2011年10月14日

双葉社刊「漫画アクション」連載「シャーロッキアン!」第19話「ベイカー街の子犬」ネタバレ批評(レビュー)

「シャーロッキアン!」第19話「ベイカー街の子犬」(双葉社刊「漫画アクション」連載)ネタバレ批評(レビュー)です!!

シャーロッキアン!1


<19話あらすじ>

1人の少女が夢を見ていた。
幼い日の少女は子犬と戯れている。
少女は子犬に向けてその名を呼ぶ―――「コロ!!」と。
そこで少女は飛び起きるのだった……。

少女の名はミキ。
BSIの団長の姉である。
ある朝、ミキは両親に問う―――「あの犬はどうしたの?」と。
両親は答える―――「静岡時代の話かな?犬なんて飼っていないよ」と。
両親の答えにミキは顔を曇らせる―――では、あの記憶は何なのだろう?

数日後、愛理のもとへBSIの団長がミキを伴い現れた。
姉の記憶にある犬の正体を探ってほしいとの依頼だった。

ミキによればコロの記憶はワトスンの台詞と同じらしい。
『緋色の研究』に出て来たワトスンの台詞「私はブルドッグの子犬を飼っている」。
このようにワトスンは子犬を飼っている筈だったが、以降の記述からは子犬は姿を消している。
これと同じだとミキは言うのだ。

困惑する愛理だったが、そこへ是方洋が通りがかる。
是方によれば、ワトスンの台詞「私はブルドッグの子犬を飼っている」は、インド語で「かんしゃくもち」を示しているらしい。
つまり、最初から子犬は存在しなかったとの説である。

これに激しく動揺するミキ。
自身の記憶と重ね合わせたらしい。

そんなミキの様子に愛理は別のアプローチを考える。
ワトスンが看取ったテリアこそが、そのブルドッグだったと語る愛理。

ブルドッグがテリア!?

混乱するミキたち。
愛理によれば愛犬の死を悲しんだワトスンが敢えてテリアと記述したと言う。

この愛理の説に心動かされるミキ。
その頃、ミキの両親はあることに気付き確認を取っていた。

自宅へと向かうミキと愛理たち。
彼らの前にミキの両親とその知人らしき男性が現れる。
その男性が連れている成犬は!?

ミキは一目見るなり「コロ!!」と叫ぶ。
そう、その犬こそコロだった。
ミキの記憶は一部で正しく、一部で間違っていた。

ミキの両親によれば、コロは知人男性宅の飼い犬で2、3日だけ迷い込んで来たのを預かっていたらしい。
ミキの記憶はその際のものだった。

成犬になったコロには子供が居た。
子犬を抱き締めるミキ。
それはあの夢のものと同じだった。

ミキは「愛理が諦めずにいろいろ考えてくれたからこそ真相に辿り着けた」と感謝する。
そんなミキの笑顔の影で、愛理は「此処に車教授が居れば褒めてくれたのだろうか」と想いを馳せるのだった―――20話に続く。

<感想>

遂に第3シーズンが開始されました。
予告通り10月の再開となりました。

BSIの団長は完全にレギュラー化してますね。
今回はその家族の登場。
メインはその姉のミキでした。

内容は『緋色の研究』のワトスンの台詞とミキの記憶の中の幻の犬。
最終的に幻の犬はミキの飼い犬ではありませんでした。
幼児期を共に過ごしたからといって飼い犬とは限らないというワケです。
しかも、実際は2、3日の出来事だったとの結末でした。
なかなか盲点を突いているように思えましたね。

ただ、人情モノとして本作は弱いか。
今回は意外な結末を重視したのかな?

そして、ラストの車教授を想う愛理。
両想いなのになぁ……この2人の今後はどうなるのか?

気になる次回のエピソードとは……20話に注目です!!

◆関連外部リンク(外部サイトに繋がります)
・WEB漫画アクション
http://webaction.jp/

◆関連過去記事
・各話(1話から18話)批評(レビュー)に繋がる過去記事リンクはこちらから。
「シャーロッキアン!」(池田邦彦著、漫画アクション連載)1から18話までまとめ

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