大団円です!!
そこで最終話のネタバレ批評(レビュー)を。
<「フランケン・ふらん 59話 BestFriend」ネタバレあらすじ>
豪華客船にオーナーの専属医として乗船していたふらん。
当然、ただで終わる筈がなく……案の定、船はタイタニックよろしく沈んでしまう。
生き残ったのは防水区画に1人居たふらんのみ。
深海の静寂の中、ふらんは寝入ってしまうが……。
コンコン……ノックの音と共に眼を覚ましたふらん。
扉を開けてみると、そこには見知ったメンバーの顔が。
沖田、ヴェロニカ、ガブリール、天使博士と面々が続々登場する。
最後には、斑木の声までも聞こえてきて……大喜びするふらん。
……と、そんなふらんを観察する人々の存在があった。
ヴェロニカと沖田だ。
ヴェロニカと沖田はふらんを訪ねて船内に居る筈なのに何故?
そう、これまでのことは眠るふらんが見た夢だったのである。
現実のヴェロニカと沖田は、沈んだ船からふらんを救出すべく小型潜水艇を駆りやって来たのだ。
数日後、日常に戻ったふらんの姿が―――エンド。
<感想>
「フランケン・ふらん」は人造人間でありながら造物主足りえるほどの能力を持つ“ふらん”が主人公の物語。
毎回、ふらんが関わった発明が登場、これに人間の本質が絡んで大騒動に発展するような話と思って貰えれば間違ってはいないと思います。
「殺しても死なない」とか、割とシュールでブラックな展開が多く見られるのが本作の特徴。
本人の意識もはっきりしているのに罹患するとゾンビのように見える寄生虫の回などはかなり印象的でした。
そんなふらんも遂に最終回。
どんなぶっ飛んだ最終回となるのかと思いきや、上記のように手堅くかつ本作のエッセンスを余すことなく表現しきった良い最終回となりました。
これまでを知っていればいるほど、感動の最終回となるでしょう。
なんとなく某作品のオマージュを思わせる構成も見事でした。
「壺中の天」ということでしょうかね。
木々津先生、ありがとうございました。
新作にも期待しています!!
そして、これを機にシリーズに興味を持たれた方は是非、コミックスなどをご覧になってみてください。
さて、作者である木々津克久先生と言えば、管理人にとっては「週刊少年チャンピオン」本誌での「ヘレンesp」の作家さんとのイメージ。
「ヘレンesp」は、盲目のヘレンがその特別な力(ESP能力)を駆使し、愛犬や叔父さんたちに見守られながら同年代の友人や幽霊など様々なものと交流する物語。
衝突したり理解し合えなかったりと苦難がヘレンを襲うものの、その都度ヘレンの純粋な心で相手に向き合い相手との心の壁を乗り越えていくさまは、心に響きました。
確かにあらすじだけ聞くとよくある展開かと思うものの、本作は不思議な“熱”と“説得力”を持っており、透明感のある淡い絵柄も加え、なかなかの名作といえるでしょう。
既に連載自体は終了していますが、こちらもオススメです。
◆関連過去記事
・「フランケン・ふらん 59話 BestFriend」ネタバレ批評(レビュー)
・「Phase20」(木々津克久作、「チャンピオンRED 2012年1月号」掲載)ネタバレ批評(レビュー)
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急転直下、驚天動地、まさかの展開等じゃ無くて一安心です。
同作者さんの「アーサー・ピューティーは夜の魔女」の最終話が「ヘレンESP」と繋がった上にもにょもにょだったので......。
こんばんわ!!
管理人の“俺”です(^O^)/!!
本作は通常回の延長線上にあるような最終話でした。
それでいて余すことなくキャラの魅力を発揮した最終話でもありました。
もちろん、某作品のオマージュにもなっており、かなり印象的な最終話になっています。
なんだか、無性に木々津克久先生の新作が読みたくなって来ました。
新作が早く読みたい!!