ネタバレあります、注意!!
<あらすじ>
運命の出会いに隠された、たった一つの“秘密”。
音楽学校の転校生シャンルンは、登校初日に旧校舎のピアノ室で、神秘的で美しい曲を弾くシャオユーと出会う。曲名を尋ねるが、シャオユーは「誰にも“言えない秘密”よ」と耳元でささやく。ミステリアスなシャオユーに惹かるシャオユン。二人はやがてお互いを想いあうようになる。しかし、ある誤解をきかっけに、シャオユーは姿を消してしまう。理由のわからないシャオルンは、偶然シャオユーが写る古ぼけた写真をみつけ衝撃を受ける。そして、出会ったときに聞いたあの曲に隠された”秘密”にきづく・・・運命と出会いと、あるピアノ曲に隠された秘密が奏でる感動のラブ・ファンタジー。
(アマゾンドットコムさんより)
<ネタバレあらすじ>
では、続きから(一部、重複アリ)……
父が教師を務める音楽学校に転入した青年シャンルン。
旧校舎から聞こえる美しいメロディに誘われ、女生徒のシャオユーと出会った。
母のいないシャンルンと父のいないシャオユー、似た境遇の2人は次第に心を通わせて行く。
喘息で学校を休みがちなシャオユーを心配するシャンルンは、あるとき、久しぶりに登校した彼女と放課後のピアノ室で会う約束を交わす。
だが、そこに現われたのは彼に思いを寄せる同級生、チンイーだった。
シャンルンとシャオユーにとって大事な場所であるピアノ室。
そこで、チンイーと話すシャンルンを見たシャオユーは2人の仲を誤解してしまう。
その日以来、シャオユーはシャンルンの前に現れなくなった……。
消えたシャオユーを求めるが、在校生の中にはシャオユーは居ない。
ワケの分からないシャンルンだったが、古ぼけた過去の集合写真の中にシャオユーを見つけてしまう。
シャオユーは過去の人間だったのだ。
まさか、彼女は幽霊だったのか?
混乱するシャンルンの前で机に文字が描かれて行く。
「我愛你(愛してる)
你愛我口馬?(あなたは?)」(口に馬で一文字、疑問詞の“マ”)
必死にハートマークを描き、返事を伝えようとするシャンルンだが、シャオユーからの応答は無かった……。
諦めがつかないシャンルンはシャオユーの母の家を訪ね自分の体験を語る。
「まさか、本当だったとはねぇ……」感慨深そうなシャオユーの母。
シャオユーの母によれば、シャオユーの担任から同じ話を聞いていたと言う。
なんでも、担任はシャオユーから相談を受けていたらしい。
詳しい話を聞くべく担任の名前を聞いたシャンルンは驚く。
誰あろう、担任はシャンルンの父だったのだ……。
父にそれとなく話を聞くことにしたシャンルン。
自分との関わりを伏せてシャオユーについて尋ねると父は「夢見がちだったシャオユー。その年頃にはよくあることだが……」と断った上でシャオユーについて語り出した。
学校のピアノの下から“秘密”と題された楽譜を手に入れたシャオユー。
そこには「運命の人と出会える」と付記されていた。
導かれるように演奏を始めたシャオユーの目に驚くべき光景が広がる。
シャオユーの周囲の景色が変化し始めたのだ。
木造の壁はコンクリートの壁へと変わり、吊るされていた絵は別の絵へと変わる。
シャオユーが演奏を終えた時、彼女は時を越え未来へと渡っていた。
そこでシャオユーは運命の相手・シャンルンに出会った。
時を越えた運命の恋に胸を躍らせるシャオユー。
しかし、シャオユーはチンイーと話すシャンルンの姿を見て誤解してしまう。
恋の苦しみに苛まれたシャオユーは担任教師であるシャンルンの父に相談。
ところが、シャンルンの父はすべてはシャオユーの妄想だと判断してしまう。
シャオユーを宥めつつ、楽譜を取り上げると、シャオユーの母に娘を通院させるよう指示。
さらに、クラス委員にシャオユーに気を配るよう指導したことで、クラス内にもシャオユーの噂は瞬く間に広がる。
奇異の目で見られるようになったシャオユー。
それはいじめにまで発展する。
誰も信用してくれず孤独なシャオユーは通院先から処方された薬に溺れ、無気力になり涙を流して日々を過ごすように。
そんなある日、恋慕の情に駆られるままにシャオユーはシャンルンへのメッセージを机に残す。
それがあの机に浮き出た文字列だった。
シャオユーのすべてを知ったシャンルンは“秘密”を自身が演奏することで過去に向かうことを決める。
校舎は取り壊しの真っ最中、解体作業が続く中を走り抜けると、音楽室でピアノに向き直るシャンルン。
一方、息子の様子にただならぬものを感じたシャンルンの父はシャオユーから預かった楽譜にシャンルンの名前が書かれていることに気付き、事態を察する。
息子を追い校舎へと駆けだすシャンルンの父。
解体業者によって取り壊されていく音楽室。
壊れゆくそこでシャンルンはシャオユーを想い必死に“秘密”を演奏する。
そんなシャンルンの目の前の壁が崩れ、重機の鉄球がシャンルンへと……。
シャンルンは走っていた。
教室の扉を開けるとそこにはシャオユーが居た。
あの写真に2人の姿が写っている。
シャオユーとその隣で微笑みかけるシャンルン―――エンド。
<感想>
切ないラブストーリーです。
視ていて「世にも奇妙な物語」を思い出しました。
ラストが印象的でした。
普通に捉えれば写真からシャンルンは過去に戻ったとなるのでしょうが、管理人はなんだか違う気がします。
あのシャオユーはシャンルンが最期に見た幻覚か、あの世で2人が出会ったことを示しているのではないでしょうか?
根拠は次の点から。
“秘密”を演奏して時間移動する際、シャオユーは周囲の景色ごと時間移動していました。
ところが、ラストで“秘密”を演奏するシャンルンの周囲の景色は変化していません。
変化していれば、過去に戻るので壁が復旧し鉄球自体が消滅する筈。
だから、シャンルンは時間移動できていない。
にも関わらずラストでシャオユーに出会えた。
つまり……お分かりですね。
この世で結ばれ得なかった2人はあの世で結ばれたということなのでしょう。
だから、あの写真に並んで写り込んでいる。
これはハッピーエンドの物語では無く、切ない悲恋の物語だったのです。
そう考えるとそれまでのシーン全てが悲しく思えてきます。
シャンルンの父は過去にシャオユーからすべてを聞かされていたのに思春期特有の妄想だと決めつけ本気にしなかった。
もしかすると、相談された内容自体を忘れていたのではないでしょうか?
しかし、無意識に覚えていたことがあった。
だから、息子の名前にシャンルンとつけた。
すべてがここから始まったと考えると余計に切ない……。
ラベル:言えない秘密
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