2012年02月13日

「三億円事件奇譚 モンタージュ」第74話(講談社ヤングマガジン連載中)ネタバレ批評(レビュー)

「三億円事件奇譚 モンタージュ」第74話(講談社ヤングマガジン連載中)ネタバレ批評(レビュー)です!!

三億円事件奇譚 モンタージュ1


登場人物一覧:

【現代】

鳴海大和:主人公、三億円事件の犯人の息子と呼ばれるが……
小田切未来:大和の幼馴染み、両親の行方不明後は大和と共に逃亡中

鳴海鉄也:大和の父、五つの首(首、手首、足首)を失くした遺体で発見されるが……
未来の両親:突然姿を消した。関口が行方を知っているらしい……。

鈴木泰成:未来の両親の後輩、要所要所にて不穏な動きを見せていたが……
水原:福岡県警所属の巡査。上司曰く「検挙率100%男」。15話より登場。
夏美:泰成の塾の教え子。大和に一目ぼれする。14話より登場。

土門:過去編の土門その人。足を洗い東海林とは友情を築いていた。47話時点では既に死亡している、病死らしい。享年70歳。
土門あきら:46話で登場した土門の孫娘。未来より1つ年下の17歳。

関口:元祖悪徳警官、眼鏡の男の命令に従い大和と未来を追う
眼鏡男:関口に指示を与えている男、どうも謎の男と同一人物らしい(42話)。

沢田幹事長:19話で登場、謎の男を従えているが……
謎の男:シルエットのみ登場した沢田の腹心。関口に指示を与える人物と同一人物らしい(42話)

松葉杖の男:30話で登場、小田切家を訪ねたシルエットの人物。48話で川崎雄大と判明。

朝霧:46話で登場、沢田の部下らしい。45話で石川を殺害したのは彼。64話で関口に殺害される。

小柳翔太:61話で登場、負傷した大和と水原を助けた。以後、大和と行動を共にする。
茜:61話で名前のみ登場、翔太の彼女で社会人らしい。69話で大和たちを匿う。

森田:1話にて関口と共に現われた捜査員。以降、本編に出番なし。
血塗れの男性:元刑事、1話にて殺害される。これは関口の犯行だった。実は過去篇の東海林。
ボート小屋のオヤジ:軍艦島付近でボート小屋を営んでいた。6話で関口に殺害され、この殺人容疑が大和と未来にかかっている。
土居:18話に登場。ミステリ作家兼コメンテーター。三億円を信じていなかった。
島田:5話より登場。関口の部下だったが、19話で失態を犯し関口に処刑された。
夏美の母:関口と男女の関係にある。
水原の祖母:44話より登場。その自宅は東京での大和たちの活動拠点となっている。
石川:東海林の同僚、45話にて登場。同話にて朝霧に口封じされてしまう。
東海林の息子:45話にて登場。東海林の一人息子だが東海林とは折り合いが悪かったらしい。
高野:65話で登場。関口に協力し証拠を隠滅した。69話で関口に殺害される。

【三億円事件当時】

川崎雄大:22話より登場。三億円事件では白バイ警官役を演じたらしい。和子との間に一子をもうける。
望月竜:23話(22話は名前のみ)より登場。雄大と共に三億円事件を実行した。
響子ギブソン:竜の恋人。竜と共に土門への対策を練っていた。
土門:地元の顔役(地廻り)。竜と対立するが……
東海林:25話にて登場。土門を追う刑事。雄大の機智に興味を持っていた。後に1話で殺害された老刑事が彼と判明(37話)。
沢田慎之介:26話より登場。竜の顔馴染み&雄大の友人、日本の行く末を憂慮していた。28話にて後の幹事長と判明。
横溝:26話より登場。竜の後輩。
和子:27話より登場。雄大と交際中の女性。雄大との子供を妊娠するも事故死。
和子の子供:28話に登場。雄大と和子の子供。未熟児で生まれた。現代篇の誰になるのか?

<第74話あらすじ>

フェリーにて沖縄へと移動中の大和と未来。
その途上、食事を終え自室(105号室)に戻った彼らを事件が襲う!!
室内に保管していたトランクの中から、旧紙幣が半分ほど盗まれていたのだ。

物が物だけに届け出るワケにもいかない大和たち。
沖縄までの間に犯人を捕まえようと考える。

壊すことなく部屋の鍵を開け、トランクのロックをも開けていることからプロの犯行と思われた。
そして、容疑者はトランクの中に旧紙幣があることを知っていた人物である。

フェリー搭乗時に未来が旧紙幣について洩らしていたことを思い出した大和。
その場に居た面子の中に犯人が居ると推理する。

容疑者は5組に絞られる。

老夫婦(前回レビュー時では「礼儀正しく仲の良さそうな老夫婦」と表記)。
1人旅の女性(前回レビュー時では「ショートヘアの女性」と表記)。
50代の男性(前回レビュー時では「草臥れた様子のおじさん」と表記)。
OL風の女性(前回レビュー時では「ロングヘアの女性」と表記)。
ホスト風の男性(前回レビュー時では「グラサンをかけた男性」と表記)である。

この中に犯人が居るに違いない。
さらに、犯人は大和たちが105号室を留守にしていたことを知っている人物である。
これらの条件を満たす人物は誰か―――大和はそれとなく5組の様子を窺うことに。

まずは、1人旅の女性。
彼女は甲板で大和たちに話しかけて来ていた。
留守にしていたことも知っている。

次にOL風の女性。
こちらも船内で出会っており、留守を知る立場である。
彼女は現在も同じ場所で1人で読書を続けているようだ。
テーブルの上には女性らしい小物が並べられている。

そして、老夫婦。
姿は見なかったが、それだけに陰から監視されていた可能性は否めない。

ホスト風の男性は室外へ出た際に、廊下で出会っている。

50代の男性も擦れ違っている。
こちらは姿が見えないと思ったら、若い女性相手に何やら騒がしい。

こうして振り返ってみると、誰もが犯人となりうることに愕然とする大和。
ここで大和はもう1つの条件に気付く。

大和たちがいつ帰って来るかもしれない短時間で、犯行に移したとは考えにくい。
犯人は「大和たちが長時間留守にすることを知っていた」に違いない。
つまり、大和たちが食事を摂っていた隙を突いたのだ。
当然、犯人は大和たちが部屋から出た後に食事を摂るまで監視していたことになるが……。

監視されていたとすれば……ここでフェリー船内の見取り図を頭に思い浮かべる大和。

大和たちの部屋は105号室。
ホスト風の男は106号室。
1人旅の女性は甲板に居た。
OL風の女性は展望室。
50代の男性は擦れ違った。
老夫婦は姿を見ていない。
そして、客室群を抜けた廊下の先が食堂である。

果たして犯人の正体は!?―――75話に続く。

<感想>


推理開始!!


風雲急であるフェリー篇は、2回目にしてミステリ要素満載に!!
前回で新キャラが6人登場したのも納得の「フーダニット」ものとなりました。
まさに、本ブログ好みの展開と言えるでしょう。

さて、突き止めるべきは旧紙幣窃盗犯ですが、果たして誰なのでしょうか?
今回で与えられた手掛かりとしては「犯人が大和たちを食堂まで監視していた」こと。
そして、船内の見取り図。
これが解法となるのは想像に難くありません。

大和たちの自室である105号室を含む客室群から食堂までの道も見取り図に記載されており、ここから犯人が導き出せるものと思われますが……。
105号室と食堂を見渡せる位置に居た人間が犯人となるのでしょうか?
だとすると、50代の男性?
でも、老夫婦は何処に居たかも分からないワケだしなぁ。
絞り込むのは難しいか。
今のところ、管理人はこれぐらいしか思いつけない……ムムム。

そういえば、今回で容疑者それぞれについて幾つか情報が追加されていますが、そこが伏線になったりするのでしょうか。
だとすると、OL風の女性のテーブルの上の小物の描写が詳細だった点が些か気になりますが。
どうなのでしょうか。

他にも気になる点がありますね。

まず、旧紙幣を半分しか盗んでいないこと。
全部でも4分の3でもなく半分。
これに何らかの意味があるのか?
トランクごと盗まなかったのは、大和たちに犯行を気取らせない為とはしても、半分なのは謎が残る。
量が嵩張るので制限したのか、それとも他に理由が?

そして、前回現れたシルエットの監視者の正体。
何者か(関口?)と連絡を取り合う監視者がわざわざ存在を主張するような窃盗をするとは思えない。
つまり、監視者と窃盗犯とは別っぽい。
5組の中に窃盗犯と監視者がそれぞれ居ると考えた方が良いか。
となると、窃盗犯は純粋に未来が洩らした言葉を聞いて窃盗に走ったと考えた方が自然かも。
だとすれば、犯人は常習的な窃盗犯で旧紙幣を狙ったのは偶発的な犯行となるが……果たして。

謎が謎を呼ぶ急展開。
次回も要注目です!!

変わって、現在の勢力図はこんな感じ!?

@大和たち(水原含む)
A沢田たち(眼鏡男、関口)
B雄大一派(雄大死亡!?)
C泰成一派

Aの沢田たちも眼鏡男と沢田の間には含みがある様子。
決して一枚岩とは言え無さそう。

以上のように争いは3つ巴から4つ巴に。
更なる激化は間違いないか?

とりあえず、今回はここまで。
逃亡し続ける大和と未来の明日はどっちだ!!
75話に期待です!!

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◆関連過去記事
「ヤングマガジン27号」(講談社刊)より「三億円事件奇譚 モンタージュ」連載開始!!

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