2012年02月28日

月曜ゴールデン「世直し公務員 ザ・公証人10 茶会で毒入り饅頭の無差別殺人?老舗の和菓子屋相続を巡る兄妹骨肉の争い!母と名乗れぬ息子への愛…悲しい懺悔…」(2月27日放送)ネタバレ批評(レビュー)

月曜ゴールデン「世直し公務員 ザ・公証人10 茶会で毒入り饅頭の無差別殺人?老舗の和菓子屋相続を巡る兄妹骨肉の争い!母と名乗れぬ息子への愛…悲しい懺悔…」(2月27日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

公証人の真山壱成(渡瀬恒彦)は老舗和菓子屋「ふじ野」の女将・藤野宣子(高林由紀子)の公正遺言証書を作成する。宣子の幼馴染で龍泉寺住職の沢木明円(大空眞弓)と造園業の曾根崎和子(藤田弓子)が立会人である。
宣子には竹生(IZAM)、小梅(遊井亮子)という子どもがいる。小梅が職人の誠司(長谷川朝晴)と結婚して店を継いだが、最近、竹生が店の近くで和菓子屋を始め、ふじ野の看板商品の類似品を売り出したため、トラブルが絶えない。
遺言作成から二週間後、宣子が死亡しその内容が明らかになった。争いを防ごうという宣子の願いも空しく、自分の取り分が少ないと竹生が反発する。竹生は小梅たちが知らないところで細工した書類を見せて、「ふじ野」の借地権が自分にあると主張、店を明け渡すよう迫る。竹生は龍泉寺の檀家総代で建設会社の社長、森口宗吾(坂上忍)と結託して店の乗っ取りを企んでいた。
一方、真山は明円の依頼で仏像など寺の宝物の有無、真贋を確かめる事実実験を公証人役場の書記、米倉環(安達祐実)とともに始める。
そんな矢先、龍泉寺で茶会が開かれる。真山に代わって出席した弁護士の天野正直(蟹江敬三)と環の目の前で、竹生が倒れ絶命する。菓子に毒が入っていたのだ。菓子を作った誠司にも嫌疑がかかる中、龍泉寺の仏像が秘かに売りに出されていると天野から聞いた真山は、竹生の毒殺と仏像密売の関わりを推理する・・・。
(月曜ゴールデン公式HPより)


では、続きから……。

お茶会の席で、竹生が針金入りの菓子を見つけ騒ぎ立てる事件が発生。
これが事実ならば、誠司の責任となってしまうが……。

その直後、同じお茶会の席上で竹生が毒殺されてしまう。
解剖の結果、竹生が口にした小豆から毒物が検出される。
これにより、誠司が作った菓子に毒が入っていたと思われるが……。

連行された誠司だったが、運び込んだのが誠司ではなかったこと、提供された菓子がランダムに並べられていたことから、竹生を狙うことは不可能と考えられ釈放される。

さらに、仕事があるからと、お茶会を途中で抜けた森口が、付近のコインパーキングに一晩中車を停めていたことが判明。
つまり、森口が仕事を口実にお茶会を抜けたのは嘘だったことになる。

一方、竹生が食べたお菓子に食紅の目印がつけられていたことが判明。
美樹を問い詰めた真山、どうやら針金の入っていないお菓子を見極める為のものだったらしい。
竹生は、目印を確認してお菓子を食べたのだ。
針金騒動を仕組んだのは竹生自身と美樹だったのである。

次いで、龍泉寺の菩薩像が消えていることも判明。
仏像が横流しされていたのだ。

天野の調べにより、仏像を横流ししていたのが森口だと明らかに。
天野は、仏像横流しで脅迫された森口が竹生を殺害したのでは……と推理する。

本当に死因が菓子に含まれた毒物だったのか疑う真山。
小豆に入っていた以上、間違いないと断言する天野。

そこへ環がシュークリームをおやつに持って来る。

「エクレアの方が良かった」とぼやく天野に、環は「チョコレートと一緒に食べれば同じですよ」と提案する。
拒否反応を示す天野だったが、「順番が違うだけで、同じですって」と抗弁する環。
これを聞いた真山は、ある推理を巡らせる。

推理に基づき調べた真山。
竹生が龍泉寺の仏前に供えられた大吉団子をつまみ食いする癖があったことが分かる。
大吉団子には小豆が使われる。
ここから、竹生の死因がお茶会の菓子ではなく、供えられた団子によるものと確信。
さらに、晴子親娘の食事中の姿を見た真山は重大な事実を其処に見つけるのだった。
そう、親子は行動や体質が似通うという事実に。
真山が思い浮かべたのは、根付とハゼによるかぶれだった。

一方、菓子に針金を混入した罪を問われることになった美樹は、竹生殺害犯が森口だと推理し彼を脅迫する。
龍泉寺の宝物庫に居たと主張する森口だが、美樹は信じない。
怒りに支配された森口は美樹の首を絞めてしまう―――そこへ何者かが現れる。
そのまま2人は龍泉寺へと移動することに。

龍泉寺。
「あなたが宝物庫に僕を閉じ込めたんですね」批難する森口。
その視線の先に居たのは和子だった。
和子は森口と共に毒入りの団子を食べて死のうとするが……。

そこへ、真山と明円が駆け付け事無きを得る。
事件の真相について推理を語り始める真山。

和子は森口が仏像を横流ししていたことを知っていた。
その件で和子は竹生を殺害する必要が生じた。

そこで、竹生の習慣を利用し、お供え物に毒を混入した。
ところが、竹生はすぐには死ななかった。
そこで、お茶会の菓子が原因だと偽装することにした和子は、一刻も早く菓子を口にするよう竹生を上座に座らせるために、森口を宝物庫に監禁したのだ。

そして、森口を宝物庫から解放したのは明円だった。
実は、明円は和子の行動すべてを知っていながら見逃していた。

掛け軸を横流しした事実を竹生に知られた為に殺害したと言い募る和子。
だが、真山は信じない。

竹生は仏像横流しで森口を脅迫した。
現場を目撃した和子。
その日に限って、コインパーキングに駐車したりなど、森口の様子がおかしいことに気付いた和子。
森口が竹生を殺害しようとしていることに気付き、先回りしたのだ。

和子の殺害動機は森口に手を汚させない為だった。
和子と森口は親子だったのである。

過去、森口の父と恋愛関係にあった和子。
子供を妊娠したが、家格の違いから引き離されてしまい、子供も取り上げられてしまった。
その子供こそ森口だったのだ。

真山は、和子と森口が共にハゼにかぶれ易い体質、根付も対になるものを持っていたことから気付いたのだった。
明円はもちろん、死亡した宣子もこの事実を知っていたと言う。

和子の告白は続く。
竹生からも親子関係をネタに脅迫されていた和子は、それも含めて竹生殺害を決心したのだ。

「親としてやらなければならないことをやった」と主張する和子。
「親ならば、何故、庇うのではなく罪を償わせなかったのか」と諭す真山。
和子は連行されて行く。

反発しつつ、先代の味を確認するためにお供え物の大吉団子を食べていた竹生。
それを知りつつ、お供えを続けた誠司。
竹生も菓子についてはそれだけ真剣だったのだ。
そんな竹生と一緒に菓子を作りたかった……と述べる誠司。

横流しされた仏像は龍泉寺に返却されることに。
森口に殺害されかけた美樹も被害届は提出しないことに。

こうして、事件は解決した。
今日も真山は愛用の自転車で街中を駆け巡る―――エンド。

<感想>

「世直し公務員 ザ・公証人」シリーズ10作目。
前回は2011年6月14日の放送なので、約8ヶ月ぶりのシリーズ新作になりました。
前回のネタバレ批評(レビュー)はこちら。

月曜ゴールデン「世直し公務員 ザ・公証人9 ワイナリーオーナーが不審の死!発酵室に転がる死体…相続を巡る兄と妹に泥沼の争いが!鍵はコンクール受賞ワイン?今復讐の時!」(6月13日放送)ネタバレ批評(レビュー)

では、ドラマの感想から。

今回はかなり頑張っていたように思います。

殺人も竹生殺害1件限りで、その謎を2時間かけて解き明かすじっくり型に。
毒殺の謎も、食紅の目印から一転、菓子以外の物を食べたからと、二転三転し楽しめました。

ただ、目印を利用して毒殺した可能性が否定されていないのには、ひっかかりを覚えました。
お供え物の毒が遅行性だったことよりも、あの可能性の方が残っているよね。
そこを潰しておくべきでは。

とはいえ、被害者の数を増やして尺を稼ぐ作品も多い中、今回のようにあくまでストーリーを重視したことは素晴らしいことだと思います。

さらに、前回からのキャラクター環さんも、今回は大活躍。
事件解決に大きく貢献しました。
単なるマスコットに終わることなく、こちらも高評価。

既に判明している事柄を2度、3度と繰り返す点もありましたが、2時間ドラマの性質上(途中参加者向けの説明、2時間持たせる必要あり、など)仕方がないことと思われます。
この点は、さして瑕疵には感じられませんでした。

なので、リブート直後の前回に比べると、全体的に工夫されていたように思います。
流石は10作目までシリーズ化された作品と言えるのではないでしょうか。

<キャスト>

真山壱成(まやまいっせい):渡瀬恒彦

天野正直(あまのまさなお):蟹江敬三

米倉環(よねくらたまき):安達祐実

一条晴子(いちじょうはるこ):大島蓉子

藤野誠司(ふじのせいじ):長谷川朝晴
藤野小梅(ふじのこうめ):遊井亮子
藤野竹生(ふじのたけお):IZAM
藤野宣子(ふじののぶこ):高林由紀子
森口宗吾(のりぐちそうご):坂上忍

沢木明円(さわきみょうえん):大空眞弓
曾根崎和子(そねざきかずこ):藤田弓子 ほか
(公式HPより、敬称略)


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この記事へのコメント
先ほど知りましたが、天野役の蟹江敬三さんがお亡くなりになったということです。

先月30日のことで、胃癌だったそうです。

若い頃は主に悪役での出演が多かった蟹江さんですが、近年は悪役はあまりなく、「あまちゃん」では主人公アキの祖父役で出演していました。

明日は、袴田刑事役でレギュラー出演している「北見志穂シリーズ」の放送日ですが、これが袴田刑事としては最後になってしまったのですね・・・。

病での逝去とはいえ、69歳は早すぎます。
Posted by Me at 2014年04月04日 23:47
Re:Meさん

こんばんわ。
管理人の“俺”です。

蟹江さん、厳めしい悪役から好々爺まで幅広い役柄を演じることが出来る名優でした。
まだまだこれからというところで、確かに早過ぎる死でした……。
ご冥福をお祈り致します。
Posted by 俺 at 2014年04月07日 21:20
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