2012年02月07日

連続ドラマ「ストロベリーナイト」第5話「選ばれた殺意の径〜過ぎた正義(後編)」(2月7日放送)ネタバレ批評(レビュー)

連続ドラマ「ストロベリーナイト」第5話「選ばれた殺意の径〜過ぎた正義(後編)」(2月7日放送)ネタバレ批評(レビュー)です。

<あらすじ>

倉田(杉本哲太)は長男・英樹(石黒英雄)が恋人・彩香(皆川玲奈)を殺害し、その後、妻が悲惨な死を遂げたという悪夢に耐えていた。

玲子(竹内結子)は、倉田に息子・英樹の殺害をやめさせたいが、倉田に証拠はあるのかと突っぱねられる。玲子は「英樹君は私がどんなことをしても守る」と倉田に言って立ち去る。そして、玲子は英樹の母が生前に言っていたことを伝えるために英樹に会う。さらに玲子は、英樹が殺害した彩香の母・澄子(渡辺杉枝)に会い、ある事実に気付く。
(@nifty tv番組表より)


では、続きから(一部、重複アリ)……

過去、倉田は勝俣の部下だった。
猟奇殺人犯・山部真一を追っていた勝俣班。

山部宅へ踏み込んだ勝俣たち。
山部は実の母すらその手にかけていた。
倉田は憤りから山部に銃を向ける。
「目には目を、歯には歯を」信念を行おうとする倉田を勝俣は止める。
一旦は引き下がった倉田だが……。

そこへ妻から電話がかかって来る。
その内容は「息子・英樹が殺人を犯した」とのものだった……。

妻は「英樹の犯行ではない」と必死に繰り返したが、倉田はそれを認めなかった。
夫婦の間に亀裂が走った。

そして、あの運命の日。
英樹が殺したとされる被害者の父が妻を殺した。
妻の仇は「彩香の仇を討ったんだ」と繰り返し叫んでいた……。

現在―――玲子は英樹への面会希望を続けていたが一切応じられなかった。
焦りばかりが募るが事態は一向に進展しない。

当時の裁判状況を調べた玲子は、倉田が英樹に厳罰を望み、英樹もそんな倉田の意向を汲んで罰を甘んじて受けたと知る。
苛烈なまでの倉田の感情に揺さぶられる玲子。

英樹の出所が来週へと迫った。
倉田と対決する玲子。
玲子は3人を殺害(「過ぎた正義(前編)」)したことを認めるよう倉田に迫るが、倉田は認めない。
人を殺した者はその罪を贖う為には死しかないと主張する。

「人を殺して道がついてしまった息子を社会に放つことは出来ない。父親としての最期の仕事だ」
「殺意は誰しもが持っている。だが、それをコントロールするのも人間だ」
互いに譲らない玲子と倉田。

倉田の目的は息子を殺害し、自身も命を絶つこと―――そう察した玲子。
英樹を守るべく、3人を殺害した罪で倉田を逮捕しようとする。
だが、証拠が見つからない。

玲子は今泉から聞いた英樹の母の言葉を携え、遂に英樹と面会を果たす。
英樹の母は「英樹が彩香を殺害したとは思えない」と述べていたのだ。
だが、それを聞いても英樹は顔色ひとつ変えない。

彩香の母を訪ねた玲子。
そこで彩香の父が勤める会社社長の息子・石澤拓人が彩香のストーカーになっていたことを知る。
彩香の友人・湯川友美からも彩香が拓人の存在に怯えていたとの証言を得られる。

矢先、英樹の釈放が早まる。
駆け付けた玲子の前に倉田も現れる。

対峙する3人。
英樹を庇おうとする玲子だが、英樹は拒否。
倉田と共に去ってしまう。

そこへ、拓人が彩香に暴行を働いていたとの情報が飛び込んで来る。
英樹のもとへ向かう玲子だが……。

英樹は既に自殺していた。
倉田は手を下さなかったが、英樹の自殺を見逃したらしい。

「あなたの信念が果たされて満足ですか?」
問い質す玲子に「仕方がなかったんだ」と訴える倉田。

そんな倉田に彩香殺害の真相を伝える玲子。
彩香は拓人に乱暴された。
傷心の彩香は英樹に相談し、殺してくれるよう依頼する。
英樹はそうれに応じた。
そう、英樹の犯行は嘱託殺人だったのだ。

「なんで、それを言ってくれなかったんだ……」
真相を知り悶え苦しむ倉田。
「彩香さんを守りたかったんです」
英樹の気持ちを代弁する玲子。

「あなたの信念通りならば、あなたは苦しんで苦しんで死ぬしかない」
去り際、玲子は消沈した倉田の背中に吐き捨てるのだった。

勝俣とすれ違う玲子。
勝俣の罵声を背に受けた玲子は呟く。

「どんな間違いを犯しても、必ずやり直すことが出来る」―――5話了。

<感想>

前後編となった「過ぎた正義」の後編。
正式サブタイトルは「選ばれた殺意の径〜過ぎた正義」となりました。

では、感想を。

2013年1月20日:感想部分に誤りがあり、一部を訂正しました。

視聴者によって感想は変わるかと思いますが、『過ぎた正義』は同名原作をドラマ化した前編部分で完成していたように思えます。
玲子が英樹を守れるのかどうか、其処は描かない方が良かったと思うのです。
描かれない部分があっても良いと思うのです。

今回の後編部分は、ドラマオリジナル部分と連作短編集『感染遊戯』に収録された『推定有罪/プロバブリィギルティ』から倉田と英樹の結末部分を描いた箇所を映像化したものになります。
英樹の犯行動機とその結末(自殺)、倉田が玲子から動機を知らされる展開については『推定有罪/プロバブリィギルティ』の内容通りとなります。
興味のある方は短編集『感染遊戯』をご覧頂くとして。

後編ですが、『推定有罪/プロバブリィギルティ』の収録内容通りであり、倉田に自省を促すとの主旨も理解できるのですが……何か違うとの感じが拭いきれません。

管理人の考える『過ぎた正義』は苛烈なまでの正義感を持つ倉田が、自身の妻が殺害されるなどの過程を経て、信条を第一とするべくそれに反する息子までも裁こうとする物語だと理解していました。
ただし、この息子を裁こうとする倉田の心情が信念によるものか、父親としての息子への愛なのかが判然としない……そんな物語。
玲子の立場としては、倉田は正義を追い続けたもう1つの玲子の姿みたいな感じだと。
そこが、今回の話で前提から覆されたのがちょっと納得できないのかも……。

ドラマという形式上、倉田を放置するわけにも行かず、結論を着けることは仕方がないことだったとは思うのですが、あくまで原作短編『過ぎた正義』の結末のみで良かったような気もして、ちょっとモヤモヤ。

それと、玲子のラストの台詞もなぁ……。
「どんな間違いを犯しても、必ずやり直すことが出来る」なんだけど。
前編で、それが出来ない人たちを倉田の被害者として大量に出しちゃってるからなぁ……。
個人的には玲子の主張に賛同するけど、説得力が著しく欠ける。

もしも、玲子の台詞通りだとすれば、拓人もやり直していることになるのでしょうか。
台詞に説得力を持たせようとするならば、そこは描くべきだったのでは?

第一、英樹なんだけど彩香を殺し罪を償った後に自殺するのなら、心中という手もあったような……。
その方が英樹は殺人犯にならずに済むし、両家とも救われた筈なんだけど。
それと、拓人に復讐する方が先のような。
彩香の傷を隠したいのは分かるけど、拓人が野放しだと何処で秘密が暴露されるか分からないワケだし。
そうすれば、倉田の信念とも合致するし。

結局、英樹は倉田に対し反抗していたということなのかなぁ……。
でも、こう考えると倉田の信念に従って(彩香の復讐を拓人に行う)いれば、後の悲劇は回避できたワケで。
特に、愛する彩香の父親を殺人犯にし、実の母を被害者にすることも無いし。
どうにも、倉田を否定した玲子の結論が説得力を著しく欠いているように思われて、モヤモヤする。
ちょっと納得いかないかなぁ……。

ちなみに、次回は『感染遊戯』。
こちらは期待したい!!
原作は、シリーズスピンオフ作品。
興味のある方は過去記事をどうぞ!!

「感染遊戯」(誉田哲也著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)

『過ぎた正義(『シンメトリー』収録)』ネタバレ書評(レビュー)はこちらから。

・シリーズ3作目、短編集「シンメトリー」はこちら。
「シンメトリー」(誉田哲也著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)

◆関連過去記事
【姫川玲子シリーズ】
・シリーズ1作目「ストロベリーナイト」はこちら。
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・シリーズ2作目「ソウルケイジ」はこちら。
「ソウルケイジ」(誉田哲也著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)

・シリーズ3作目、短編集「シンメトリー」はこちら。
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・シリーズ4作目「インビジブルレイン」はこちら。
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・シリーズスピンオフ作品「感染遊戯」です。
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posted by 俺 at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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