<14話あらすじ>
車教授や愛理のシャーロッキアン仲間であるドクター。
彼がある女性に愛を告白していた―――プロポーズである。
女性は受けるにあたり1つの条件を提示する……。
後日、シャーロッキアンの会合にて。
本日は風邪の為に欠席の愛理。
残りのメンバーにドクターは恋人の出した条件を明かす。
それは「青い紅玉」が欲しいとのものだった。
どよめくメンバー。
それもその筈、「青い紅玉」とはシャーロッキアンの間でも正体が判然としない謎の宝石だった。
メンバーたちはそれぞれ「サファイアでは?」、「ガーネットでは?」と自説を展開するが、ドクターによればそのどれもが違うらしい。
結局、この場では結論が出なかった為に愛理に聞いてみてはどうかとまとまる一同。
車教授は宿題を抱えて帰ることに。
翌日、大学へと現れた愛理に大喜びの車教授。
その姿に「わたしのことを心配してくれたんだ!!」と有頂天になる愛理だが、事情を聴いて2つの意味でがっかりする。
1つは、車の大喜びが愛理の無事を祝ってのことではなかったこと。
そして、もう1つはドクターの恋人の条件が「竹取物語」ではないかとの疑惑だった。
つまり、ドクターの恋人は竹取物語のかぐや姫よろしく、手に入らない物を要求し遠回しに断りを入れているのではないかとの疑いである。
愛理から推理を聞かされた車教授はつられてがっかり。
仕方なく、ドクターに直接会って推理を話すことに。
愛理の推理を聞かされたドクターは愕然とするが、その推理をドクターの恋人も聞いていた。
「その方のおっしゃる通りです」と愛理の推理を認めた彼女は泣き崩れるようにその場を去ってしまう。
その様子にただならぬものを感じた愛理は彼女のあとを追い真相を突き止める。
それは苦く辛いものだった……。
車教授を外し、ドクター、その恋人、愛理の3人で真相を打ち明ける。
実は、ドクターの恋人は乳がんを患っていた。
その為にドクターのプロポーズを受け入れられなかった。
真相を聞かされたドクターは、自身が医者でありながら見抜けなかったことを恥じ「それでも君を守ってみせる」と意志を貫く。
このドクターの言葉に恋人はプロポーズを受け入れるのだった。
2人の愛に感動した愛理。
帰り道、事情を車教授に説明し、その胸に飛び込んで行く。
だが、車教授の顔は非常に苦いものだった―――15話に続く。
<感想>
14話のモチーフは「シャーロック・ホームズの冒険」収録「青い紅玉」です。
原典では「ブルー・カーバンクル」と記載されており、ファンの間ではガーネットとサファイアかそれとも全く別の物かで意見が割れている代物です。
(「カーバンクル」を額面通り受け取ればガーネット。しかし、「紅玉」とすればルビーになる。ちなみに青いルビーはサファイアである。)
今回はこちらの謎は解き明かされませんでしたが、代わりに男女の仲が解き明かされました。
ドクター頑張りました。
とはいえ、これで終わりでは無くこれからが肝心。
2人の愛には難関が多そうです。
しかし、今回の気持ちを忘れなければ大丈夫な筈。
一方、問題は愛理と車教授。
愛理に抱きつかれた車教授は蛙が潰れたような表情をしています。
まさに嫌悪を面に出しているとでも言うべき様な……まさか、「シャーロッキアン!」でこんな表現が出ることになろうとは思いませんでした。
車教授が愛理のことを恋愛の対象と思ってないにしても、あの顔はないだろうなぁ。
普段の車教授からすると想像出来ないほどに物凄い顔してます。
気になる方は、ぜひ一読を。
管理人のモヤモヤもご理解いただけるかと。
管理人は車教授と愛理の関係は親娘ないし師弟のそれと考えているのですが、それにしてもスキンシップであれは……前途多難というか、脈なしというか。
愛理は大変そうだ。
頑張れ、愛理!!
果たして次回のエピソードとは……15話に注目です!!
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◆関連過去記事
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「シャーロッキアン!」(池田邦彦著、漫画アクション連載)1から9話までまとめ&遂にコミックス1巻発売さる!!
・双葉社刊「漫画アクション」連載「シャーロッキアン!」第10話「ハドスン夫人とターナー夫人」ネタバレ批評(レビュー)
・双葉社刊「漫画アクション」連載「シャーロッキアン!」第11話「マイクロフト・ホームズの想い」ネタバレ批評(レビュー)
・双葉社刊「漫画アクション」連載「シャーロッキアン!」第12話「儀式は再び(前篇)」ネタバレ批評(レビュー)
・双葉社刊「漫画アクション」連載「シャーロッキアン!」第13話「儀式は再び(後篇)」ネタバレ批評(レビュー)
エラリイ・クイーンが「ジェィムズ・フィリモア氏の失踪」に挑んだ「シャーロック・ホームズの災難 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 2‐38))」です!!
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