2011年11月12日

土曜ドラマスペシャル「使命と魂のリミット(後編) 極限状況の大手術!結末に待つものは?」(11月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ドラマスペシャル「使命と魂のリミット(後編) 極限状況の大手術!結末に待つものは?」(11月12日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

夕紀(石原さとみ)は西園(舘ひろし)と父・健介(永島敏行)との関係を知る。さらに、夕紀が助手に指名されたクラマ自動車社長・島原(中尾彬)の心臓の手術が、健介が亡くなったのと同じ手術だと知って動揺。夕紀は執刀医の西園に、助手を辞退したいと申し出るが、真実を知るために医師を目指すなら手術に立ち会わないのはひきょうだと言われる。
(@nifty tv番組表より)


では、続きから(一部、重複アリ)……

・前編はこちら。

土曜ドラマスペシャル「使命と魂のリミット(前編) 病院に届く謎の脅迫状…犯人の狙いは?」(11月5日放送)ネタバレ批評(レビュー)

夕紀は父・健介の死が西園による故意ではないかとの想いを捨て切れずにいた。
むしろ、確信を深めていくばかり……。

一方、クラマ自動車社長・島原は強気の姿勢を崩さない。
これまでの生き方に間違いはないと夕紀に語る。

七尾はクラマ自動車の欠陥事故に注目。
2人死亡者が出ていたことを突き止める。

その1人、春菜はジャーナリストを目指していた。
春菜の父によれば、取材先へ向かう途中でクラマ自動車製の車が突っ込んで来たらしい。
結局、春菜は死亡してしまった。
島原に関心などないと言い切る春菜の父だが……。

その頃、譲治はとある女性との記憶を思い返していた―――。

入院中の老女・中塚の容態が急変。
夕紀はオペに踏み切る。

手術終了後、夕紀を中塚の息子と娘が訪ねて来る。
中塚の息子と娘は母が助かったのは夕紀のおかげだと頭を下げる。
その言葉を聞いた夕紀は少し気持ちが前向きになるのだった。

「人には使命があり、それを果たす為に生れて来た」
健介の言葉を思い出す夕紀―――。

いよいよ、島原の手術の日がやって来た。
七尾から欠陥車事件被害者の写真を見せられる夕紀。
そこには春菜と共に譲治が写っていた。
以前、譲治が望と一緒に居たことを思い出した夕紀はそのことを七尾に告げる。

七尾は望に確認を取り、遂に譲治の狙いが島原にあると突き止める。

七尾の報告を受けて捜査本部も譲治確保に動く。
事態が急展開を迎えようとしていた……。

その頃、譲治は失った恋人・春菜との想い出に浸っていた。
不意に消えてしまう春菜……そこへ突然、望が現れる。

ハッと目覚める譲治。
夢だったのだ。
ここはどこかのホテル。
頭を振り望の幻影を断ち切ると、ディスプレイに向き直る譲治。
譲治が見詰めるディスプレイには帝都大学病院が映し出されていた……。

島原の手術が開始、手術は困難を極める。
同時刻、譲治はとあるプログラムを実行すべきかどうか悩んでいた。
とりあえず、1つ目のプログラムを実行するが……。

と、帝都大学病院の受電装置が爆破される。
手術室は予備電源に切り替え、急場を凌ぐ……。

病院は電気を断たれたことで大混乱、患者たちが逃げ惑う大騒ぎに。

七尾は手術の中止を要請するが、西園は島原の容態を慮って手術続行を決める。

こうして、七尾、西園、それぞれがそれぞれの使命を果たすべく動く。

七尾は爆弾にセンサーもタイマーも無かったことからリモートコントロールされていると判断。
帝都大学の近くに譲治が居ると考えるが……。

譲治の宿泊していると思われるホテルを急襲する七尾。
しかし、そこはダミーだった。

ダミーが見抜かれたことをセンサーで察した譲治。
残された時間が少ないと判断し、切り札を切る。
予備電源を停止させるプログラムを実行に移したのだ。

こうして、ほぼすべての電源が失われた手術室。
西園は残された電源を必要な機器にのみ配分することでこの危機を乗り切ろうとする。

一方、中塚は停電により再度、術後の容態が急変しつつあった。

七尾は予備電源に仕掛けられた装置の前で立ち往生していた。
この装置が送電を妨害しており、スペシャリストを投入しても解除には丸1日かかるらしい。

何故、予備電源を爆破させなかったのか疑問視する七尾。
電源復旧させる手段を残していることから、譲治が島原のみを狙っていると看破する。
譲治は島原以外を巻き込む気はない。
脅迫状も巻き添えにする人間を1人でも減らす為に違いない。
ならば、説得する余地はある……。

手術室ではバッテリーが切れていた。
これにより、室内の気温が上昇。
島原の体温がどんどん上がって行く―――。
何か方法はないか焦る西園。

そこへ、血液をチューブの外側から直接冷やす方法を提案する夕紀。
氷や保冷剤で血液の流れるチューブを冷やすことにより体温上昇を防ごうとのアイデアだ。
これを採用した西園は、さまざまなハンデを抱えつつ手術に挑む。

七尾は望に譲治の説得を依頼するが、望は「譲治と私は関係ない」と拒否する。

手術は難航。
しかし、西園はさまざまな指示を出しつつ、よく持ち堪えていた。
次の課題は血液を温めること、先程の逆である。
夕紀は使い捨てカイロで温めることを提案。
西園はまたもこれを採用する。

再度、七尾は望を説得。
望は自分が利用されていただけだと主張する。
だが、七尾は望が譲治を愛している筈だと訴える。
急変した中塚を助ける為にもと頭を下げる七尾だが、望はきっぱりと拒絶する。

その頃、譲治は未だ悩んでいた。
マスコミを通じ情報収集する譲治。
事態の推移を固唾を飲んで見守る。

そこへ望から電話が入る。
七尾の必死の説得に促されたものだ。
望は譲治に計画を中止するようお願いするが……。

病院へと駆け付けた百合恵。
島原の手術が西園、百合恵、夕紀の3人にとって大事なものであると七尾に告げる百合恵。
だから、西園は諦めないと言うのだ。

譲治から折り返しの電話が入って来る。
望の携帯を持っていた七尾は現場の医者たちの努力を伝える。
島原は死んで償うべきだと断言する譲治に、もし助かれば今回のことがきっかけで何かが変わるかもしれないと七尾。

七尾は望と電話を交代。
望を騙していたことを謝罪する譲治。
そんな譲治に謝るのなら皆を助けるよう頼み込む望。

望の言葉を聞いた譲治に変化が訪れようとしていた。

手術室では、工夫を凝らし壁を乗り越えることにも限界が近付きつつあった……。
スタッフが絶望に呑み込まれていく中で、西園は1人諦めず奮闘する。
その姿に夕紀は感銘を受ける。

譲治からの連絡が途絶えて数十分。
七尾、望もまた諦めに囚われようとしていた。
そこへ、譲治から電話がかかって来る。

同時刻、手術室内に電源が戻る。
譲治が送電を再開したのだ。

とある屋上、譲治は復讐の失敗を春菜に謝罪する。

事件は一応の解決を迎え、七尾たちは譲治を取り逃がしたことを悔やんでいた。
望によれば「中塚は回復、島原の手術も無事成功」したらしい。

笑顔で報告する望の眼があるモノを捉え見開かれる。
その先には譲治が居た。
七尾は譲治の逮捕を遅らせ、恋人たち2人に逢瀬の時間を与えるのだった。

手術を終えた西園たち。
スタッフが成功ムードに喜ぶ中、西園が心臓を押さえ蹲る。
今回の手術の負担が西園の心疾患にダメージを与えたのだ。
驚く夕紀に西園は健介の死の真相を語り始める。

健介が息子を追い詰めて殺した警官だと知った西園は手術を降りようとした。
そこでそのことを健介に伝えた。
すると健介はそんな西園の態度を評価し、「あなたは使命を全うする人だ、あなたなら信頼できる」と手術の続行を依頼した。

健介はすべてを知った上で身を任せたのだ。
しかし、力及ばず健介は死亡してしまった。

夕紀は西園にこれまでの誤解を謝罪。

そんな夕紀に西園は笑って語る。
西園と百合恵は健介が死亡した後から交際を始めたが「夕紀が独り立ちするまでは」と結婚を控えていたのだ。

やっと和解出来た西園と夕紀だが、西園の容態は悪くなるばかり。

「2人目の父親は死なせない!!」
夕紀は立ち上がると、西園を救うべく手術の準備を始めるのだった―――エンド。

<感想>

東野圭吾先生原作『使命と魂のリミット』のドラマ化です。
原作『使命と魂のリミット』については過去にネタバレ書評(レビュー)していますね。
興味のある方はどうぞ!!

『使命と魂のリミット』(東野圭吾著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)

・『使命と魂のリミット』ドラマ化第一報
東野圭吾先生『使命と魂のリミット』がNHKさんでドラマ化!!

NHKさんで東野先生原作のドラマ化といえば、加賀シリーズの『悪意』を思い出します。
あちらもかなり完成度の高いドラマでした。
さて、今回のドラマ版の感想は。

原作通りでしたね。
ラストも原作通りです。
「使命」とは、それぞれの職分の重さということでしょうか?
なかなか良かったのではないでしょうか。

そして、スタッフブログさんも更新されています。
制作秘話もたっぷり紹介されています。
こちらもチェックです!!

・「使命と魂のリミット」スタッフブログさん(外部サイトに繋がります)
http://www.nhk.or.jp/drama-blog/1320/

ちなみに、2011年9月現在、東野圭吾先生の作家25周年を記念して、講談社、文藝春秋社、集英社にて「人気作品ランキング」が実施中です。
その中間結果発表が行われました、こちら。

東野圭吾先生「人気作品ランキング」中間結果発表!!

<キャスト>

石原さとみ:夕紀(研修生)
速水もこみち:譲治(望の恋人) 
吹越満:七尾(刑事) 
倉科カナ:望(看護師) 
中尾彬:島原(自動車会社の重役) 
永島敏行:夕紀の父 
高島礼子:夕紀の母
舘ひろし:西園(高名な医師) ほか
(役名については原作準拠、順不同、敬称略)


◆東野圭吾先生関連過去記事

【東野圭吾先生原作ドラマ関連】
金曜プレステージ「東野圭吾3週連続スペシャル 11文字の殺人 あの日恋人はなぜ殺されたのか?無人島より殺意を込めて…11文字に込められた悲しき殺意!クルーズツアーで何が起きたのか?」(6月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)

金曜プレステージ「東野圭吾・3週連続スペシャル第二弾!“ブルータスの心臓” 完全犯罪殺人リレー バトンは死体!大阪〜名古屋〜東京をつなぐトリックと殺意!悪女に翻弄されるエリート研究者の運命は!?」(6月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)

金曜プレステージ「東野圭吾・3週連続スペシャル第三弾!“回廊亭殺人事件” 最愛の恋人を殺され復讐の鬼と化した女…整形で顔を変え巨額遺産をめぐり欲望渦巻く一族に潜入!愛を奪った犯人は誰なのか?」(6月24日放送)ネタバレ批評(レビュー)

金曜プレステージ 東野圭吾スペシャル 探偵倶楽部「大ヒット原作ドラマ化!名探偵最強コンビ誕生!大物社長突然の失踪に隠されたセレブ一族の醜い骨肉の争い…消える死体…驚愕密室トリックを暴け!」(10月22日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「流星の絆」(TBS系、2008年)

【東野圭吾先生著作ネタバレ書評(レビュー)】
「探偵倶楽部」(東野圭吾著、角川書店刊)

「白夜行」(東野圭吾著、集英社刊)ネタバレ書評(レビュー)

「幻夜」(東野圭吾著、集英社刊)ネタバレ書評(レビュー)

「殺意取扱説明書(毒笑小説より)」(東野圭吾著、集英社刊)ネタバレ書評(レビュー)

「夜明けの街で」(東野圭吾著、角川書店刊)ネタバレ書評(レビュー)

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【探偵ガリレオシリーズ】
容疑者Xの献身(文春文庫版)&映画版

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2夜連続ガリレオSP「ドラマレジェンド ガリレオエピソードΦ」(12月28日放送分)ネタバレ批評(レビュー)

【加賀恭一郎シリーズ】関連過去記事
・シリーズ7作目「赤い指」ネタバレ書評(レビュー)はこちら。
「赤い指」(東野圭吾著、講談社刊)ネタバレ書評(レビュー)

・シリーズ8作目「新参者」ネタバレ書評(レビュー)はこちら。
「新参者」(東野圭吾著、講談社刊)ネタバレ書評(レビュー)

・シリーズ9作目「麒麟の翼」ネタバレ書評(レビュー)はこちら。
「麒麟の翼」(東野圭吾著、講談社刊)ネタバレ書評(レビュー)

・ドラマ版「新参者」ネタバレ批評(レビュー)はこちら。
「新参者」(TBS、2010年)

・ドラマ版「赤い指」ネタバレ批評(レビュー)はこちら。
東野圭吾ミステリー 新春ドラマ特別企画「赤い指 シリーズ人気No.1ドラマ化最愛の人が殺人を犯したら!?加賀が解く涙の連鎖・家族の絆とは “新参者”加賀恭一郎再び!」(1月3日放送)ネタバレ批評(レビュー)

【その他】
米国版「容疑者Xの献身」発売される!!タイトルは「The Devotion of Suspect X」!!

ドラマ原作「使命と魂のリミット (角川文庫)」です!!
使命と魂のリミット (角川文庫)





2011年9月9日発売「マスカレード・ホテル」です!!
マスカレード・ホテル



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Tracked: 2011-11-19 16:50