ。
誰が犯人だとしても不思議じゃない展開ですね。

予告で後口が「出生の秘密」について口にしていたことも気になります。
この面子で出生の秘密が関わって来そうなのって雅子かゆかりぐらいなんだけど、どちらだろう?
ひょっとして、紀子が大滝さんの隠し子とかあるのかな……?
でないと、雅子の意味無いしなぁ……想像が膨らむ……。

ただ、「ラストで襲われた光彦、果たして安否は!?」って、後編でピンピンしているのが予告で明かされてしまったのが残念かな?
とはいえ、これは分かりきっていることだから問題なしか。

これは、明日の後編も楽しみですね。

ちなみに浅見光彦シリーズは2012年に完結する旨を内田康夫先生が宣言されています。
こちらの動向も注目です。

内田康夫先生から浅見光彦シリーズ完結宣言が!!「最後の事件」は2012年に!!

<キャスト>

中村俊介
南野陽子
星野真里
左 とん平
神山 繁
多岐川裕美
大滝秀治
榎木孝明
野際陽子 ほか
(公式HPより、順不同、敬称略)


◆関連過去記事
あなたに内田康夫先生の本に登場する権利を上げよう!!by大日本印刷&角川書店

名探偵・浅見光彦さん、卒業証書授与される

【内田康夫先生著作関連記事】
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2010年6月12日、世田谷部文学館にて内田康夫先生講演会開催!!

・2010年5月30日まで開催されていました「ミステリーウォーク2010『記憶の中の公園』」についての記事です。
浅見光彦の住む町で推理に挑戦!?

2011年3月5日「小説舞台を巡る“名探偵★浅見光彦ワールド!横浜ミステリーWalk”」開催!!

ドラマ原作「棄霊島〈上〉 (文春文庫)」です!!
棄霊島〈上〉 (文春文庫)





同じく「棄霊島〈下〉 (文春文庫)」です!!
棄霊島〈下〉 (文春文庫)



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