別名:失われた連環、失われた繋がり、見えない繋がり
一見無関係に見える事柄が、実はある共通項により繋がっていること。
なお、この共通項はそれを認めた者の主観による。
すなわち、第3者から見て成立しているかどうかは関係が無い。
あくまで本人がそれを認めれば成立している。
では、ミッシングリンクの例を。
【問】東野圭吾先生、東直己先生、東川篤哉先生。この3人のミッシングリンクは何か?
【答】正解は「東」の文字……に加え、2011年に話題になった(なっている)作家さん。
それぞれ、
東野先生は作家生活25周年。
東先生は「ススキノ探偵シリーズ」が映画化。
東川先生は『謎解きはディナーのあとで』で大ブレイクを果たす。
つまり、もしも2011年の話題になろうとしている人が居れば、あと1ヶ月以内に「東山」か「東原」といったペンネームでデビューすれば成功する……筈、たぶん。
ちなみに、例があまり「ミッシングリンク」していないことについては触れないように!!
では、これでこの項は……と締め括ると「さては管理人、これが言いたかっただけか」と思われても困るので、より相応しいと思われる「ミッシングリンク」もののオススメ作品を挙げておきます。
これを読んで実践しましょう。
管理人がオススメしたい作品は、倉知淳先生の『壺中の天国』。
<『壺中の天国』あらすじ>
上巻:盆栽──。シングルマザーの知子は、純和風の美に今日もうっとりと見惚れている。三十の女性としては少々渋い趣味を満喫し、アイドルに夢中の娘と、お節介な父親の三人で、知子は騒がしくも平穏な日々を過ごしていた。しかし一家が住む町で電波系の怪文書が撒かれ女子高生の撲殺死体が発見された! のどかな地方都市を揺るがす大騒動の幕があがる。第一回本格ミステリ大賞受賞作。
下巻:シングルマザーの知子が、家族とほのぼの暮らしているのどかな町で、連続通り魔殺人事件が発生した。犠牲者が出るたびに撒かれる電波系怪文書。見つからない被害者を繋ぐミッシング・リンク。事件の異様な興奮が一家の平和な日常にもじわりと忍びよるが、知子は幼なじみの正太郎や記者兼編集者の水嶋と共に犯人像に迫ってゆく。巧みな伏線と精緻なロジックが光る、本格ミステリ。解説=戸川安宣
(東京創元社公式HPより)
これはイチオシ!!
あの恐ろしいまでの関連付けには震えが来たほど。
一歩間違えば牽強付会だが、ギリギリで踏み留まっているのが凄い。
本作は「第一回本格ミステリ大賞受賞作」でもあるので、ミステリ通を自認される方で未読の方は是非!!
東京創元社さんより2011年12月22日に新装版が発売されるのもポイント。
あなたの本棚に是非どうぞ!!
◆関連過去記事
・第10回本格ミステリ大賞発表!!
・第11回本格ミステリ大賞(小説部門、評論・研究部門)発表!!栄冠はどの作品!?
ラベル:ミッシングリンク