2011年06月10日

双葉社刊「漫画アクション」連載「シャーロッキアン!」第13話「儀式は再び(後篇)」ネタバレ批評(レビュー)

双葉社刊「漫画アクション」連載「シャーロッキアン!」第13話「儀式は再び(後篇)」ネタバレ批評(レビュー)です!!

シャーロッキアン!1


<13話あらすじ>

車教授とのやりとりで自身の犯した根本的なミスに気付いた愛理。

そのミスとは、「目印となる木の成長を考慮に入れなかった」ことだった。

早速、車教授と共に図書館へと赴いた愛理は郷土史の中から当時のクヌギの木の写真を発見、大体の高さを測ることに成功する。

こうなれば、早速リベンジだ!!

前回の面子に車教授を加えた面々は、当時の木の高さから位置を予測すると掘り出すべきポイントを定める。
掘り返してみると、そこから出てきたのは一冊の本「シャーロック・ホームズ全集」だった。
そこには久美子の祖母への愛の言葉が記されていた。

これを埋めた主―――久美子の祖母の想い人が書いたものだろう。
2人は両想いだったのだ。

本来、無事に戦地から帰ってきた際に明かす筈だったそれ。
だが、明かせずに死亡した無念に思いを馳せ車教授は目頭を伏せる。

そして、肩を落としたきり顔を上げない久美子の祖母の様子に久美子は不安を隠せない。
そんな2人の様子を見ていた車教授は「今のあなたにはあなたを大切に想う人が既に居る」と久美子の祖母を励ますのだった。
車教授の言葉に孫である久美子の大切さに気付いた祖母は、過去は過去として現在も大事であると立ち直ることに。

帰り道、車教授は愛理とBSIの団長に「久美子の想い人こそが日本初のシャーロッキアンだったのかもしれない」と語って聞かせるのだった―――14話に続く。

<感想>

13話は前回に続く後篇。
モチーフは「シャーロック・ホームズの思い出」収録「マスグレーヴ家の儀式」です。

とりあえず、前回からの宿題「なぜ、愛理たちは宝を見つけられなかったか」については前回の感想にて記載したとおり「目印となる木の成長を考慮に入れなかったから」でした。
やったね!!

とはいえ、本作のメインは謎解きではなくそのストーリー展開にあります。
今回も、謎解き後のストーリーはなかなかでしたが、そこへ至るまでの話の運びがあからさま過ぎてちょっとあんまりだったような気もします。

しかし、ラストの日本初のシャーロッキアンのくだりは良かったですね。
先達の行為に尊敬を払う……車教授や愛理とBSIの団長の姿にグッときました。
これがあるから「シャーロッキアン!」は止められないのよ。
車教授主導で話が動いていたことも良かった理由かも。

管理人的には車と愛理の関係は親娘、あるいは師弟で見ているので、やはり車教授には偉大なる師で居てほしいのです。
もちろん、師を超える弟子もたまには必要だと思います。
それでこそ、支え合う人と人との繋がりを描くことに他ならないからです。
その意味で、最近の流れは理想的と言えるかもしれませんね。

果たして次回のエピソードとは……14話に注目です!!

◆関連外部リンク(外部サイトに繋がります)
・WEB漫画アクション
http://webaction.jp/

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・各話批評(レビュー)に繋がる過去記事リンクはこちらから。
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