2011年10月02日

『マスカレード・ホテル』(東野圭吾著、集英社刊)

『マスカレード・ホテル』(東野圭吾著、集英社刊)ネタバレ書評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

東野圭吾 作家生活25周年特別刊行第三弾
新ヒーロー誕生! 華麗なる長編ミステリ

都内で起きた不可解な連続殺人事件。現場に残されたある手がかりから、次の現場が超一流のホテル・コルテシア東京と割り出された。容疑者もターゲットも不明のまま、警察は大胆にも潜入捜査を開始。やり手の刑事・新田浩介は一流のフロントスタッフ・山岸尚美とコンビを組むことに。そこへ、次々と怪しげな客たちがやってくる。

ターゲットは、そして犯人は誰なのか。
誰も予想しえなかった驚愕の真相とは?
東野圭吾史上最高に華麗な傑作長編ミステリ。
(集英社公式HPより)


<感想>

本作は「小説すばる」にて2008年に連載されていた長編です。

物語は、連続殺人事件の捜査の為に潜入した新田とその指導を担当する山岸を軸に、ホテル内で起こるさまざまな事件を解決していくとのもの。
これらの事件を解決していくことで連続殺人事件に繋がるヒントが判明するとの仕掛けになっています。

伏線が縦横無尽に張り巡らされており、かなりの意欲作のように思われました。
個人的には、同じく2011年に出版された『麒麟の翼』や『真夏の方程式』と比較しても、こちらの方が面白いように感じられました。

作中にて、ホテルマンの仕事についても触れられているので、それに興味がある方も勉強になるかも。
この点もポイント高い。

東野圭吾先生の代表作とまではいきませんが、かなりオススメです!!

ちなみに作中の舞台となった「ホテルコルテシア東京」ですが、モデルがあるそうです。
そのモデルが日本橋にある「ロイヤルパークホテル」だとか。
興味のある方は現実のホテルに足を運んでみて、作中と比較しながら想いにふけるのもアリかもしれません。

2011年9月現在、東野圭吾先生の作家25周年を記念して、講談社、文藝春秋社、集英社にて「人気作品ランキング」が実施中。
その中間結果発表が行われました、こちら。

東野圭吾先生「人気作品ランキング」中間結果発表!!

<ネタバレあらすじ>

ホテル・コルテシア東京のフロントクラーク・山岸尚美に上司からある依頼が為された。
それは連続殺人事件の捜査の為に刑事がホテルに潜入するので、その教育と指導を任せたいとのものだった。
なんでも、次の犯行の舞台がこのホテルになると予測されるので阻止する為らしい。

引き受けることに難色を示す山岸だったが、上司からの要請は断りがたく、最終的に引き受けることに。
そんな山岸が担当したのは若いながらもやり手で知られる本庁の刑事・新田。

ホテルマンとしてお客様を信じるべきであるとする山岸と、刑事として疑うべきであるとする新田。
考え方の違いからぶつかりあう2人。

だが、山岸の人柄と仕事ぶりに少しずつ新田が理解を示し始める。
一方、新田の刑事としての正義感に山岸も理解を示すことに。
互いに理解し合った2人は、それぞれの立場や経験を活かしてホテルで起こるさまざまな事件を解決していく。

盲目を装った老婆や、夫の不倫現場を押さえようとした妻、新田の若気の至りが招いた事件など。
1つ1つを解決するたびに2人の距離は確実に近付いて行く。

こうして、考え方に影響を与え合った2人。
当初は所轄を軽んじていた新田も所轄署の刑事・能勢の力を認め、協力を求める。

一方、新田が潜入捜査を行う発端となった連続殺人事件は意外な展開を迎えていた。
これまでに3人の被害者が出ており、現場に残されていた謎の数字を追うことで次の殺人事件の現場へと導かれるようになっていたこの事件。

1人の犯人による連続殺人と思われていたが、ある容疑者のメール履歴から全く別々の殺人事件を申し合わせて連続性があるように見せかけたものだと判明したのだ。
3件の事件に3人の犯人が存在したのだ。

そして、コルテシア東京が4件目の舞台となる筈だった。
つまり、4人目の犯人が存在するのである。
しかも、この4人目こそが他の3人を集めて来た主犯らしい。

連続殺人と思われている限り自身が手を下した1件以外についてアリバイが成立すれば、逮捕されることは無いとの狙いだった。

しかし、能勢はこれに異議を唱える。
他の3人はともかく、主犯である4人目にとっては別の目的があるのではないかと言うのだ。
現にあっさりとこの狙いはバレてしまっている。

能勢のこの指摘で主犯の狙いが別にあると気付いた新田。
その狙いが連続殺人とは別に2件の殺人を犯し、連続殺人に1件を紛れ込ますことで関係を隠蔽し、自身の存在を隠すことにあると見抜いたのだ。

そんな中、コルテシア東京で結婚式を挙げようとしていた新婦が何者かに狙われる。
彼女こそが4件目の被害者だと考えた捜査本部は警戒を強める。

結婚式当日、不審な男が現れたことで混乱する式場。
不審な男を捕らえてみると「雇われただけだ」と言う。

そこへ能勢から新田に電話が。
新田から指示され、例の連続殺人以外で最近殺害されたと思われる被害者の周囲を探っていた彼は、とある男性に注目。
その男性はとある女性とのトラブルを抱えていた。
その女性の名は「ナガクラマキ」、劇団員らしい。

と、山岸と急に連絡が取れなくなった新田は彼女を捜す。

その頃、山岸は盲目を装っていた老婆に捕まっていた。
実は、彼女こそ変装したナガクラマキだった。

過去、マキは妊娠しており、逃げたお腹の子供の父親を追い潜伏先のコルテシア東京へとやって来た。
だが、山岸にお客様の宿泊する部屋番号は教えられないと拒否されたことが原因で流産していた。

それを恨み、相手の男性と山岸を殺害すべく計画を実行に移したのだ。
彼女こそ4人目の犯人であり主犯だった。

山岸はマキに殺害されそうになるが……危機一髪で山岸の危険を察知した新田に助けられる。
新田は山岸と過ごした日々から彼女の匂いを覚えており、その居場所に気付いたのだ。

こうして、事件は解決。

後日、コルテシア東京から功労者である山岸、新田、能勢に食事の招待状が届く。
3人の食事だったが、能勢は気を使い新田と山岸の2人きりに。
どことなくいい雰囲気になる新田と山岸―――エンド。

◆東野圭吾先生関連過去記事
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遂に加賀恭一郎が映画に!!「麒麟の翼」映画化発表!!

フジテレビにて、東野圭吾先生「11文字の殺人」&「ブルータスの心臓」&「回廊亭殺人事件」の3作がドラマ化!!

【東野圭吾先生原作ドラマ関連】
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【東野圭吾先生著作ネタバレ書評(レビュー)】
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【その他】
米国版「容疑者Xの献身」発売される!!タイトルは「The Devotion of Suspect X」!!

「マスカレード・ホテル」です!!
マスカレード・ホテル





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