ネタバレあります、注意!!
「ゲームの館殺人事件」登場人物一覧:
金田一一:言わずと知れた主人公、最終回まで犯人ではありえません。
美雪:言わずと知れたヒロイン、こちらも最終回まで(以下略)。
宝樹滋:ゲームプログラマー、自称有名人
真津本潤:美佳が経営する店のウェイター
菊川梢:美佳が経営する店のホステス
麦林美佳:バーのママ。潤と梢の雇用主
霜村志保:婦人服の会社社長、生馬の母。2話で爆殺される。
霜村生馬:志保の息子、4話で毒殺される。
ゲームマスター:覆面の人物
<6話あらすじ>
ゲーム参加者を一同に集めた金田一。
「この中に犯人がいる!!」と謎解きを開始する。
まず、ゲーム参加者たちが犯人・ゲームマスターの意図的な人選であったことが明かされる。
なんでも、バスに乗っていた客の中から条件に合った人間が選ばれていたらしい。
志保と生馬の親子はもちろん、犯人と犯人がどうしても参加させたかったもう1人以外はその基準で選ばれていた。
金田一と美雪は、偶然、バスの前を通った際に運転手であった犯人の顔を目にした可能性があった為に選ばれていた。
もしも、犯人の顔を覚えているようならば金田一たちも殺害されていただろう。
そして、犯人が選んだ条件とは、「生馬と好みが被らない」こと。
犯人はターゲットである生馬を殺害するために「確率の殺人」を繰り返し、限りなく生馬を殺害する可能性を高めたのだと言う。
つまり、「蓋然性の殺人」を狙ったのだ。
そのひとつが知恵の輪であり、カップめんであり、遂には命を奪ったワインのラベルである。
ワインのラベル……?
そう、最近、剣持が妻から聞かされたところによるとワインのラベルのことを「エチケット」と呼ぶのだそうだ。
生馬はワイン通。
この知識があった為に「エチケットに気をつけろ」という言葉に騙され毒針に刺され死んでしまった。
逆に宝樹や潤には、その知識が無い為に安全である。
これこそが、犯人が参加者を選んだ条件。
宝樹はツイッターでワインが嫌いと広言しており、犯人もこれを知っていたのである。
では、犯人の目的は何か?
金田一は言葉を継ぐ。
それは遺産相続だった。
犯人にとっては志保、生馬の順で死亡することに意味があったのだ。
実は死亡した志保の夫には別の女性との間に娘がいた。
生馬にとっては異母兄妹である。
志保、生馬の順で死亡した場合、その生馬の異母兄妹に遺産のすべてが相続されるのだ。
そして、当の生馬の異母兄妹こそ梢だった。
この金田一の指摘に大いに驚く梢。
梢本人はまったく知らなかったことらしい。
さらに金田一はこの事件の犯人・ゲームマスターを断定する。
それは潤と梢が勤めるバーのママ・麦林その人だった―――7話に続く。
<感想&推理>
ゲームマスターの正体は、やはり麦林でした。
生馬の殺害方法も予測通りでした。
意外だったのは金田一たちが選ばれた理由。
なるほど、「顔を見られた可能性があったので確認し、必要があれば抹殺するため」だったとは。
これは、納得です。
さらに、当初のバスの乗客数とゲーム参加者との人数の開きについても条件に合わない参加者が選別されていたためと判明。
こちらも唸らされました。
今回はトリックが小粒(機械トリックと蓋然性の犯罪)なだけに、それ以外の細かいところに凝ってますね。
好感が持てます。
で、麦林の動機は「生馬の異母兄妹である梢に遺産を相続させるため」であることも分かりました。
こうなると、麦林は梢の母で決まりっぽいですね。
個人的には前回に仮説として挙げた「麦林のバーは実はおかまバー。だから男。なので麦林が生馬の父親である。で、遺産を狙った。潤や梢からママと呼ばれるのはその伏線。オチは梢もニューハーフで金田一が驚く」との説が崩れたのは残念なところです。
第7話は麦林の犯行否認から、金田一の証明(麦林の言動の矛盾、毒が箸ではなくカップめんに仕込まれていた)や志保の殺害トリック解明と進みそうです。
第7話に期待!!
◆「ゲームの館殺人事件」関連過去記事
・「金田一少年の事件簿」より「ゲームの館殺人事件」(講談社発行週刊少年マガジン連載)第1話ネタバレ批評(レビュー)
・「金田一少年の事件簿」より「ゲームの館殺人事件」(講談社発行週刊少年マガジン連載)第2話ネタバレ批評(レビュー)
・「金田一少年の事件簿」より「ゲームの館殺人事件」(講談社発行週刊少年マガジン連載)第3話ネタバレ批評(レビュー)
・「金田一少年の事件簿」より「ゲームの館殺人事件」(講談社発行週刊少年マガジン連載)第4話ネタバレ批評(レビュー)
・「金田一少年の事件簿」より「ゲームの館殺人事件」(講談社発行週刊少年マガジン連載)第5話ネタバレ批評(レビュー)
◆シリーズ関連過去記事
・「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」のまとめはこちら。
「錬金術殺人事件」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)
・同じく「高度1万メートルの殺人」のまとめはこちら。
「高度1万メートルの殺人」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)
・さとう先生による読み切り「トキメキトキナ消失宣言」のネタバレ批評(レビュー)はこちら。
「別冊少年マガジン」(講談社)より「トキメキトキナ消失宣言」ネタバレ批評(レビュー)
◆金田一少年の事件簿シリーズコミックはこちら。
◆金田一少年の事件簿シリーズ映像作品はこちら。
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