2011年08月23日

『ガラスのターゲット』(安萬純一著、東京創元社刊)

『ガラスのターゲット』(安萬純一著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

三月のある日、世田谷のレストランで爆破事件が起きた。被砥功児(ピート・コージ)が代表を務める榎木探偵事務所に出入りする二十歳の大学生・殿井泰史は、自分と同い年の若者が大勢犠牲となったこの事件に興味を持ち、外国に行ったきりの被砥功児を尻目に、独自に推理を巡らせる。さらに八王子と町田で立て続けに、二十歳の男女が集団で死亡する事件が発生。事務所には世田谷と八王子の事件の犯人を名乗る人物からの挑戦状が届くが……。二十歳の若者たちを巡る三つの事件の関連性と、犯人の目的は果たして? 鮎川賞受賞作家が描く、手に汗握る展開と、驚愕のラストが秀逸な長編ミステリ。
(東京創元社公式HPより)


<感想>

本格のお約束を丁寧に詰め込んだ作品。
本作により被砥功児はシリーズ化が確定したものと思われる。

感想としては、前作「ボディ・メッセージ」同様サプライズありきな作品だった印象。
それこそが本格だと言われればそれまでだが、サプライズだけの為に作品全体が構成されており歪さを生んでいる。
その歪さがどうにもしっくりこなかった。
もっともそれこそが魅力と言えないこともないかもしれないが……。
それでも、今回はちょっと苦しいのでは……と個人的に感じた。
サプライズ重視にも関わらず結末が竜頭蛇尾っぽかったのも理由か。

たぶん、前作が好きな人は今回もハマれる。
だが、前作が駄目だった人は今回も駄目だろう。
極端に好き嫌いが分かれる作品。

個人的には合わなかった……。

【安萬純一先生関連過去記事】
「ボディ・メッセージ」(安萬純一著、東京創元社刊)ネタバレ書評(レビュー)

<ネタバレあらすじ>

世田谷のレストランで爆破事件、さらに八王子と町田で立て続けに、二十歳の男女が集団で死亡する事件が発生。
被砥功児(ピート・コージ)が代表を務める榎木探偵事務所に出入りする殿井泰史はこの事件に興味を持ち、調査を始める。

そんな折、事務所に事件の犯人を名乗る人物からの挑戦状が届く。
被砥功児不在のまま、進む調査。
犯人は被害者とも関連のあったひかりという女性かと思われたが、当のひかりも死んでいた……。

そして、被砥功児が登場したとき、事件は大きな転換を迎える。
被砥功児は変装してずっと真犯人の様子を窺っていたと云う。

彼は犯人の動機が自殺願望にあると看破。
しかも、犯人が高校時代のある一時期にひかりと入れ替わっており、その為にひかりが犯人と思われる状況が作られたことを見抜く。
犯人はずっと前から今回の計画を練っていたらしい。
そして、その事実に気付く可能性がある元同級生たちをまとめて殺害していたのだ。

そんな彼が指摘した犯人とは?
その直前、その場に居た泰史行きつけの喫茶店の従業員のひとり・仄が慌てて逃げ出す。
仄はその場で取り押さえられるが……。

ほっとする泰史だったが、事件は終わっていなかった。
もうひとりの喫茶店従業員・瑞希が1人、何かを工作していたのだ。
だが、それすらも被砥功児に見抜かれていた。
一連の事件の真犯人は仄ではなく、瑞希だったのだ。
仄は瑞希に爆弾の存在を仄めかされた為にパニックに陥っていただけだった。
そして、正体の明かされた瑞希は爆弾を爆破させようとしていたのだ。

間一髪、瑞希を取り押さえた被砥功児たちはその場を脱出。
すぐ後ろで爆弾は爆発するのだった―――エンド。

「ガラスのターゲット」です!!
ガラスのターゲット





著者のデビュー作「ボディ・メッセージ」です!!
ボディ・メッセージ





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