2012年02月29日

「相棒season10(ten)」第17話「陣川、父親になる」(2月29日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「相棒season10(ten)」第17話「陣川、父親になる」(2月29日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

日本で100番目に早い(たぶん)、「相棒season10(ten)」第17話「陣川、父親になる」(2月29日放送)ネタバレ批評(レビュー)。

相棒1


<ネタバレあらすじ>

捜査1課の経理を担当する“あの”陣川警部補(原田龍二)が、特命係の右京(水谷豊)と神戸(及川光博)のもとへやって来た。
騒ぎのもとが来たと身構える神戸だったが、今度の陣川は一味違った。
なんと「父親になります」と言い出したのだ。
しかも、相手はすでに妊娠中だと言う。
もっとも、父親は陣川ではないらしい。

そんな陣川の今回のお相手は、美人の由香利(松本莉緒)。
陣川に「私は幸せになってはいけない」と語っている彼女。
陣川は彼女からある相談を受けていた。

由香利は数ヶ月に亘ってテレビのドキュメンタリー番組の密着取材を受けていた。
その番組の担当ディレクター河野麻紀(奈良崎まどか)が服毒自殺したのだ。
だが、由香利は麻紀が自殺するとは到底思えないと主張していた。
右京と神戸は陣川とともに由香利を訪ねる。

麻紀は4月2日を出産日に選んだ女性3人をテーマにしたドキュメンタリー番組を撮影中。
未婚の母の道を選んだ由香利も密着取材を受けていた。
由香利によると生前、麻紀は「最高傑作になるから」と言っていたらしい。
そんな彼女がオンエア前に自殺というのも確かに不自然だ。

米沢(六角精児)から事件の詳細を確認する右京たち。
社長兼プロデューサーの古賀が第一発見者。
河野の死因は映像編集中に毒物入りのコーヒーを口にしたことらしい。

右京は、河野がコーヒーを飲んだにも関わらず、給湯室、給水フロアから指紋が検出されなかったことから自殺と断定しては危険と判断する。

古賀を訪ねた右京たち。
河野を手伝っていた津村の証言によれば、河野は常に1人で行動しており取材の詳しいことは知らないらしい。
「(河野のドキュメンタリーが)折角、完成させたのに残念ですね」と述べる津村。

古賀に頼み、遺された取材テープを確認する右京。
テープに映った取材対象は3人。

「4月2日に出産を希望された理由は?」河野が問う。
「星占いです」と由香利。
「子供の為を想って。4月2日は新学年に切り替わる日なので」と別の妊婦。
「夫婦にとって記念の日、初めて出会った日だったから」と朱美。
答えは3者3様である。

「河野はやらせは一切しない主義だった」と語る津村。
津村はそんな河野を尊敬しているらしい。
だが、津村によれば、河野は知らないが古賀が仕込みを行っていたと言う。

その仕込が、朱美のシーン。

取材中の朱美の前に、同じく妊娠していたその姉が突然現れたのだ。

姉が去り、1人なった朱美。
「姉と比較されることにコンプレックスを抱いていた」と告白すると「同学年になったら子供まで比べられてしまう……」と4月2日を選んだ真の理由を洩らしてしまう。

古賀が朱美の姉に手をまわしたらしい。

朱美を訪ねると、この件について立腹しているようで「許せない」と主張。
さらに、一方的に撮影中止を通告されたと不満を口にする。
これは、もう1人の妊婦も同じであった。
つまり、由香利の取材だけが続いていたのだ。

その頃、陣川は河野のVTRに集中。
其処にある男の姿を見る。

捜査一課も乗り出すことに。
河野殺害当日の防犯ビデオに30代の怪しい男性が映っていたと言う。

事態が急転する中、右京はあることを疑問に思っていた。
なぜ、由香利だけが取材を継続されたのか―――?

陣川は由香利と接触していた。
由香利のお腹の子供の父親を気に掛ける陣川。
そこへ右京たちが来訪。

12月の初旬の撮影に注目する右京たち。
伊勢崎で取材を受けたと語る由香利。
取材を受けた経緯については、「制作会社(河野)から依頼されたから」らしい。
河野から、シングルマザーの由香利を報道することで「さまざまな家族を励ますことになる」と説得されたのだ。

ところが、最近になって由香利は4月2日の出産を諦めていた。
4月2日は由香利にとって早産だったのだ。
子供を守ることにしたと語る由香利。
河野には死亡の前日にそれを告げたらしい。

帰り際、由香利が参考にした星占いについて詳しく尋ねる右京。
サンシャイン占星術?古代占星術?
問う右京だが、由香利は「忘れた」と答える。
そして、由香利が陣川に「私は幸せになってはいけない」と口にしていたことも気に掛ける右京。

由香利の母・美恵子が、過去の4月2日に失火を起こし、死亡していたことが判明。
その失火に巻き込まれた大山幸一、英子夫妻も命を落としていた。
由香利はこれに責任を感じていた。
由香利が「幸せになれない」と主張した理由はこれだったのだ。

一方、捜査一課は新たな情報を掴んでいた。
制作会社付近の喫茶店で河野と揉める若い男の姿が目撃されたのだ。
相手の名は鈴本智之、防犯ビデオに映った人物であり、由香利の恋人である。

伊勢崎での取材映像を確認する右京。
其処には花が供えられた墓と、鈴木智之の姿が映っていた。
鈴木智之こそ、陣川が確認した人物であった。

VTRの検証は進む。
由香利が誰かからの手紙を目にし、涙ぐむシーンが続いていた。
「私の母は絶対に許されないことをした。だが、相手は許してくれるって……」
どうやら、美恵子が失火により殺害した大山家の遺族からの手紙のようだ。

「これだけのものが没かぁ。せめて、仮ナレがあればなぁ……」とぼやく古賀。
仮のナレーションが残っていれば、構成が把握でき、河野が狙っていた構想が分かるとのことだが……。

一方、鈴木を訪ねた陣川は、鈴木から由香利について話を聞く。
それによれば、由香利のお腹の子供の父親は鈴木らしい。
殺害当日に河野を訪ねたのも、番組の制作中止を依頼しに行ったらしいが……。

由香利からVTRにあった手紙を見せて貰う右京。
右京は其処にあるものを見出す。
そして、河野の所持品からも、あるものが発見される。
「やっぱり、そうでしたか……」そう呟く右京の眼には真実への道筋がはっきりと見えていた。

再度、編集プロダクションを訪れる右京たち。
作品の全容が判明したと古賀と津村に告げる。
河野の所持品……携帯電話から仮ナレーションが見つかったのだ。

そこには、過去に伊勢崎市で起きた失火事件について吹き込まれていた。
さらにナレーションは続く。

由香利が母の罪を背負い、自身の幸せを避け、贖罪すべく4月2日に子供を出産しようとしていたこと。
それらが述べられて行く―――。

古賀の企画は、何時の間にか河野の手により、由香利が母親として再生していく作品へと変貌していたのだ。
「殺害された理由は其処にある」と右京。

以前、津村はこう口にした。
「折角、完成させたのに残念ですね」と。
だが、4月2日の妊婦たちがテーマである以上、4月2日が来るまでは完成していたかどうかは分からない筈である。
にも関わらず、津村は完成したことを知っていた。
それは完成したその現場を見ていた人間しか分からない。
つまり、津村は河野と最期に会っていたのだ。

「あの人はドキュメンタリーを裏切ったんです!!」

由香利に送られた遺族からの手紙は、河野自身が書いた物だった。
にも関わらず、河野はこれを最高傑作として放送しようとしていた。

河野が仕込みを行った……これに幻滅した津村は、河野の名誉を傷付けずに済むよう殺害を決めた。
そこで、コーヒーに毒を盛り殺害したのだった。

河野を口汚く罵る津村に、河野の行動の意味を教える右京。

河野は死亡した大山負夫妻の娘だったのだ。
河野は最後に由香利を救おうと制作サイドの領分を超えた。
大山の遺族として由香利を救おうとしたのだ。

そう、河野が書いた遺族の手紙は本物だったのである。
河野はドキュメンタリーに介入したが、それを壊してはいなかった……。

自身の過ちを知り、泣き崩れる津村。

一方、河野が大山夫妻の1人娘であると知らされた由香利は驚く。
河野は由香利が恵美子の娘と知りつつ、取材中に見守り続けていたのだ。
きっと、4月2日の出産日を取り止めると由香利から聞かされた時、安心したのではなかろうか。

後日、鈴木と対峙する陣川。
「あなたが行動で示さないなら、僕がお腹の子供の父親になります!!」
陣川の言葉に触発された鈴木は由香利との結婚を決意する、それを受け入れる由香利。

恋人たちを背に、去り行く陣川の後ろ姿。

その晩、新生・花の里。
そこでは、酒に酔い潰れヘベレケになった陣川が居た。
「コウジ〜〜〜」
子供につける筈だった名前を叫び、その目にはうっすらと涙が。

そんな陣川を暖かく見守る右京たち―――17話了。

<感想>

シーズン10(ten)第17話。
脚本は守口悠介さん。

さて、今回はというと……。

感想について、訂正箇所があります。
訂正については感想末尾に記載しております。
管理人が誤認した箇所についてもそのまま残しておりますので、訂正箇所と比較しつつご覧頂ければと思います。


良いところ半分、悪いところ半分といったところ。
ただ、悪いところはかなり深刻かもしれない。
話が破綻しかねない矛盾が含まれている。

まず、良いところ。
古賀の前例を出しておいて、手紙が河野の仕込みかと思いきや。
河野が遺族だったことで手紙が本物となり、ドキュメンタリーを裏切ってはいなかったことが明らかになるくだりはトリッキーで良かった。

次に、悪いところ。
一番の問題点は、右京が他殺を疑った理由が成立しないこと。

右京のロジックは次の通り。
コーヒーカップからは河野の指紋が出た。
だが、給湯室、給水フロアから指紋が出なかった。
だから、コーヒーの湯を用意した第三者が居た筈だとのもの。

ところが、これはおかしい。
河野は常日頃から編集ルームを利用していた筈で、当然、1度や2度は給湯室に足を運んでいる筈(毎回、後輩を使わないだろう)。
となれば、必ず指紋は出てくる筈なのである。
むしろ、出て来ないのは不自然だ。
もちろん、犯人である津村が指紋を消さなければならない必然性も其処にはない(作中でそのような描写も無い)。

そして、河野の指紋が無かったとしたならば、河野は給湯室以外の場所から湯を供給していたと考えるべきだろう(例:ポットで運んでいるとか)。
やはり、第三者の存在は証明できない。

他にも、仮に清掃などにより、河野の指紋が消えたとしても、それは普通のことで第三者の存在を証明できない。

このように、其処に指紋がないから第三者の存在があったとするのは無理がある。
このケースに限っては、あったことから証明は出来るが、なかったことから証明するのは不可能ではないか。

次に、津村が河野を殺害したのは発作的な犯行だったのにもかかわらず、毒殺だったこと。
津村は常日頃から毒薬を持ち歩いていることになりますね。
ジャーナリストであるかどうかの前に、人として超危険人物じゃん。
何か気に食わない人物が居れば毒殺する気だったのでしょうか……。

たぶん、あの結末へ持っていくべく全体を構成した為に無理が出ているのかなぁ。
それ以外にも、ちょっと結末ありきで軽過ぎた印象。
特に尺の問題か、キャラクターを深く描き切れていない感じはした。
陣川も活かしきれていないし。

手紙の件が、とても良かっただけに勿体ない。
全体として、ストーリー自体はシンプルな部類に入ると思われるので、もっと簡略化して、他の伏線を取っ払ってでもメインを強調すればグッと良くなったと思う。

さて、ここからは今後の「相棒」情報。
現在の情報によると、神戸が去ることになる最終話は「クローン」をテーマにしたストーリーとのこと。
巨大な陰謀が渦巻くらしいですが……大テーマの場合は個人的な動機に終始しがち。
結果、割と竜頭蛇尾的なことも多いので、最終話には避けて欲しいところですが……。

シーズン10は区切りの良い10シーズン目に相応しくまとめのシーズン……だけでなく、神戸最後のシーズンともなりました。
管理人としてはパーフェクトな右京さんとそれに及ばないまでも知性派の神戸のコンビが好きだっただけに、神戸の活躍には注目したいところです!!

2012年3月2日追記

感想にて管理人が問題としている点ですが、誤認があることをARB三雲さんよりコメントにてご指摘頂きました。
ARB三雲さん、教えて頂きありがとうございました。
感謝です(^O^)/!!

まず、津村の犯行を衝動的なものとして問題にしていましたが、計画的な犯行です。
犯行については、次のような流れになります。

津村が手紙を書く河野を目撃、後にVTRを視ることで仕込みだと誤解。
ここで、忌避すべき仕込みを用いた河野が志を捨てたと判断した津村は殺意を抱く。
毒を準備し、殺害当日。
完成を機に、本当に放送するのか河野に確認するも、河野は「最高傑作」と称する。
そこで、止めるべく殺害を決行。

以上のようです。
これならば、問題ありませんね。

次に「指紋がないことから他殺と判断したのは間違いではないか」との管理人の主張について。
こちらも「他殺と判断したのではなく、自殺と断言できない」との判断のようです。
これで、こちらの問題も解決です。

ただ、こちらについては「何故、指紋が検出されなかったのか?」との謎が最後まで残ることになりました。
此処は感想の通りですね。

右京の指摘が正しいとするならば、川野の指紋が出ないのは第三者がコーヒーを用意したからとなる。
だが、給湯室は川野が日常的に使用していたに違いない以上、絶対に川野の指紋が出なければならない。
その指紋が無かったということは、津村が隠滅したことになるが、津村には隠滅しなければならない理由は無い筈で……仮に津村が隠滅したとすると、消されたからすべての指紋が検出されないことになる。
ここらは未だにモヤモヤ。
何故、指紋が無かったかは説明が欲しかった。

それと、軽すぎる印象や、陣川が活かされていないなどの最終的な感想は変わりませんね。
やっぱり、勿体ないかなぁ……。

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posted by 俺 at 23:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 相棒 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
問題点とされている点ですが、

劇中で右京は他殺を疑っているわけではなく、「自殺と結論づけるのは早計」と言っており他殺と断定しているわけではありません。他殺と断定しているのは、陣川だけです。なぜ給湯室から指紋が検出されなかったかを調べてから自殺か他殺かを判断しても良かったのでは、と考えたのではないかと思います。細かいところが気になってしまう右京ならではのシーンではないでしょうか。

ただ残念なのは、なぜ給湯室から指紋が出てこなかったのかが未解決のままという点ですね。右京が気になった事をはっきりさせないまま犯人が判明したから終わり。というのは、相棒らしくないと思います。

次に、津村紗弥が川野麻紀を殺害したのは発作的な犯行ではなく計画的であったと思われます。最初にVTRを見た時と殺害した時の津村の服装が違うので、津村は最初にVTRを見た際に殺意を覚え「やらせ」を止めないようであれば…と毒を用意。後日、本当に放送するつもりかを川野に確認した後、毒をコーヒーに混入しています。
Posted by ARB三雲 at 2012年03月01日 22:10
Re:ARB三雲さん

コメントありがとうございます(^O^)/。
管理人の“俺”です!!

なるほど、そうだったんですね。
殺害を考えてから実行までに時間があったからこその方法が毒殺だったワケですね。
不覚にも見逃していたようです。

給湯室の指紋についても、右京があくまで気になった点だったということですね。
管理人も早計だったようです。

それにしても、給湯室の指紋については、指紋が無かったことについての説明が無かったのが残念でしたね。

本記事にも記載した通り、右京の指摘が正しいとするならば、川野の指紋が出ないのは第三者がコーヒーを用意したからとなる筈。
ですが、給湯室は川野が日常的に使用していたに違いない以上、絶対に川野の指紋が出なければならない。
その指紋が無かったということは、津村が隠滅したことになりますが、津村には隠滅しなければならない理由は無い筈で……仮に津村が隠滅したとすると、消されたからすべての指紋が検出されないことになるし。
ここらは未だにモヤモヤします。
何故、指紋が無かったかは説明が欲しかった。

でも、こうして教えて頂いたことで、幾つかモヤモヤが晴れました。
ご指摘ありがとうございました(^O^)/。
早速、訂正します。

それとふと思ったのですが、ARB三雲さんのお名前は、三雲判事役の石橋凌さんにちなんでつけられたものですか?
Posted by 俺 at 2012年03月02日 23:54
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