ネタバレあります、注意!!
<あらすじ>
車イス探偵誕生!
妻夫木聡さん(俳優)絶賛『さよならドビュッシー』で、人気を博した玄太郎おじいちゃん、大活躍
完全密室の殺人、リハビリ施設での怪事件、老人ばかりを狙う連続通り魔、銀行強盗犯との攻防、国会議員の毒殺事件など、5つの難事件に挑む連作短編ミステリー。
22万部突破、俳優・妻夫木聡さんも絶賛の『さよならドビュッシー』に登場した玄太郎おじいちゃんが主人公になって大活躍!反骨精神をモットーとする香月玄太郎は、不動産会社を興し一代で成功を収めた社長。下半身が不自由で「要介護」認定を受けている老人だが、頭の回転が早く、口が達者。ある日、彼の分譲した土地で建築中の家の中から、死体が発見された。完全密室での殺人。お上や権威が大嫌いな玄太郎は、警察が頼りにならないと感じ、介護者のみち子を巻き込んで犯人捜しに乗り出す!
目次
要介護探偵の冒険
要介護探偵の生還
要介護探偵の快走(チェイス)
要介護探偵と四つの署名
要介護探偵最後の挨拶
(宝島社公式HPより)
<感想>
『さよならドビュッシー』や『連続殺人鬼カエル男』で知られる中山七里先生の連作短編集です。
個人的に『連続殺人鬼カエル男』は名作だと思うので是非。
さて、本作ですがホームズ譚を想起させる目次のタイトルからして遊び心が満載ですね。
そして、作者のデビュー作『さよならドビュッシー』とのリンクも凄い。
シリーズ探偵である岬先生、大活躍です。
それは本作の主人公である香月玄太郎をも上回るほど。
内容的には特に「物凄い!!」ということはありませんが、ファンにとっては見逃せない作品でしょう。
ちなみに2012年5月10日に文庫化されます。
タイトルは『さよならドビュッシー 前奏曲(プレリュード)』とのこと。
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<ネタバレあらすじ>
最終話『要介護探偵最後の挨拶』をネタバレ書評(レビュー)。
玄太郎のライバルである元議員の老人が殺害された。
殺害方法は毒ガスらしい。
老人はレコードを聴こうとして死亡していたが……。
老人の息子である現役議員は不正献金疑惑の真っただ中。
果たして犯人は?
付き添いを買って出た岬と共に調べ始める玄太郎。
岬はレコードに秘密があると考えるが……被害者の孫である青年がレコードを聴いたところで何も起こらない。
被害者がレコードマニアであることを聞いた岬はレコード好きだからこそ行う儀式に秘密があると推理する。
そう、CDになく、レコードにあるもの。
レコードを円滑に聞く為にスプレーを吹き付ける―――ここに違いがあった。
CD世代の孫はスプレーを使わなかった為に助かったのだ。
逆に老人はスプレーを使用したことで毒ガスを吸ってしまった。
スプレーに細工できるのは家族のみ。
岬は老人の息子が犯人であると指摘。
息子は、不正献金疑惑の罪から逃れるために父を殺害したことを認めるのだった。
玄太郎は自身も良く知る息子が殺人を犯したことにショックを受ける。
そして、岬の人間としての器の大きさに信頼を寄せるのだった―――エンド。
◆「中山七里先生」関連過去記事
・「さよならドビュッシー」(中山七里著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・「おやすみラフマニノフ」(中山七里著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・「連続殺人鬼カエル男」(中山七里著、宝島社刊)ネタバレ書評(レビュー)
「さよならドビュッシー 前奏曲(プレリュード)~要介護探偵の事件簿 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)」です!!
さよならドビュッシー 前奏曲(プレリュード)~要介護探偵の事件簿 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
さよならドビュッシー 前奏曲(プレリュード)~要介護探偵の事件簿 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
【関連する記事】
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