2012年01月08日

土曜ワイド劇場「タクシードライバーの推理日誌 東京〜京都〜博多、殺人犯を追う乗客 10年目の再会と疑惑の銃弾!!その女に指紋なし!?」(1月7日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「タクシードライバーの推理日誌 東京〜京都〜博多、殺人犯を追う乗客 10年目の再会と疑惑の銃弾!!その女に指紋なし!?」(1月7日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

タクシードライバーの夜明日出夫(渡瀬恒彦)は、元警視庁の敏腕刑事。ある日、夜明のタクシーに、ひとりの女性が急ぎ足で乗り込んだ。人気ヘアメークアーティストの藤島典子(宮本真希)で、とにかく東名高速を西に進んでくれと頼む。戸惑う夜明に、典子は「自殺するかもしれない兄を追いかけたいのだ」と話す。典子と兄の携帯電話は、互いの位置がわかるようにGPS機能を備えているという。携帯電話で兄の位置を確認しながら、典子を乗せた夜明の車は、夜の東名をひたすら西へと向かった。
その頃、都内で元福岡県警刑事の黒瀬正嗣(石川輝夫)が刺殺される事件が起きていた。黒瀬の妻の証言から、藤島寛治(土屋裕一)という男が容疑者として浮上する。寛治は、黒瀬が10年前に殺人容疑で逮捕した男で、先月、服役を終えて刑務所から出てきたばかりだった。

やがて、夜明たちは京都の料亭に到着。その店は、典子の兄の別れた妻・山岡理恵(吉田羊)が息子を連れて再婚した先であり、典子は、兄がひと目、息子に会いに立ち寄るのではないかと考えたのだ。だが、そこに東山刑事(風見しんご)たちが現れ、またまた夜明と遭遇して驚く。なんと東山たちが追っている黒瀬殺しの容疑者・寛治こそ、典子の兄だったのだ…! 実は寛治は逃走する前、「ほかにも許せないやつがいる」という不気味な伝言を典子に残しており、さらに犯行を重ねる可能性があった。

だが、寛治は理恵のところに姿を見せることはなく、GPSを確かめると大阪方面に向かっていると判明。東山刑事は、寛治は福岡県を目指しているのではないかと推測する。福岡は兄妹の故郷であり、10年前に寛治が殺人を犯した場所だった。
その10年前の事件とは、兄妹の母・秀代(赤座美代子)の内縁の夫・古賀荘平(針原滋)が、秀代の営む理髪店内で撲殺体となって見つかったもので、物証があったことから寛治が逮捕され、懲役10年の実刑判決を受けたのだ。だが、典子は兄の無実を信じ続けており、「あれは冤罪だ」と主張する。
とにかく、寛治がこれ以上罪を重ねるのを防ぐと共に、彼の身柄を無事に確保しなければ…。夜明は、典子、そして東山たちを乗せて一路、福岡に向かって走り出した。

だが、福岡県内に入ったあたりで、寛治は携帯電話の電源を切ったらしく、位置情報がつかめなくなってしまった。夜明たちは糸島市内にある秀代の理髪店を訪ねるが、寛治は現れていないという。だがその直後、秀代が突然、胸を押さえて苦しみはじめる。 
秀代が搬送された病院で、夜明は意外な人物と再会する。それはかつて合同捜査でコンビを組んだことのある元福岡県警刑事、武吉玄輔(小林稔侍)だった…! 武吉は秀代の亡夫の高校時代の親友であり、典子たち家族とは昔からの知り合いだという。そして10年前、逃げる寛治に向かって発砲し、取り押さえたのも、武吉だった…。はたして、寛治が「許せないやつ」と恨みを募らせ、復讐を狙う相手は、誰なのか…!? ところが、その矢先、事件は意外な展開に…!? 
(土曜ワイド劇場公式HPより)


では、続きから……(一部、重複あり)

寛治の逮捕時、武吉は寛治に向けて発砲したらしい。
同行していた河野が威嚇射撃に留めたにも関わらず。
寛治が「許せない」のは武吉なのか?
夜明は神谷とともに事件に立ち向かう。

矢先、寛治が福岡で死体で発見される。
何者かに殺害されたと思われた。

寛治殺害について、容疑者として浮かんだのはその母・秀代と妹・典子。
そこへ秀代が自首してくる。

この事件に対し、武吉が独自で調査を開始。
寛治逮捕時にコンビを組んでいた河野を訪ねる。

その頃、武吉がこの事件に並々ならぬ執着を見せることに違和感を抱いた夜明は秘かに関係を調べる。
神谷によれば、武吉は典子が生まれた当時に秀代と交際していたらしい。
さらに河野が過去に典子と交際していたことも明らかに。

その夜、典子に呼び出された夜明は彼女をタクシーで自宅に届ける。
翌朝、河野が死体で発見。
何者かに殺害されたのだ。

夜明は「武吉が真相に気付いた為に河野を殺害したのでは」と武吉に揺さぶりをかける。

寛治の犯行とされる古賀殺害は河野の犯行ではなかったか。
つまり、その罪を寛治に着せたのも河野だ。

そして寛治逮捕時、寛治を撃ったのは武吉ではなく河野だった。
武吉が若手の河野を庇っていたのだ。
ところが、河野は庇うに値しない人間だった。

河野は今回も、真相を突き止めた寛治を殺害したに違いない。
これを知った為に武吉が河野を殺害したのでは―――。

これを聞いた武吉は、自身が河野を殺したと嘯くが……。
夜明は武吉の言葉を信じない。

同じ頃、秀代が釈放される。
秀代はそのまま手術を控えて入院することに。

河野の死体から女性の毛髪が検出される。
典子を疑った東山刑事は典子から毛髪の提供を受ける。
ところが、典子には河野殺害時に夜明のタクシーに乗っていたとのアリバイがあった。

東山は典子が夜明のタクシーを降りた後に新幹線で移動すれば、アリバイは無意味だと考える。
そこで、乗車券から典子の指紋を捜すことに。

一方、検出された毛髪は典子の髪と血液型、DNA型が合致。
ただ一点、河野から検出された髪は毛先が丸くなっており、提供された髪は毛先がきれいにカットされていた。
つまり、検出された髪はカット前、提供された髪はカット後の髪なのだ。
夜明は河野殺害時点で既に典子が髪を切っていたことを指摘し、典子の無実を主張する。
しかも、新幹線の乗車券からは典子の指紋は発見されなかった。

しかし、ここで夜明はふと典子が犯人の可能性に思い当たってしまう。
乗車券から指紋の無いものを捜させる夜明。
ついに、それが見つかってしまうが……。

神谷は夜明を使い、東山たちを典子のもとへ向かわせる。
同じ頃、秀代の手術が迫る。

典子の前に夜明と東山たちがいる。
東山は典子が新幹線で移動したために河野殺害時にアリバイを持っていないと指摘。
典子は乗車券の指紋を意図的に消したのだ。

しかし、乗車した痕跡は新幹線に残っていた。
座席のターンテーブルから典子の指紋が検出されたのだ。

ところが、典子はあくまで犯行を否定、隙をついて姿を消してしまう。

夜明は典子が向かう先は「1つしかない」と断定。
秀代の入院先の病院へ向かう。

秀代の手術は無事、成功。
典子はそれを見届けると、秀代を武吉に任せ、夜明たちに捕まる。

見晴らしのいい海辺へと移動する面々。

そこで、夜明は典子の犯行を見抜いた理由を語り出す。
河野殺害犯が武吉ならば、典子の髪を利用しない。
そこから、典子しか犯人がいないと気付いたらしい。

夜明は「寛治殺害で秀代が自首したのも典子を犯人だと思って庇う為だ」と告げ、真相を打ち明けるよう迫る。

これを受けて典子は河野殺害について語り始める。
河野が寛治に罪を着せたことに気付いた典子。
今度は寛治殺害の罪を秀代たちに着せようとしていると知り、河野に憎しみを抱いた。

河野と接触したところ、河野は自身の犯行を認めた挙句、秀代でも典子でも好きに犯人を選べると嘯く。
これに憤った典子は河野を撲殺したのだった。
だが、その後に自身の髪を仕掛けたことが罪を暴かれる契機となったのだ。

すべてを語り終えると、急に波打ち際へと走り出す典子。
入水自殺する気らしい。

それを止める夜明。
典子の犯行は憎しみではなく、愛する家族を守る為だったと断定する。
その言葉に自殺を思い留まる典子。

そこへ武吉が現れる。
武吉は秀代のもとへ典子を連れて行く。
「自分がしっかりしていれば、寛治の冤罪を防ぐことが出来た」と口にする武吉。
ベッドに身を横たえる秀代は落涙し、典子はそんな秀代にメイクを施す。

典子は連行されて行く。
その背中に武吉は「故郷は待っとる」と告げるのだった。

典子が去り、武吉は夜明にある秘密を話す。
典子は武吉と秀代の間の子供だったのだ。

事件は解決した。

夜明はあゆみと共に街角を行く、武吉と典子の分まで―――エンド。

<感想>

前回の2011年7月2日放送分(第29弾)に次ぐ第30弾です。
第29弾からは半年ぶりの新作放送となりました。

・第29弾はこちら。
土曜ワイド劇場「タクシードライバーの推理日誌 塀の中からの乗客・星降る夜のアリバイ殺人!!吸い取られたDNAと謎の記号の秘密」(7月2日放送)ネタバレ批評(レビュー)

さて、今回も前回同様“夜明の法則”は発動したのでしょうか?
この法則をいかにストーリーに放り込んで来るか(または捻ってくるか)が本シリーズの見所。

解説!!夜明の法則とは―――

土曜ワイド劇場「タクシードライバーの推理日誌」にて適用される法則。

犯人(女性)は夜明のタクシーに乗りアリバイを作る。
そして、最初に疑われる。
が、夜明が「あの人は犯人じゃない、だってアリバイあるし」と頑固に庇う。
別の容疑者浮上。
だが、急に夜明の気が変わる(偶然、何かに気付く)。
夜明アリバイ崩しに挑戦。
やっぱり、あの人が犯人でした。
―――完―――

のこと。

はい、発動しました。
もはや様式美ですね。

ただ、今回は後半のみで些かやっつけ気味の感があります。
トリックも不必要な遠回りトリックばかりでした。
まぁ、これもこのシリーズの味かなぁ。

そういえば、典子が真相を告白し海に飛び込もうとするシーンの音楽が凄かった。
かなり、ツボにはまりかけた。
それに、海自体が崖ではなく、海水浴場みたいな場所なのですぐ止められそうなのも拍車をかけた。
あれは反則だと思う。
まぁ、これもこのシリーズの味かなぁ。

ただ、ちょっと納得いかない点もある。

ちなみに此処で告白しておくと、管理人は前半を見逃しております。
皆様、あらすじを見て疑問に思われた点はございませんでしょうか。

黒瀬を殺害したのは誰なんだろう……と。

一応、あらすじでは寛治だとされているので寛治だと思いますが、確証はない。
ただ、この犯人は本筋と関係なかったことだけは断言できます。

なぜなら、今回の物語は「武吉と秀代、その娘・典子」の3人家族の物語なので。
えっ、寛治?残念ながら、そこには寛治の存在はありません。

もちろん、設定上は寛治も家族の筈ですが、視聴した限りでは寛治は家族から除外されていました。
武吉が守ろうとしたのは「秀代と典子」。
秀代が守ろうとしたのは「武吉と典子」。
典子が守ろうとしたのは「秀代」。

実に完結してます、そこに寛治の存在はありません。

今回で納得いかないのはこの点です。
結局、武吉と秀代の関係に子供たち(寛治、典子)が振り回されたような気がするのです。

秀代が古賀と交際していた為に寛治は冤罪で捕まる羽目になった。
たしかに、罪を着せた河野も悪人ですが、寛治が「やったとしてもおかしくはない」との土壌を作ったことも問題だった気がします。

その河野を庇ったのが武吉。
しかも、武吉は秀代と交際していた過去を持ちながらも寛治を犯人と思い込み、寛治を助けなかった。
さらに、秀代と古賀の交際を黙認した。
秀代を助けようともしなかった。

この武吉の行動(河野を庇った)の結果が、実子である典子を河野殺害に追い込んだ。

考えれば考えるほど、武吉と秀代の行動のツケを寛治と典子が払わされたような気がします。
親の因果が子に報いたのでしょうか。

もっとも、それもこれも前半見ていないのではっきり言えないのですが。
上記は見た範囲での感想となります。
そこをご了承ください。

ともあれ、これだけ感想が出たことは本作を楽しめた証かも。
次回も期待です。

ちなみに「タクシードライバー」シリーズの原作は「木枯らし紋次郎」の著者で知られる笹沢左保先生の「タクシードライバーの推理日誌」シリーズ。
とはいえ、本作においてはモチーフというべきでしょう。
完全に別物なので、そこは注意。

それと、公式あらすじが変更されていますね。
もとはこんな感じでした。

<あらすじ>

夜明は元警視庁捜査一課刑事、訳あって刑事を辞め、今はタクシーの運転手だ。その夜明のタクシーに急ぎ足で乗り込んだ一人の女性。彼女は「とにかく西へ行ってくれ」と夜明に頼む。
女の名前は藤島典子、人気のヘアメイクアーティストだ。典子は「自殺するかもしれない兄を追いかけたいのだ」と言う。
兄と典子の携帯電話は、互いの位置が分かるようにGPS機能を備えている。携帯電話で兄の位置を確認しながら、夜の東名高速をひたすら西へ向かう夜明と典子。
その頃、黒瀬正嗣という男が刺殺体で発見された!黒瀬の妻の証言から、容疑者として藤島寛治という男が挙がる。黒瀬は元福岡県警刑事で、10年前に寛治を殺人容疑で逮捕した男だ。
一方、夜明らは京都の料亭に到着していた。そこには、典子の兄の別れた妻がいるのだという。するとそこへやってくる東山刑事たち。夜明がいることに驚く。聞けば、なんと黒瀬殺しの容疑者である寛治は、典子の兄であった!
しかし料亭に寛治は現れなかった。GPSを確かめると、寛治は大阪方面に向かっているということが分かる。東山刑事は、寛治は福岡に向かっているのではないかと推測する。福岡は、10年前寛治が逮捕された殺人事件が起こった場所で、兄妹の故郷だ。
10年前の事件…殺された古賀は、兄妹の母である藤代秀代の内縁の夫で、秀代が経営する理髪店で撲殺体で見つかった。物証があったことから寛治は逮捕され、懲役10年の実刑判決を受けたのだ。
しかし、典子は言う。「あれは冤罪だ」と。兄を信じるためにも福岡に連れて行ってほしいと夜明に頼む典子。夜明たちは一路福岡に向かって走り出した。
福岡の理髪店で、寛治が来なかったかという東山の問いに「来ていない」と答える秀代。突然その秀代が胸を押さえて苦しみだす!
搬送された病院で秀代を見つめる典子。一人の男が病室に入って来る。その男を見て夜明は驚く。かつて合同捜査でコンビを組んだことのある元刑事、武吉だった…!
(土曜ワイド劇場公式HPより)


◆関連過去記事
【シリーズはこちら】
土曜ワイド劇場「タクシードライバーの推理日誌26 東京〜京都・琵琶湖、土地鑑のある乗客」(1月23日放送)ネタバレ批評(レビュー)

土曜ワイド劇場「タクシードライバーの推理日誌 甲州石和〜殺意の子守唄!!車内に赤ちゃんの忘れ物…!?密封された死体の謎」(10月9日放送)ネタバレ批評(レビュー)

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土曜ワイド劇場「タクシードライバーの推理日誌 塀の中からの乗客・星降る夜のアリバイ殺人!!吸い取られたDNAと謎の記号の秘密」(7月2日放送)ネタバレ批評(レビュー)

2011年3月19日(土)……今夜の土曜ワイド劇場は傑作選「タクシードライバーの推理日誌26 東京〜京都・琵琶湖、土地鑑のある乗客」です!!

<キャスト>

夜明日出夫:渡瀬恒彦
神谷警部:平田 満
東山刑事:風見しんご
国代刑事:小林 健
林 美穂:西村あゆみ
橋本係長:佐藤二朗
野村:鶴田 忍
馬場刑事:正名僕蔵
武吉玄輔:小林稔侍
藤島典子:宮本真希
藤島秀代:赤座美代子
河野智之:大浦龍宇一 ほか
(順不同、敬称略、公式HPより)


笹沢先生の作品はこちら。
「生存する幽霊―タクシードライバーの推理日誌 (徳間文庫)」です!!
生存する幽霊―タクシードライバーの推理日誌 (徳間文庫)





同じく「招かれざる客―笹沢左保コレクション (光文社文庫)」です!!
招かれざる客―笹沢左保コレクション (光文社文庫)





同じく「霧に溶ける―笹沢左保コレクション (光文社文庫)」です!!
霧に溶ける―笹沢左保コレクション (光文社文庫)






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