登場人物一覧:
【現代】
鳴海大和:主人公、三億円事件の犯人の息子と呼ばれるが……
小田切未来:大和の幼馴染み、両親の行方不明後は大和と共に逃亡中
鳴海鉄也:大和の父、五つの首(首、手首、足首)を失くした遺体で発見されるが……
未来の両親:突然姿を消した。関口が行方を知っているらしい……。
鈴木泰成:未来の両親の後輩、要所要所にて不穏な動きを見せていたが……
水原:福岡県警所属の巡査。上司曰く「検挙率100%男」。15話より登場。
夏美:泰成の塾の教え子。大和に一目ぼれする。14話より登場。
土門:過去編の土門その人。足を洗い東海林とは友情を築いていた。47話時点では既に死亡している、病死らしい。享年70歳。
土門あきら:46話で登場した土門の孫娘。未来より1つ年下の17歳。
関口:元祖悪徳警官、眼鏡の男の命令に従い大和と未来を追う
眼鏡男:関口に指示を与えている男、どうも謎の男と同一人物らしい(42話)。
沢田幹事長:19話で登場、謎の男を従えているが……
謎の男:シルエットのみ登場した沢田の腹心。関口に指示を与える人物と同一人物らしい(42話)
松葉杖の男:30話で登場、小田切家を訪ねたシルエットの人物。48話で川崎雄大と判明。
朝霧:46話で登場、沢田の部下らしい。45話で石川を殺害したのは彼。64話で関口に殺害される。
小柳翔太:61話で登場、負傷した大和と水原を助けた。以後、大和と行動を共にする。
茜:61話で名前のみ登場、翔太の彼女で社会人らしい。69話で大和たちを匿う。
真玉橋:ホスト風の男性だが実は警部だった。フェリーにて大和たちと乗り合わせる。
森田:1話にて関口と共に現われた捜査員。以降、本編に出番なし。
血塗れの男性:元刑事、1話にて殺害される。これは関口の犯行だった。実は過去篇の東海林。
ボート小屋のオヤジ:軍艦島付近でボート小屋を営んでいた。6話で関口に殺害され、この殺人容疑が大和と未来にかかっている。
土居:18話に登場。ミステリ作家兼コメンテーター。三億円を信じていなかった。
島田:5話より登場。関口の部下だったが、19話で失態を犯し関口に処刑された。
夏美の母:関口と男女の関係にある。
水原の祖母:44話より登場。その自宅は東京での大和たちの活動拠点となっている。
石川:東海林の同僚、45話にて登場。同話にて朝霧に口封じされてしまう。
東海林の息子:45話にて登場。東海林の一人息子だが東海林とは折り合いが悪かったらしい。
高野:65話で登場。関口に協力し証拠を隠滅した。69話で関口に殺害される。
【三億円事件当時】
川崎雄大:22話より登場。三億円事件では白バイ警官役を演じたらしい。和子との間に一子をもうける。
望月竜:23話(22話は名前のみ)より登場。雄大と共に三億円事件を実行した。
響子ギブソン:竜の恋人。竜と共に土門への対策を練っていた。
土門:地元の顔役(地廻り)。竜と対立するが……
東海林:25話にて登場。土門を追う刑事。雄大の機智に興味を持っていた。後に1話で殺害された老刑事が彼と判明(37話)。
沢田慎之介:26話より登場。竜の顔馴染み&雄大の友人、日本の行く末を憂慮していた。28話にて後の幹事長と判明。
横溝:26話より登場。竜の後輩。
和子:27話より登場。雄大と交際中の女性。雄大との子供を妊娠するも事故死。
和子の子供:28話に登場。雄大と和子の子供。未熟児で生まれた。現代篇の誰になるのか?
<第77話あらすじ>
〜〜フェリー篇、前回までのあらすじ〜〜
フェリーにて沖縄へと移動中の大和と未来。
その途上、室内(105号室)に保管していたトランクから、旧紙幣が半分盗まれてしまった。
物が物だけに被害届を出すワケにも行かず、困り果てる大和たち。
大和は沖縄までの限られた時間の中で、推理により犯人を捕まえることに。
犯人に罠を仕掛けた大和。
窃盗犯の正体はOL風の女性だった!!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
旧紙幣を盗んだ犯人を罠にかけた大和たち。
その正体は―――OL風の女性だった。
彼女は変装用の鬘を外すとニヤリと微笑む。
まるで、大和たちがこれ以上何も出来ないことを知っているかのように。
「これって、3億円事件の旧紙幣じゃないの?」
落ち着き払ったまま、大和に問いかける窃盗犯。
大和は内心動揺しつつも、「それは違う」と先回りし否定する。
彼女は大和の対応の見事さに舌を巻きつつ、未だ底知れぬ余裕を窺わせるのだった。
遂に沖縄に到着した大和たち。
だが、そこには計算外の光景が広がっていた―――所轄署による検問が敷かれていたのである。
思わぬ危機にたじろぐ大和。
そこに例の窃盗犯がやって来る。
彼女は前回の大和の推理通り車に乗っていた。
「一緒に行けば怪しまれないでしょ」
不敵な彼女の提案だったが、確かに有効である。
他に良い方法も無く、これに応じる大和たち。
まさに呉越同舟。
車は大和たちを乗せゆっくりと進む。
大和たちの順番が近付いて……そこで異変が。
後方で騒ぎが持ち上がったのだ。
その中心には例の老夫婦が居た。
「おい、詐欺師捕まえたぞ」
叫び声と共に老夫婦は逮捕され連行されて行く。
「お手柄です、真玉橋(まだんばし)警部!!」
逮捕された老夫婦を眺める地元の刑事が声をかけた相手。
真玉橋なる警部の正体は、あのホスト風の男性だった。
「折角の休暇だったのになぁ……」とぼやく真玉橋。
どうやら、休暇中にフェリーに乗船したところ、たまたま手配中の詐欺師を発見したらしい。
そこで、気付かれぬうちに地元の警察に連絡を入れていたのだ。
検問の対象が自分たちではなかったと知り胸を撫で下ろす大和たち。
今度ばかりは窃盗犯もほっと一息ついている。
そのまま彼らは港を後にするが……。
残された真玉橋は地元の刑事に問いかける。
「高校生のカップル見なかった?」
大和たちが窃盗犯との3人連れになっていることを知らない地元の刑事は「さぁ?見ませんでしたが」と答える。
(はて、どこかで見た気がするんだが)
真玉橋は何やら考え込む様子を見せるのだった……。
同じ頃、フェリーの中で酔っぱらっていた50代男性。
彼は今、公衆トイレに居た。
個室に座り込んだ彼は、手に携帯電話を持ち何処かへと連絡を入れている。
その下腹部では何やら水音が……其処には跪いた女性の姿があった。
ショートカットの1人旅の女性である。
「ほらほら、お小遣い欲しいんでしょ」
乱暴に腰を動かす男は彼女に口での奉仕を強いている。
その一方で、電話口の相手とやり取りを。
「もう発信機もないんですから、頼みますよ。鈴木さん」
「おいおい、たとえ義理とはいえ、父親にそれはないんじゃないの泰成ちゃん」
そう、電話の相手は鈴木泰成。
そして、この男は泰成の義父なのだ。
男の顔に邪悪な笑みが浮かぶ―――78話に続く。
<感想>
泰成の義父登場!!
フェリー篇が終了。
ところが、予想外の展開は未だ継続中。
以前に「窃盗犯以外の4組共に何らかの関係があるのでは」としていましたが、半分当たっていた様子。
ホスト風の男性が真玉橋と言う名の警部であることが判明しました。
そして、50代の酔っ払い男性が鈴木泰成の義父であることも判明。
他の2組も意外な展開を迎えると言う結果に。
では、窃盗犯を加えた5組の結末を追っていくとしましょう。
まず、老夫婦。
高価な貴金属を多く所持していましたが、詐欺師だったと判明。
所轄署に逮捕されました。
流石に、この2人はメインの物語に関与しては来ないでしょう。
逮捕された詐欺師として、報道等で再登場はあるかもしれないけど。
ほぼ退場確定か。
次にホスト風の男。
先に記したとおり、その正体は警察官、しかも警部でした。
今回でお分かりの通り、大和たちにも気付いた様子。
真玉橋という名も明かされ、レギュラー確定。
おそらく、次の水原ポジションか。
少なくとも中立に回って敵ではなさそう。
そして、50代の酔っ払い男性。
これが一番意外でした。
かなり怪しい描写だったので、それこそ気のいいおっちゃんぐらいに考えていたのですが、そのまま怪しい人物でした。
なんと、鈴木泰成の義父とのこと。
しかも、品性はあまり良くなさそう。
泰成とは似ても似つかぬ人物のようです。
彼が泰成側から送り込まれた監視人のようですね。
こちらもレギュラー確定。
ただ、本人にとっては不本意な形(抹殺)での途中退場も確定してそう。
でもって、1人旅の女性。
こちらも驚きの展開。
何故か、泰成の義父に奉仕しています。
泰成義父の台詞によれば、お小遣い目的だそうですが、どうも怪しい。
むしろ、泰成義父よりもよっぽど怪しい。
何らかの目的があり、泰成義父の正体を知った上で近付いているとしか思えない。
とすると、関口側の監視人か?
次回以降に登場するか否かが、判断の分かれ目になりそう。
最後に、OL風の女性。
彼女は窃盗犯でした。
なし崩しで大和たちと同行することに……って、あれは狙って接近してる感じかな。
こちらもただの窃盗犯には思えないなぁ。
どちらかと言えば、雄大側の監視者とかありうるかな。
もしそうなら、沖縄を舞台に、大和を中心とする泰成、関口、雄大の代理戦争が行われる可能性もありそうか……。
もっとも、窃盗犯の彼女に対しては、小柳や茜のように純粋な第3者である可能性も否定できない。
だとすれば、同じく第3者的な立場で絡んで来るであろう真玉橋警部と愉快なコンビになるかもしれない。
意外と面白い組み合わせになりそうだな。
どちらにしろ、彼女もまたレギュラー入り確定。
彼女こそが、大和たちにとってもっとも安全な存在になりますね。
未だ姿を見せぬ響子も気になる。
雄大同様に姿形を変えている可能性もあるか。
既に作品中に登場している可能性すら。
まったくもって予測がつかない。
それにしても、フェリー篇を経て、ストーリーに大きく広がりを見せうるキャラクターの追加に成功した本作。
あの見せ方は上手かった。
実際、推理そのものも良かったし、このレベルを保ち続けていられるのは稀有な作品だと思う。
この状態を維持しつつ、続いて欲しい。
変わって、現在の勢力図はこんな感じ!?
@大和たち(水原含む)
A沢田たち(眼鏡男、関口)
B雄大一派(雄大死亡!?)
C泰成一派
Aの沢田たちも眼鏡男と沢田の間には含みがある様子。
決して一枚岩とは言え無さそう。
以上のように争いは3つ巴から4つ巴に。
更なる激化は間違いないか?
とりあえず、今回はここまで。
逃亡し続ける大和と未来の明日はどっちだ!!
78話に期待です!!
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◆関連過去記事
・「ヤングマガジン27号」(講談社刊)より「三億円事件奇譚 モンタージュ」連載開始!!
・「三億円事件奇譚 モンタージュ」第1話から第70話までネタバレ批評(レビュー)まとめ(講談社ヤングマガジン連載中)
・「三億円事件奇譚 モンタージュ」第71話(講談社ヤングマガジン連載中)ネタバレ批評(レビュー)
・「三億円事件奇譚 モンタージュ」第72話(講談社ヤングマガジン連載中)ネタバレ批評(レビュー)
・「三億円事件奇譚 モンタージュ」第73話(講談社ヤングマガジン連載中)ネタバレ批評(レビュー)
・「三億円事件奇譚 モンタージュ」第74話(講談社ヤングマガジン連載中)ネタバレ批評(レビュー)
・「三億円事件奇譚 モンタージュ」第75話(講談社ヤングマガジン連載中)ネタバレ批評(レビュー)
・「三億円事件奇譚 モンタージュ」第76話(講談社ヤングマガジン連載中)ネタバレ批評(レビュー)
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