2011年09月10日

金曜プレステージ「3週連続・罪と女とミステリー最終夜!宮部みゆきスペシャル 魔術はささやく〜大ヒット原作が今蘇る!大罪を犯した女を襲う復讐地獄…死の着信が私を今日殺す!姿なき悪魔は誰?」(9月9日放送)ネタバレ批評(レビュー)

金曜プレステージ「3週連続・罪と女とミステリー最終夜!宮部みゆきスペシャル 魔術はささやく〜大ヒット原作が今蘇る!大罪を犯した女を襲う復讐地獄…死の着信が私を今日殺す!姿なき悪魔は誰?」(9月9日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

それは突然起きた。一人目は赤信号で車道に飛び出し、二人目は誘われるように地下鉄に飛び込み、そして三人目は結婚式当日に飛び降り自殺。偶然にも、三人ともかつて“ある大罪”を共に犯してしまった、高木和子(木村佳乃)の仲間たちだった。しかも、最初の事件は、和子にとって命よりも大切な弟・守(中村蒼)や、その里親たちも巻き込んでいる。

これは偶然ではない。私への復讐だ。次は私だ! 死の魔術は、ついに第四の女・和子の耳元に囁かれようとしていた―。

15年前、幼いころ、父が失踪して以来、和子と離れ離れに生きてきた弟・守は、姉・和子の存在を知らない。和子が、「自分が姉だ」と名乗り出ることができないのには理由がある。彼女が過去に犯してしまった、刑事裁判にはならない“ある罪”に対する懺悔だ…。

実の父が横領犯として失踪、育ての里親がタクシー事故で過失致死―父親が二度も犯罪者となってしまった守は、イジメに遭い、孤独と闘う日々。そんな愛おしい弟を守りたい、何かしてあげたいとあがく和子。しかし、彼女らを嘲笑うように、“魔術師”は次々と第四、第五の犠牲者を生み出していく。科学的にも裏付けられた、ある“独特の手法”によって…。

和子の犯した“大罪”とは? 人間を自由にあやつり続ける魔術師の正体は?そして目的は?
果たして和子は、愛する弟を守り抜くことができるのだろうか!?
(金曜プレステージ公式HPより)


では、続きから(一部、重複アリ)……。

書店の店長である和子には浅野守という弟が居た。
だが、和子はともかく守は姉が居ることを知らない。

なぜなら、守が幼い頃に2人の父が横領事件を起こし失踪してしまった。
その後、横領事件の犯人の家族として虐げられた一家は離散することに。
母は心労で死亡、守は浅野家に引き取られた。

浅野家は祖母とタクシー運転手の養父、守の3人家族。
和子は人知れず守を見守っていた。

和子にはある罪があり、守に家族であることを打ち明けられなかったからだ。

和子の犯した罪とは、それとは知らずに詐欺の片棒を担がされたことだった。
当時、介護の仕事に就いていた和子。
同僚の雪美に誘導されるうちに、老人相手に投資話を持ちかけ詐欺を行ってしまった。

詐欺が明るみに出た後、主犯である雪美は逮捕。
和子を含む3人は強要されたこともあって罪には問われなかった。

その仲間たちが次々と死んでいる。
1人目・理恵は守の養父の運転するタクシーに轢かれて死亡した。
2人目・敦子は地下鉄に飛び込んだ。

1件目の理恵殺害で守の養父は逮捕。
その為に守は殺人犯の息子として苛めにあってしまう。

理恵と敦子、昔の事件の仲間が2人死亡している。
まさか、雪美が昔の仲間に復讐しているのか?
そう考えた和子は雪美を訪ねるが、雪美は結婚式の真っ最中。
幸せを掴もうとしている雪美が今更どうこうするとは思えなかった……。

雪美によれば、過去に関わりのあったカメラマン橋本が詐欺の件で理恵や敦子を脅迫していたらしい。
となると、橋本が犯人?

思い悩む和子の目の前で何者かからの電話を受けた雪美の態度が急変。
そのまま投身自殺してしまう。

わけのわからない和子は目の前の現実についていけない。

数日後、書店で働く和子に、心理カウンセラーの女医・原沢が声をかける。
和子は原沢のメンタルクリニックに通う患者だった。
原沢のカウンセリングに和子は救われていたのだ。

原沢のカウンセリングを受け、守を守りたい……その気持ちを強めた和子は守をバイトとして店に誘う。
さらに橋本へ会いに行くことに。

ところが、和子と橋本が会った直後に橋本に電話が。
すると、橋本の様子が急変。
和子を追い出すと爆死してしまう。

そこへ何者かから和子に電話が。
「次はお前の番だ!!」
声の主は予告する。

さらに数日後、和子の書店で流していたヒーリング映像を視た女子高生が半狂乱になる。
守と共にヒーリング映像を調べたところ、そこにはサブリミナルが隠されていた。
何人もの人々の目……万引き犯がこの映像を目にすると罪の意識で耐え切れなくなるらしい。

ひょっとして、これと同じことが起きていたのでは!?
橋本たちの死に催眠が関わっていると推測する和子。

一方、守の身辺に不審な男性が現れる。
警戒を強める和子だったが、男性の正体は立川北署の刑事・吉武だった。
吉武は理恵の事故の目撃者らしい。
理恵と会話したと証言した吉武の尽力で守の養父は釈放される。
しかも、吉武は養父の再就職先まで用意していた。

その翌日、守のもとに「私は人を自由に操ることが出来る」との電話がかかって来る。
電話の主によれば「君の前に殺したいほど憎い人物が現れるだろう。その時には『東京は、今夜も霧ですね』と伝えるがいい」と言い残したらしい。

「霧……!?」

その守の言葉を聞き、ある男性を思い浮かべた和子。
彼の名は田沢健一、和子とは恋人だった。
健一と和子は「霧の都」についてよく会話していたのである。
しかし、健一の祖母もまた雪美の詐欺の被害者だった。
その為に、健一は和子を疑う。
結果、2人は別れることに。

その後、ショックを受けた健一は自殺してしまっていた。

数日後、守を訪ねて吉武が書店に現れる。
ところが、吉武は例のヒーリング映像を視た直後に発作を起こして倒れてしまう。

さらに追い打ちをかけるように和子に電話が。

「逃げろ、捕まるぞ!!」

その言葉を聞いた途端、和子は半狂乱になり道路へと飛び出してしまう。
飛び交う車の中を進む和子。
だが、幸い和子は難を逃れることが出来た。
そんな和子のもとに原沢が駆け付ける。
和子は原沢の病院へ運ばれる。
原沢によれば後催眠状態だったのではないかと言う。

同じ頃、守は入院した吉武に付き添っていた。
その所持品にあった指輪から吉武が失踪した父ではないかと疑う守。

一方、原沢は和子に後催眠の秘密を語り始める。
そう、理恵や敦子、雪美、橋本を殺害したのは原沢だったのだ。
橋本を殺害したのは犯人と知られ脅迫された為らしい。
しかも、患者として通っていた和子にも後催眠を仕掛けていた。

原沢は健一の姉だったのである。
すべては自殺した健一の復讐だった。
奇しくも、和子と守のように原沢と健一も姉弟だったのだ。

原沢は吉武にも秘密があると語る。
理恵に声をかけたと語った吉武だが、後催眠状態の理恵に声をかけたところで返事をする筈がない。
つまり、偽証なのだ。
興味を持った原沢は吉武にも催眠をかけ、真相を探っていた。
それは驚くべきものだった。

同時刻、吉武は守にすべてを打ち明けていた。
吉武は守の父親ではない。
それどころか、守の父親を誤って轢き殺してしまったと言う。

15年前、徹夜明けの吉武は朦朧としながら運転中に目の前の人物を轢き殺してしまった。
それが守の父親である。
守の父は罪の意識から出頭しようとしていたようだ。

困った吉武は守の父を山中に埋めた。
しかし、所持品の指輪だけは処分するに忍びなく持ち続けていたらしい。

この吉武の罪の告白を聞いた守は苦しみ悩む。
「東京は、今夜も霧ですね」このキーワードを口にするべきか否か?
イニシアチブは守が握っていた。

原沢の復讐は和子の愛する守を殺人者にすることだった。
予め吉武に仕込んだキーワードを守に教えることにより、守に復讐させようとしたのだ。

このままでは、守が殺人者として罪の意識を背負うことになる。
和子は阻止するべく、吉武の入院する病院へと急ぐ。

その頃、守はついにあの言葉を口にしてしまう。
それを聞いた吉武は半狂乱に。
屋上へと駆け上がり、投身自殺しようとする。

危機一髪、そこへやって来た和子は吉武を押し留めようとするが吉武は止まらない。

一方、守はずっと昔に吉武と出会ったていたことを思い出す。
幼い守の前に現れた吉武。
吉武もまた和子のように守を見守っていたのだ。

守は吉武を憎み切れず、和子と共に吉武を止める。
平静を取り戻す吉武に「あなたが憎い!!」と叫ぶ守。
だが、どうしても殺人にまでは踏み切れない。

こうして、夕陽に映し出された屋上で、守、和子、吉武の嗚咽が響くのだった……。

後日、吉武は自首、原沢は自殺により決着をつけた。

和子は守の父に事情を打ち明けた。
書店は辞めるらしい。

いつか罪を償うことが出来たら守に姉であることを明かそうと決める和子だった―――エンド。

<感想>

ドラマ原作は宮部みゆき先生の「魔術はささやく」(新潮社刊)。
過去記事にてネタバレ書評(レビュー)ありますね。
興味のある方はどうぞ!!

「魔術はささやく」(宮部みゆき著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)

ドラマ版は原作から設定がかなり変更されてますね。
何より、主人公が守から和子に変更されています。
しかも、和子が守の姉に!!

これだけで、「魔術はささやく」は守少年の成長譚であると考えていた管理人にとっては相当なショックです。
テーマが変わっちゃうわけですから。

そんなドラマ版はどうだったのでしょうか?

まず、結論。

これが、かなり良かった!!
上記のように改変されていたこともあって否定的に見ていたわけですが、それでも面白かった。
原作は幻想小説的な雰囲気もあったので、そのドラマ化となればこれくらい大胆な改変があった方が良かったのだとさえ思いました。
それくらい良かった。

原作からの改変点は次の通り。

主人公が和子に変更。
和子と守が姉弟に変更。
原沢が女性医師に変更。
吉武が刑事に変更。
和子の罪がデート商法から老人詐欺に変更。

だいたいこんなところか。
で、これらの改変点がきちんと意味のあるものだったのが良かった。

和子と守を姉弟にした意味も、原沢と健一の姉弟との対比となれば必然性が生まれます。
したがって、原沢が女性に変更されたのも納得。
主人公が和子になったのも納得です。
和子が主人公となった以上、吉武を登場させるには刑事にした方が良かったのも納得。

それでいて原作のエッセンスはきちんと受け継がれていました。
ラストでは守の成長も描かれていましたし。

これは、かなり良いドラマ化だったのではないでしょうか。
管理人的には二重丸の満足いく出来でした。

◆宮部みゆき先生関連過去記事

【書評】
「パーフェクト・ブルー」(宮部みゆき著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)

「燔祭(鳩笛草 燔祭/朽ちてゆくまでより)」&「クロスファイア(上・下巻)」(宮部みゆき著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)

【その他】
宮部みゆきさんの「パーフェクト・ブルー」ドラマ化!!

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宮部みゆき原作「パーフェクト・ブルー」ドラマ版が劇場公開決定!!

映画「パーフェクト・ブルー」2010年11月24日DVD発売決定!!

柳家花緑さん、宮部みゆき先生「我らが隣人の犯罪」を演ずる!!

宮部みゆき先生「火車」が韓国で映画化!!

宮部みゆき先生新作「ペテロの葬列」が岐阜新聞で6月21日より連載開始!!

<キャスト>

木村佳乃
中村蒼
小池栄子
谷村美月
眞島秀和
草村礼子
里田まい
六角精児

大杉漣
松重豊
加藤治子
原田美枝子
奥田瑛二 ほか
(順不同、敬称略、公式HPより)


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【関連する記事】
この記事へのコメント
こんばんは^^

私も以前、原作を読んではいたんですが
こんなにも設定が変わっていたんですね!

全然気付きませんでした。。。

なんせ7年以上前に読んだので。

今度は「火車」ですね。
果たしてどうなることやら。。。
Posted by そう at 2011年09月10日 04:31
Re:そうさん

お久しぶりです(^O^)/。
管理人の“俺”です!!

『魔術はささやく』は原作とドラマ版とでかなり設定が変わっていましたね。
管理人的には今回の改変は良かったように思います。

7年前だと確かに長いですね。
管理人も5、6年前に読んだ本の内容がかなりあやふやです。
その為にブログに記録しているようなものです。

『火車』は、今のところかなり原作に忠実との情報が入っています。
その点では期待していいかも、です!!
Posted by 俺 at 2011年09月10日 23:06
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