<21話あらすじ>
車教授と今は亡き美佐子夫人の関係を、ワトスンとメアリ夫人の関係に見立てていた愛理。
そんな愛理に是方はワトスンが再婚していたとの衝撃の事実を告げる。
理想の夫婦のように思っていたワトスン夫妻の意外な秘密に愛理は激しく動揺。
是方を残しその場を去ってしまう―――。
翌日、愛理の為を思った是方はとある雑誌を捜し出す。
是方は車美佐子という名に覚えがあったのだ。
車のシャーロッキアン仲間・ドクターにその雑誌を渡す是方。
恩を売ることなく、愛理を巡って車と正々堂々戦いたいとの是方の心遣いだった。
亡き妻・美佐子を想い日々を泣き暮らす車。
そんな車をドクターが呼び出す。
ドクターは美佐子の最期の日々について車に語る。
美佐子は自身と車の関係をワトスンとメアリのそれに仮託していた。
その上で「白面の兵士」にあるワトスンの再婚についても肯定的だったと言う。
ドクターの言葉を聞こうとしない車。
そんな車にドクターは例の雑誌を渡す。
1人、雑誌に目を通す車。
その雑誌は美佐子の愛読書だった。
パラパラとページをめくっていた車の手が読者投稿欄で止まる。
そこには車美佐子の名があった。
「ワトスンが再婚したことについて否定的な人も居るそうだが、何よりメアリ自身がワトスンの幸せを祈っていた筈だ。だから、少なくとも私はワトスンが再婚したことを祝福したい」とそこには記されていた。
美佐子は車にもいつまでも悲しむことなく立ち直り、新しく生き直して欲しいと願っていたのだ。
美佐子の遺志を汲みとった車。
美佐子を忘れることはできないが、新しい歴史を紡ぐことは出来ると気付く。
いつしか、車の頭の中は愛理のことでいっぱいになっていた。
美佐子の遺品を整理した車は愛理と向き合おうと誓うのだった―――22話に続く。
<感想>
激動の第3シーズン3話目です。
前後篇の後編です。
愛妻家・ワトスンの再婚という衝撃的事実から始まり、車が愛理の想いに応えようと決めるラストと……まさにターニングポイント的な回でした。
ただ、車はふっ切ったものの、愛理はふっ切れる筈もなく、もう少し2人の苦悩は続きそうです。
もっとも、その苦悩も愛理を支える多くの人々や美佐子の遺志で解決されそうですが……。
それにしても、是方君はフェアな男ですね。
愛理を巡るライバルである車、そんな車を想い苦しむ愛理を救う為に敢えて手を貸しました。
愛する愛理の為とはいえ、あの年でなかなか出来ることではありません。
出来た男です。
それだけに今後、愛理の為に身を引くことが予想出来てしまい辛いですね。
是方君が報われる日は来るのでしょうか……。
さて、今回により車教授も参戦し、愛理を巡る三角関係は過熱しそう。
次回は車が愛理に告白しそうですが、今度は愛理が拒否してしまう番となりそうです。
傷つき愛に臆病になってしまっている愛理。
そんな愛理に前向きな勇気を与えるのは、他のシャーロッキアン仲間と是方君なんだろうなぁ……。
この流れだと車教授と愛理がくっついてしまうのは自明の理なだけに是方君は辛いなぁ……。
是方君……管理人的には彼の方が愛理には良い気がしますが、駄目なんだろうなぁ。
車教授の性格的に一度はふっ切っても何処かでふと美佐子の想い出が首をもたげてきそうな気がするんだけど。
でも、やっぱり車教授と愛理なんだろうなぁ……。
さて、そんな車教授と愛理のゴールインですが、この話の流れからして割と早そう。
となると、最終回自体が意外と早く訪れてしまうのでしょうか?
ここも注目です!!
ちなみに、是方の見つけた雑誌「FQ」は「EQ(エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン)」のもじりかな。
気になる次回のエピソードとは……22話に注目です!!
◆関連外部リンク(外部サイトに繋がります)
・WEB漫画アクション
http://webaction.jp/
◆関連過去記事
・各話(1話から18話)批評(レビュー)に繋がる過去記事リンクはこちらから。
「シャーロッキアン!」(池田邦彦著、漫画アクション連載)1から18話までまとめ
・双葉社刊「漫画アクション」連載「シャーロッキアン!」第19話「ベイカー街の子犬」ネタバレ批評(レビュー)
・「シャーロッキアン!」第20話「悲しい符合(前編)」(双葉社刊「漫画アクション」連載)ネタバレ批評(レビュー)
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