<あらすじ>
鳴沢了(坂口憲二)は、新潟県警捜査一課の優秀な刑事だが上司の命令を無視した強引な捜査を行うことの多い了に、係長の佐伯紀子(かたせ梨乃)は何度も雷を落とす。警察は「上司の命令が最優先」であり、かつ、了の父親である鳴沢宗治(石橋凌)は新潟県警の刑事部長でもあるからだ。同僚の刑事・新谷(田中要次)も、「じいさんが“仏の鳴沢”、おやじさんが“鬼の鳴沢”。お前さんとこは個性が強すぎだな」と笑う。了の祖父・浩次(大滝秀治)も警察官で、親子三代にわたって刑事なのだ。
そんなある日、大物の県会議員である大島洋一(藤田栄作)が殺害される。了は、コンビを組むことになった大西刑事(勝地涼)とともに捜査を開始。結果、大島は「ひだまり学園」の園長・平沼(徳井優)と争っていたという貴重な目撃証言を得る。「ひだまり学園」とは、新潟県知事・小山内清美(大地真央)が設立した児童養護施設であり、大島は自分の娘を虐待していたとの噂が流れていた。しかも大島は反知事派であったことも判明する。
ほどなくして、今度は「ひだまり学園」園長・平沼が殺害される。大島、平沼ともに、手には人形や野球のボールが握られていたことから、了らは連続殺人事件と確信、すべての事件の根は「ひだまり学園」にあり、「ひだまり学園」を設立した小山内知事の過去の謎へとつながっていく。しかし、「もっとひだまり学園を調べるべきだ」という了の主張はがんとして退けられ、了は“早期解決”という名目で警察側による隠蔽工作の匂いをかぎ取る。孤立無援の中、真実を突き止めるべく、巨大権力との闘いに敢然と立ち向かう了だったが…。
捜査の果てに明らかになった、母と子の悲しき過去と復讐の慟哭とは一体!?
(フジテレビ公式HP)
では、続きから(一部、重複アリ)……
大島に続き平沼が殺害される。
了は遺体の刺し傷の角度の違いから左利きと右利き……つまり、犯人が2人いると考えるが、捜査本部は認めず大柄な左利きの男による連続殺人事件として捜査を行うことに。
そこへ「ひだまり学園にて8年前に殺人事件があった」との投書が届く。
高村という職員が学園に子供を預けた父親と争いになり、身を護る為に相手を殺害したと言う。
この事件は正当防衛が認められず過剰防衛で裁かれていた。
高村という名に聞き覚えのある了。
高村は了の幼馴染みで、生みの母に捨てられた後に小山内の手で育てられていた。
「まさか、あの高村が……」と、驚く了に追い討ちが。
なんと、当の高村は2ヶ月前に既に死亡していたのだ。
事故死だったらしいが……。
すべては「ひだまり学園」に通じている!!
確信した了は、高村の死の真相と共に小山内の周辺を探る。
矢先、小山内がスピーチ会場で銃撃されるが、了の活躍で事無きを得ることに。
銃撃犯も捕まえることに成功する。
「高村の為にも暴力には屈しない」と力強く訴える小山内。
銃撃犯は小山内が進める福祉特別条例に反対する建設会社の関係者だった。
捜査本部長である了の父・鳴沢宗治は、すべての事件の犯行が狙撃犯によるものとして事件を終わらせようとする。
そんな父に失望し、憤る了に「お前は真っ直ぐ過ぎる……」と謎の言葉を告げる宗治。
了の祖父・鳴沢浩次が入院。
容態は思わしくないらしい。
しかも、浩次が服役中の高村に「智恵子抄」を差し入れしていたことが分かる。
一体、どういうことだ?
大島殺害犯として、児童相談所の職員・相馬が出頭して来る。
だが、平沼は殺していないらしい。
やはり、犯人は別人だった。
しかも、野鳥用の定点カメラから高村殺害に平沼が関与していたことが判明。
平沼が高村を殺害したのだ。
大島は相馬が、高村は平沼が殺害した。
では、肝心の平沼は誰が殺したのか?
高村の遺品を久美子が所持していると知った了はそこで「智恵子抄」を見つける。
そこには、小山内の筆跡で高村への謝罪が記されていた。
その頃、小山内は福祉特別条例を可決させることに成功していた。
そこへ、何者かから連絡が入る……。
一方、浩次にすべてを聞く了。
8年前の高村の犯行とされた殺人は小山内の犯行だった。
高村は、当時知事選に出馬していた小山内の為に身代わりとなったのだ。
浩次と宗治も真相を知りながら小山内を庇っていた。
そして、平沼は8年前の真相が明かされるのを怖れ、高村を殺害したのだった。
此処まで一息に打ち明けた浩次は、自ら死を望む。
そんな浩次を「刑事として許せないが、家族としては許せる」と伝える了。
久美子が高村を捨てた実の母親だと判明。
平沼が我が子を殺害したと知った久美子は仇を討つ為に殺害したのだ。
高村の遺品から「智恵子抄」を見つけ、8年前のからくりに気付いたらしい。
今度は小山内が狙われる……そう考えた了は小山内と久美子を捜す。
久美子と小山内は雪原で対峙していた……。
高村が死んだのは小山内の責任だとする久美子はナイフを片手に小山内に襲い掛かる。
8年前、高村は小山内を本当の母と呼び、身代わりを買って出ていた。
それを思い出した小山内は、高村が死んだのも知らぬこととは言え自身の責任であると感じ、久美子の前に身を投げ出す。
久美子は小山内を刺殺。
駆け付けた了だが間に合わなかった……。
了の目の前で小山内は息を引き取った。
その後、久美子は自殺。
小山内の死も自殺と処理された。
こうして、8年前の真相は覆い隠された。
宗治の隠蔽を憎む了だが、告発は出来ない。
そのまま、了は故郷を捨て東京へ向かうのだった―――エンド。
<感想>
前作の好評を受けて作られた続編だそうです。
時系列的には前作よりも過去のエピソードになります。
新人刑事・海が出ていることや過去エピソードであることから、ドラマは原作での「雪虫」にあたるポジションと思われます。
ただし、ストーリーはかなり違うかな。
共通点は、過去の事件の隠蔽と鳴沢の祖父の自殺とかかな。
で、今回ラストの東京行きでシリーズ続編に繋がるワケですね。
興味のある方は調べてみるのもアリかも。
で、当然、その先にあるのがドラマ版の前作となります。
ちなみに、管理人は前作はあんまりでした……。
そんな前作の過去記事はこちら。
・土曜プレミアム 刑事・鳴沢了〜ベストセラー初映像化!東京テロ史上最悪の24時間「不死身の刑事VS青梅新宿…連続爆破テロ犯人質は都民1300万人!迫るタイムリミット」(5月29日)ネタバレ批評(レビュー)
では、第2弾の感想を。
あらすじがちょっと違いますね。
了は連続殺人だとは認めていなかった筈なんだけど……あらすじを先に読んでいたのでドラマ中に混乱してしまいました。
ウムゥ……。
父との確執も盛り込まれていました。
原作だと「孤狼」で和解する筈。
祖父から貰った腕時計は「オメガ」かな。
トレードマークになった筈。
おっと、話が逸れた。
ドラマ版ですが、前作はともかく今作は「日本版ダイ・ハード」と呼ぶにはアクション不足でした。
最初の突入劇と中盤の狙撃事件だけかな……。
それと、明確に明かされないことが多過ぎる。
まず、狙撃犯の素性。
おそらく、建設会社の人間だと思うけど明言されず。
次に祖父の死。
了が点滴に投与し手を下したかのような感じ。
原作では、知りつつ見逃した筈だけど……。
ラストの了の行動。
原作では、東京に向かった後に改めて警視庁に採用されています。
とりあえず、普通に2時間ドラマしていましたね。
別に無理に「スペシャルドラマ」とする必要は無いと思うなぁ。
もともと、2時間ドラマ向きの素材だし。
これを機に、気軽にシリーズの他の作品もドラマ化されるといいかも。
◆関連過去記事
・鳴沢了シリーズの1作「讐雨 刑事・鳴沢了」の書評です。
「讐雨 刑事・鳴沢了」(堂場瞬一著、中央公論新社刊)ネタバレ書評(レビュー)
<キャスト>
鳴沢 了:坂口憲二(新潟県警捜査一課・刑事)
大西 海:勝地 涼(新潟署刑事課。鳴沢了と組んで捜査にあたる)
新谷刑事:田中要次(新潟県警捜査一課・刑事。鳴沢了の同僚)
川田久美子:濱田マリ(児童養護施設「ひだまり学園」職員)
佐伯紀子:かたせ梨乃(新潟県警捜査一課係長。鳴沢了の上司)
鳴沢宗治:石橋 凌(了の父。現・新潟県警刑事部長であだ名は「鬼の鳴沢」)
鳴沢浩次:大滝秀治(了の祖父。元・新潟県警捜査一課・刑事であだ名は「仏の鳴沢」)
小山内清美:大地真央(新潟県知事) ほか
(順不同、敬称略、公式HPより)
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オリジナル脚本ですが、やはり『雪虫』がベースだったでしょうか!?
誉田哲也の『ストロベリーナイト』同様、今後の展開が楽しみです♪
良かったら、こちらにもいらしてくださいm(__)m
http://blogs.yahoo.co.jp/unno1/32779511.html
はじめまして(^O^)/。
管理人の“俺”です!!
ドラマですが、「鳴沢了」が原作と言うよりはベースって感じでしたね。
前回のアクション大作よりは今回の方が好感が持てました。
「鳴沢了」の続編が放送されたことで「ストロベリーナイト(姫川シリーズ)」の続編も期待できそうですね!!