2011年07月01日

「ゲームの名は誘拐」(東野圭吾著、光文社刊)

「ゲームの名は誘拐」(東野圭吾著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

敏腕広告プランナー・佐久間は、クライアントの重役・葛城にプロジェクトを潰された。葛城邸に出向いた彼は、家出してきた葛城の娘と出会う。”ゲームの達人”を自称する葛城に、二人はプライドをかけた勝負を挑む。娘を人質にした狂言誘拐。携帯電話、インターネットを駆使し、身代金三億円の奪取を狙う。
犯人側の視点のみで描く、鮮烈なノンストップ・ミステリー!
(光文社公式HPより)


<感想>

「青春のデスマスク」として、2000年から2002年にかけて雑誌に連載されていた作品。

特徴的なのは、本作は誘拐がテーマとなっていながら、佐久間側からしか描かれていないこと。
普通は警察側の描写も挿し挟まれるものですが、それが無い為に真相を覆い隠しています。
これが非常に効果的。
それに伴う最後のどんでん返しが強烈です。
管理人は、不覚にも気付かなかった為にラストで吃驚しました。
なるほど、だからあれだったのか……。

もっとも、余りにもあのどんでん返しが強烈過ぎてその他のパートが霞んじゃうのは、仕方がないことなのでしょうね。

ちなみに、この「ゲームの名は誘拐」はタイトル「g@me.」として、佐久間役に藤木直人さん、ヒロインに仲間由紀恵さんを迎えて映画化されています。
こちらは原作とは違うラストとか。
興味のある方は、本記事下部にあるアマゾンさんのリンクからDVDをどうぞ!!

<ネタバレあらすじ>

クライアントの大手自動車メーカー副社長・葛城勝俊に渾身の企画を潰された敏腕広告プランナー・佐久間。
自身に絶対のプライドを持つ彼は、屈辱から葛城家の前まで自然と足を運んでしまう。

そこで、佐久間は1人の娘と出会う。

彼女は葛城の娘・樹理であると名乗った。
どうも、仲の悪い異母妹である千春と揉めた末に家を飛び出したらしい。

葛城から金を取り上げたいと語る樹理の言葉に、運命を感じた佐久間は狂言誘拐を持ちかける。
それは佐久間の傷つけられたプライドを癒すために必要な行為だった。
こうして、“ゲームの達人”を自称する葛城に、プライドをかけた勝負を挑むこととなった佐久間。
携帯電話とインターネットを駆使し、身代金三億円の奪取を狙うことになる……。

なにしろ、人質本人が味方なのだ―――佐久間の計画は順調に進み、ついに三億円を奪取することに成功する。
その間に、佐久間と樹理は状況も手伝って男女の関係にまで進むことに。
ゲーム感覚だった筈の佐久間もいつしか、樹理に特別な感情を抱き始める。

ところが、当の樹理が三億円と共に姿を消してしまった……。
しかも、知らない間に樹理誘拐犯が樹理を殺害したことになっていた。
もちろん、佐久間は樹理を殺害などしていない。

混乱する佐久間は葛城家について調べることに。
そこで佐久間はある大きな間違いを犯していたことに気付く。

葛城勝俊に連絡を取る佐久間。
だが、現れたのは樹理だった。

いや……佐久間が樹理だと思っていた人物、その正体は樹理が家を出る原因となった千春だったのである。
佐久間は樹理と千春を取り違えていたのだ。

すべては千春の嘘から始まっていた。
千春が佐久間と会う、その直前に本物の樹理は千春に殺害されていたのである。

日頃の不仲から争いになった千春と樹理。
千春は樹理を殺害してしまい、家を出たところで偶然、佐久間に出会う。
気まずさから何となく樹理を名乗った千春。
そのうちに佐久間から狂言誘拐を持ちかけられることに。

これを利用できないかと考えた千春は佐久間に黙って父・勝俊に連絡を入れ、協力を求めた。
以降、勝俊と連絡を取り合い、その指示に従い佐久間をコントロールしていたのだ。
そして、樹理殺害の罪を誘拐犯に着せたのだった。
千春が佐久間と男女の関係になったのも、佐久間の精液を採取することで誘拐犯の存在に説得力を持たせるためだった……。

千春に勧められるままに、飲み物を口にする佐久間。
途端に眠気に襲われる。

だが、佐久間はこれを予期していた。
眠りに落ちる寸前、自分に何かあれば切り札が効果を発揮すると匂わせる佐久間。
これは一種の賭けだった……。

佐久間が次に気付いた時、目の前には勝俊が居た。
どうやら、切り札を確認したらしい。
プレイヤーとしての佐久間を褒め称える勝俊は彼を合格だと認める。

そんな勝俊に切り札の効果を知った佐久間。
佐久間は勝俊から有能であるとされたことで、満足していた。

勝俊はといえば、佐久間を交渉相手として認めた上で、その身の安全を保証する。
佐久間はゲームに勝ったのだ。

そんな佐久間の切り札とは何か?
それは、明らかにそれと分かる佐久間の部屋で料理を作る千春の写真だった―――エンド。

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【その他】
米国版「容疑者Xの献身」発売される!!タイトルは「The Devotion of Suspect X」!!

「ゲームの名は誘拐 (光文社文庫)」です!!
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