2011年09月13日

月曜ゴールデン「緑川警部VS“殺人トランプ” 絶対絶命!?襲いかかる13人の刺客!!資産500億の女帝−恐るべき復讐劇に緑川警部が立ち向かう!!完全犯罪の先に衝撃の結末が」(9月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)

月曜ゴールデン「緑川警部VS“殺人トランプ” 絶対絶命!?襲いかかる13人の刺客!!資産500億の女帝−恐るべき復讐劇に緑川警部が立ち向かう!!完全犯罪の先に衝撃の結末が」(9月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

住宅地で発砲事件が発生。たまたま居合わせた緑川警部(西岡徳馬)は犯人らしき青年を追うが、逃走の末彼はビルの屋上から転落死してしまう。被疑者死亡で事件は解決かと思われたが、死亡した青年・公彦(滝口幸広)からピストル発砲による硝煙反応はなかった。マスコミは緑川が犯人でない公彦を追い詰めて死に追いやったと騒ぎ出した。
緑川は辞表を胸に、坪井(魔裟斗)と捜査を開始した。公彦の祖母というのは、経済界のフィクサーで「乗っ取り屋の女王」と恐れられている権藤凛子(星由里子)だった。緑川は必死で逃げる公彦を容疑者だと思い込んでしまったと謝罪するが、凛子は断じて許さないと唇を震わせる。
凛子は金に困っている一般市民を選び出し、1億円で緑川の殺人を依頼すると宣言した。凛子は13人を選んでその一人ひとりにトランプのカードを渡す。殺人が確認され、緑川の死体に残されたカードの持ち主に1億円を振り込むというのが凛子の計画だった。
緑川は怨念で常軌を逸した凛子の暴走を止めることができるのか?
(公式HPより)


では、続きから(一部、重複アリ)……

山下という男性が藤村公彦に射殺された。
公彦は山下の妻・小夜子に恋していたらしい。
その末の犯行と思われた。

偶然、現場付近に居た緑川は公彦を追跡。
追われた公彦はビルの屋上から転落死してしまう。

現場近くから犯行に使用された拳銃が発見され公彦の犯行は確実かと思われたが、公彦本人からは硝煙反応が検出されなかった。

結果、無実の公彦が緑川に追い詰められ殺害されたと報道されてしまう。
公彦の祖母・権藤凛子は緑川へ復讐心を燃やす。

権藤凛子は病気で余命幾許もなく、孫である公彦を失った憎しみを緑川に向けたのだ。
結果、凛子は緑川の命に1億円を懸ける。
その傍で、凛子の顧問弁護士である立花一樹は彼女の行動に恐怖を覚えていた。

こうして、緑川を殺すべく雇われた13人の刺客たち。
その中には緑川の同僚刑事・久本孝之の姿もあった。

刺客は次々と緑川を襲う。

まずはピザ屋。
緑川を背中からスパナで襲撃するが、あっさり捕まってしまう。

次の久本は刑事としての正義感から凛子の買収を拒否。
緑川にすべてを打ち明ける。

狙われていることを知った緑川は凛子と交渉するが、病状の悪化した凛子は倒れてしまう。
緑川は公彦が何者かの罠にかかり犯人にされたと考える。

緑川の妻・陽子が刺客2人組に襲撃される。
危機一髪のところを緑川が到着、妻のピンチを救う。

一方、凶器の拳銃を拾ったベビーシッターの市田美咲が青酸カリで服毒死する。
緑川は美咲が真犯人と共犯であり、真犯人から拳銃を預かる係だったと推測する。

報道陣から緑川に記者会見を開くよう要請が届く。
緑川はこの機会を活かし、残りの刺客10人に殺害を思い留まるよう訴える。

この主張は刺客の心を打った。
次々と刺客からトランプが送り届けられることに。
それは刺客を辞めた証だった。

その一方で、緑川は市田の周辺を探らせる。
真犯人が其処に居ると考えたのだ。

真犯人は山下、公彦、美咲の3人を殺害して利益を得る人物。
美咲は口封じ、そして、山下を殺害し小夜子を解放しつつ、公彦に罪をかぶせた人物こそが真犯人に違いない。

ここで緑川は小夜子に注目。
小夜子が初めから公彦を利用するつもりで近付き、誘惑したと推理。

そして、もう1人。
公彦を犯人とすることで利益を得る人物が居る筈だ。

つまり、この事件は2人による犯行なのだ。
緑川は凛子と立花のもとを訪れる。

凛子の資産は500億円。
公彦が現れる前の凛子の資産は立花が受け取れる筈だった。
だが、公彦が現れたことで凛子は公彦を後継者と定め、立花は外されてしまっていた。
そこで、500億円を狙って公彦の排除を画策したのだ。

山下を通じて小夜子と出会った立花は、小夜子と男女の仲に。
2人は山下と公彦の抹殺を目論むことに。

立花は過去に美咲の弁護も引き受けており、美咲とも面識があった。

当初、山下を使い公彦を殺害する筈だったが、山下は公彦を殺さなかった。
そこで計画変更し、公彦に山下を殺害させることに。
ところが、公彦は殺害に踏み切れなかった。

再度、計画変更を余儀なくされた立花は公彦に成り済まし、山下を殺害。
逃げ去る途中で、美咲に拳銃を渡した。
公彦自身は緑川に追われたことで転落死する。

計画は上手く行ったかに思われた。
しかし、美咲は報酬の増額を主張。
そこで、口封じに殺害したのだった。

追い詰められた立花、そこへ凛子を人質にした小夜子が現れる。
逃げようとする立花たちだったが、不意を突いた緑川の攻撃に倒れ逮捕される。

こうして、事件は解決した。

公彦は凛子を連れ旅行する予定を練っていた。
それを知らされた凛子は涙する。

凛子は殺人教唆の罪を認め、500億円を寄付する。

その頃、緑川はといえば陽子と共にデートを楽しむのだった―――エンド。

<感想>

「緑川警部VS」シリーズ3作目。
前作「緑川警部VS16時02分の路線バス」が2010年7月26日放送だったので、ほぼ1年2ヶ月ぶりの新作となりました。

これまでのシリーズはこちら。

・1作目はこちら。
2010年7月26日の「月曜ゴールデン」は「緑川警部VS『16時02分の路線バス』」に決定!!&シリーズ前作「緑川警部VS86人の容疑者」ネタバレ批評(レビュー)!!

・2作目はこちら。
月曜ゴールデン 緑川警部VS16時02分の路線バス「バスジャックの中で殺人が!?市長選の裏に壊し屋の影…謎の香りと匿名の手紙絶体絶命!完全犯罪の罠におちた検挙率100%の刑事!!」(7月26日放送)ネタバレ批評(レビュー)

では、ドラマの感想を。

う〜〜〜ん、やっぱり設定ばかりが先行してますね。
内容が追い付いていなかった……。
しかも、途中でその設定自体を殺してしまうし。
特に13人の刺客が緑川の説得で崩壊する様は予定調和の美を感じさせました……初めから設定倒れだよね。
その意味で、今回の最大の被害者は実は設定それ自身だったりしそうです。

何しろ13人の刺客は無意味に崩壊するし。
そもそも、「トランプ」である理由もないしなぁ……。
いつの間にか凛子の復讐心も失われてるし……。
何より、トランプ部分を除いても物語は成立するし、その場合は実質40分くらいの内容で充分な気が……。

なんだか、アクションシーンのすべてがコントみたいだったのも微妙。

ちなみに無実の公彦が緑川に追われた為に死亡したことは事実なんだよなぁ……。
まぁ、公彦がまるっきり潔白と言うワケでもないけど。

とはいえ、このドラマにミステリを求めるのは間違っているような気もします。
それが全てでしょう。

ちなみに、「ミステリ」で「トランプ」と「殺人」といえば、管理人は泡坂妻夫先生の『11枚のとらんぷ』や竹本健治先生『トランプ殺人事件』を思い出しました。
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<キャスト>

緑川有一(みどりかわゆういち):西岡徳馬

坪井今日介(つぼいきょうすけ):魔裟斗

綱島大悟(つなしまだいご):高橋ジョージ
久本孝之(ひさもとたかゆき):児嶋一哉
三田村幸乃(みたむらゆきの):清水めぐみ

緑川陽子(みどりかわようこ):三船美佳

権藤凛子(ごんどうりんこ):星由里子

立花一樹(たちばなかずき):岡田浩暉
山下小夜子(やましたさよこ):小沢真珠
藤村公彦(ふじむらきみひこ):滝口幸広

溝口孝純(みぞぐちたかすみ):大和田獏 ほか
(順不同、敬称略、公式HPより)


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