2011年05月18日

「講談社ヤングマガジン」にて連載中の「三億円事件奇譚 モンタージュ」第43話ネタバレ批評(レビュー)

「講談社ヤングマガジン」にて連載中の「三億円事件奇譚 モンタージュ」第43話ネタバレ批評(レビュー)です!!

三億円事件奇譚 モンタージュ1


登場人物一覧:

【現代】

鳴海大和:主人公、三億円事件の犯人の息子と呼ばれるが……
小田切未来:大和の幼馴染み、両親の行方不明後は大和と共に逃亡中

鳴海鉄也:大和の父、五つの首(首、手首、足首)を失くした遺体で発見されるが……
未来の両親:突然姿を消した。関口が行方を知っているらしい……。

鈴木泰成:未来の両親の後輩、要所要所にて不穏な動きを見せるが……
水原:福岡県警所属の巡査。上司曰く「検挙率100%男」。15話より登場。
夏美:泰成の塾の教え子。大和に一目ぼれする。現在は水原と行動を共にしている?14話より登場。

関口:元祖悪徳警官、眼鏡の男の命令に従い大和と未来を追う
眼鏡男:関口に指示を与えている男、どうも謎の男と同一人物らしい(42話)。

沢田幹事長:19話で登場、謎の男を従えているが……
謎の男:シルエットのみ登場した沢田の腹心。関口に指示を与える人物と同一人物らしい(42話)

松葉杖の男:30話で登場、小田切家を訪ねたシルエットの人物。

森田:1話にて関口と共に現われた捜査員。以降、本編に出番なし。
血塗れの男性:元刑事、1話にて殺害される。これは関口の犯行だった。実は過去篇の東海林。
ボート小屋のオヤジ:軍艦島付近でボート小屋を営んでいた。6話で関口に殺害され、この殺人容疑が大和と未来にかかっている。
土居:18話に登場。ミステリ作家兼コメンテーター。三億円を信じていなかった。
島田:5話より登場。関口の部下だったが、19話で失態を犯し関口に処刑された。

【三億円事件当時】

川崎雄大:22話より登場。三億円事件では白バイ警官役を演じたらしい。和子との間に一子をもうける。
望月竜:23話(22話は名前のみ)より登場。雄大と共に三億円事件を実行した。
響子ギブソン:竜の恋人。竜と共に土門への対策を練っていた。
土門:地元の顔役(地廻り)。竜と対立するが……
東海林:25話にて登場。土門を追う刑事。雄大の機智に興味を持っていた。後に1話で殺害された老刑事が彼と判明(37話)。
沢田慎之介:26話より登場。竜の顔馴染み&雄大の友人、日本の行く末を憂慮していた。28話にて後の幹事長と判明。
横溝:26話より登場。竜の後輩。
和子:27話より登場。雄大と交際中の女性。雄大との子供を妊娠するも事故死。
和子の子供:28話に登場。雄大と和子の子供。未熟児で生まれた。現代篇の誰になるのか?

<第43話あらすじ>

都内某所にあるホテル、そこに車椅子姿の男が居た。
男の息は荒い、どうやら病気のようだが……。

やがて、痛みに耐えきれなかったのだろう。
男は荒々しく錠剤を手にすると一息に口に含んだ。
待つこと暫し、痛みが和らいだのか、息を整える男の手には謎の端末が握りしめられていた。
そこには渋谷の地図と目印らしき丸いマークが表示されている。
それを確認すると落ち着いた様子の男は、松葉杖を頼りに車椅子から立ち上がる。
その胸元にはアクセサリーが光っていた……。

その頃、当の渋谷には大和、未来、水原のトリオが居た。
大都会の風景に胸をときめかせ息を飲む未来。
そんな未来のすぐ後ろで、未来と同い年ぐらいと思われる女子高生が2人顔を顰めていた。
「なんか、臭くない!?」
1人が異常を訴えると、もう1人も頷く。
「ああ、部活の後だからかな」
「制汗剤使う?」
何気ない会話が交わされるが、それを耳にした未来は大きく動揺する。
(あたしだ……最近、お風呂入ってないし……)
恥じ入り落ち込む未来を見て、「匂うとしたら俺だ」と不器用なフォローをする大和。
だが、未来の心は晴れない。
(わたしたちは別の世界に居るんだ……)
改めて特異な状況下に置かれていることを思い知らされる未来だった。

所変わって、こちらは夏美。
今日も母は夏美を置いてどこかへ出かけてしまった様子。
1人置いてけぼりの夏美は不満が隠せない。

そこへかかる一本の電話。
おそるおそる出てみると、相手は水原。
水原から大和の無事を聞かされた夏美は「太郎君、生きてた……」と安堵する。
そこへまたも電話が。
今度は夏美の母からだった……が、どうも様子がおかしい。
呼吸は荒く、意味も無いことしか話さない。
ワケも分からず混乱する夏美を置いて、電話は勝手に切れてしまう。

同時刻、夏美の母は娘への電話を切ると自分の下に横たわる男へと話しかけた。
甘えたような夏美の母の声がすべてを物語っていた。

ここはホテル、夏美の母は全裸で男と睦み合っている。
娘への電話も男がかけるように指示したらしい。

そして、驚くべきはその男の正体……。
彼こそはあの関口だったのである―――44話に続く。

<感想>

今回は「松葉杖の男」と「大和&未来」と「夏美母&関口」がメインの回でした。

まずは、「松葉杖の男」。
あらすじだと紛らわしくなっていますが、彼は関口とは別人です。
登場人物一覧にもある通り、30話で登場し小田切家を訪ねたあの人物のようですね。
注目すべきは彼の持っていた端末に映っていた渋谷地図と目印。
大和たちも渋谷にいることから、端末の正体はあの旧紙幣中に隠された発信機の受信機と思われます。
発信機は泰成が仕掛けた筈なので、松葉杖男は泰成とも繋がっているのかも!?
もっとも、旧紙幣中の発信機を仕掛けたのが泰成であるとは作中で断定されていないので、アレだけは別の人物の手によるものだった可能性も捨てきれません。

そして、「大和&未来」。
同世代の女子が青春を謳歌しているのを見て日常からかけ離れた世界にいることを実感してしまった未来。
切ないですね。
それを不器用ながらも気にかける大和も切ない。
「モンタージュ」は、ここらの描写が上手いですよね。

で、サプライズが「夏美母&関口」。
コレは思いも寄らぬ組み合わせ、ビックリしました。
しかし、考えてみれば厳島に入る前に関口が主婦と遊んでたんですよね。
あれが夏美母だったのでしょうか。
関口の目的は見失った大和たちを追い込む為に夏美を使い誘き出すつもりか。
そこで夏美母を抑えたといったところでしょうか。
相変わらず、やることがエグい……。
夏美親娘の行く先にも暗雲が立ち込めそうです。

それと、今回もう1つの発見が「松葉杖男」と「関口」とは繋がっていないこと。
繋がっていれば居所も分かり、関口が大和たちに直接攻撃を仕掛ける筈なので、別の立場と言えそうです。
むしろ、対立しているのか?
う〜〜〜ん。

とりあえず、今回はここまで。

逃亡し続ける大和と未来の明日はどっちだ!!
44話に期待です!!

ちなみに、2011年6月6日には「三億円事件奇譚 モンタージュ」の最新第4巻が発売予定。
購入希望者は本記事下部のアマゾンさんリンクから是非!!

◆関連過去記事
「ヤングマガジン27号」(講談社刊)より「三億円事件奇譚 モンタージュ」連載開始!!

「講談社ヤングマガジン」にて連載中の「三億円事件奇譚 モンタージュ」第1話から40話までまとめ
(各話レビューへのリンクです)

「講談社ヤングマガジン」にて連載中の「三億円事件奇譚 モンタージュ」第41話ネタバレ批評(レビュー)

「講談社ヤングマガジン」にて連載中の「三億円事件奇譚 モンタージュ」第42話ネタバレ批評(レビュー)

2011年6月6日発売予定「モンタージュ 4 (ヤングマガジンコミックス)」です!!
モンタージュ 4 (ヤングマガジンコミックス)





2011年3月4日発売「モンタージュ(3) (ヤングマガジンKC)」です!!
モンタージュ(3) (ヤングマガジンKC)





12月10日発売「モンタージュ(2) (ヤングマガジンコミックス)」です!!
モンタージュ(2) (ヤングマガジンコミックス)





10月6日発売「三億円事件奇譚 モンタージュ(1巻)」です!!
モンタージュ(1) (ヤンマガKCスペシャル)





本作の作者である渡辺潤先生が描き伝説のラスト(○○○落ち)を迎えた「代紋TAKE2(62)<完> (ヤングマガジンコミックス)」です!!
代紋TAKE2(62)<完> (ヤングマガジンコミックス)





全巻セットはこちら。
「代紋TAKE2 全62巻完結(ヤングマガジンコミックス) [マーケットプレイス コミックセット]」です!!
代紋TAKE2 全62巻完結(ヤングマガジンコミックス) [マーケットプレイス コミックセット]





「RRR(10) <完> (ヤングマガジンコミックス)」です!!
RRR(10) <完> (ヤングマガジンコミックス)





◆渡辺潤先生の作品はこちら。

【関連する記事】
posted by 俺 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画批評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック