ネタバレあります、注意!!
「人喰い研究所殺人事件」登場人物一覧:
金田一:主人公。最終エピソードまで犯人にも被害者にもならないでしょう。
美雪:言わずと知れた金田一少年のベストパートナー。最終エピソードまで犯人にも被害者にも(以下略)。
緑川繭:研究所所長、眼鏡がチャームポイントな金田一たちの中学時代の同級生。
中神深志:副所長、繭を覗けば本エピソード唯一の眼鏡。
小鷹美苗:研究員、鷹の名は伊達じゃない!?目つきが鋭い美女。
財前乙彦:観光客、あやねのツレ。今のところ影が薄い。
谷瀬あやね:観光客、財前とのコンビではこっちが主導権を握ってそう。
葉島秋也:研究所管理人、渋めのおっちゃん。
麻木根司:宿泊者、宝探し目的な人1。
鰐部鋭介:宿泊者、宝探し目的な人2。
<2話あらすじ>
〜〜〜前回までのあらすじ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
中学時代の同級生・緑川繭に会うために「仁久井村」を訪れた金田一と美雪。
そこは昭和の面影を色濃く残す村だった。
旧友との再会を喜ぶ金田一たち。
だが、その夜、村へ通じる唯一の吊り橋が何者かにより焼き落とされるのだった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
吊り橋が炎により明々と照らし出されている。
ちらほらと火の粉が舞い踊る中、映し出された人影の正体は谷瀬あやねだった。
虚ろな表情の彼女、一体何を見詰めているのか……。
その頃、金田一。
何故か自宅に戻っていた金田一に、包丁を持った母の影が迫る。
「留年したのよ、もう、おしまいよ〜〜〜」
どうも金田一が留年したことに悲観した母が涙ながらに心中を訴えているようだ。
必死に逃げる金田一。
……と、ここで目が覚めた。
そう、夢だったのである。
とんだ悪夢を見たものだと溜息を吐く金田一。
当然、ここは未だに「人喰い研究所」である。
廊下で美雪に出会った金田一。
どうやら美雪も悪夢を見たようだ、こめかみを押さえて唸っている。
2人は連れ立って朝食を採るべく食堂へ。
研究所の管理人である葉島の作った朝食に舌鼓を打つ金田一たち。
だが、当の葉島本人は物凄く無愛想だった。
金田一たちは、繭と小鷹に研究所内を案内される。
いろいろと見て回る面々。
なんでも研究所はつい最近に改装され、2、3階の渡り廊下を撤去したとのこと。
今では、1階からしか別館へとは移動できないとのことだった。
そして、いよいよ肝心の研究内容が繭の口から明かされる。
彼らが研究しているのは、「オーランチオキトリウム」。
藻類を育て、バイオ燃料を生成することで、夢のエネルギー供給源を確保することが目的だったのだ。
ただし、「オーランチオキトリウム」はエネルギー効率に課題があった。
繭たちは、その問題をクリアした「無尽藻」を研究していたのである。
「無尽藻」はまさに“無尽蔵”にエネルギーを供給出来る夢の藻。
これがあればエネルギー問題は解決するほどの代物だった。
だが、この無尽藻にもたった1つ問題があった。
「無尽藻」は仁久井村を離れてしまうと効果を失うのだ。
これには、ある因子が原因らしいが……。
その因子は繭の父の名を取って「緑川因子」と呼ばれていた。
繭の父は、実用化まであと少しのところまで漕ぎ着けていたらしいが……。
ちなみに、説明を担当している小鷹は菌類が専門らしい。
と、そこへいつの間にやら現れた鰐部。
自身と麻木根が元研究所員であることを明かすと、繭の父の死因について語り始める。
「無尽藻」の実用化を目前にしたある日、繭の父は焼身自殺してしまった。
その自殺時の目撃者が鰐部、麻木根、谷瀬の3人だったのだ。
そう、谷瀬も元研究員だったのである……。
そこへ橋が焼け落ちたとの報告が飛び込んで来る。
驚き慌てる研究所の面々。
外界との連絡を完全に断たれたのだ。
橋は改めて架けるとしても4、5日かかるらしい。
この際、鰐部と麻木根は社の命令で来ているから出張扱いで問題がないと発言する。
その夜、鰐部の身に異変が起こった。
何者かに怯えた鰐部は、その場を逃げ出し渡り廊下へと……。
だが、扉を開けるとそこは空中だった。
扉は、今は無くなってしまった3階の渡り廊下へと続くものだったのである。
そのまま、自由落下に身を任せた鰐部は3階から地上へと―――3話に続く。
<感想&推理>
……と、2話はだいたいこんなところでした。
遂に1人目の被害者が。
公式HPでも明かされていた通り鰐部のようです。
これで、鰐部の入れ替わり説は消えましたね。
でもって、吊り橋を焼いた犯人は谷瀬?
ただ、別の犯人が焼いたところに谷瀬が来た。
あるいは、焼いたのは谷瀬だが殺人犯とは別の目的で動いている可能性が高いか。
どちらにしろ、谷瀬犯人説も消えた。
気になるのは、金田一と美雪が悪夢に悩まされた件。
あれは、なんらかの薬物の影響を受けているのではないでしょうか。
睡眠薬か、幻覚剤か。
誰かが盛った?
だとすると、鰐部の死も幻覚による錯乱で墜落死?
ただ、作中の描写を見る限りでは鰐部は扉の先に逃げ道となる渡り廊下があると思っていた様子。
ということは、1階と3階を誤認させたトリックがあることになりますが。
あるいは、鰐部は渡り廊下が撤去されていたことを知らなかったのか?
いや、宿泊中にそれは知ってそうだしなぁ……。
ここらは次回以降に注目ですね、これによってトリックが変わってきそう。
ただ、今ここで薬物を金田一たちに使う理由がよく分からない。
もしかして、誰かが盛ったのではなく、研究所で日常的に使用している水か何かに薬物が混ざっているのか?
「無尽藻」の歴代研究者が謎の不審死を遂げているのも、この所為かも。
で、これを証明するのに、入れ歯洗浄剤の出番?
「緑川因子」に強い幻覚作用がある可能性もあるな。
なので、あの土地に留まる人々は多かれ少なかれ幻覚の影響を受けている……とか。
特にそれを研究する研究者は影響を受け易いとか。
昭和の街並みもそこらから?
いろいろ考えられそうだ。
ちなみに、「無尽藻」は「無尽蔵」とかかっているのかな。
他に気になることは、繭の父の死。
どうにも怪しい。
目撃者たちが今回の被害者になるのかな。
ただ、鰐部が会社の命令で「宝」を探していることも判明。
ここでいう「宝」は「無尽藻」よりは「緑川因子」かな。
なにしろ、因子さえ確保すれば外界でも「無尽藻」が利用できるのだから。
繭の父の死も気になるが、こちらこそが鰐部の殺害動機かも。
どちらにしても、次は麻木根?
金田一少年20周年記念公式HPによれば、第3話で第2の被害者が出るらしい。
割とハイペース。
さらに、公式HPでは「気になる言葉」として毎回キーワードが取り上げられています。
第1回が「洞察問題」、第2回が「オーランチオキトリウム」。
これは第8話まで各1話ごとに1語ずつ、作中で登場した気になる言葉を取り上げる企画だそうです。
これから推察するに、全8話である可能性が。
とすると、犯人あてクイズが存在しないかも。
ストーリー自体もシンプルなものかもしれない。
で、当の「仁久井村(ひとくいむら)」ですが、「にくいむら」とも読めますね。
他にも「ヒト」と読ませる漢字があるにも関わらず、わざわざ「仁」の一字を使っていることから意味ありげ。
さて、ここで恒例の犯人候補を挙げておきましょう。
吊り橋の件から、谷瀬は消えましたね。
鰐部は被害者。
残りは6人。
他は消去する要素がない。
今のところ、小鷹を推したい。
菌の専門家というのが気になる。
菌類と言えばキノコ。
キノコと言えば幻覚作用かな……と。
とはいえ、第2の被害者次第では、意表を突いて麻木根が犯人の可能性もあるか……。
まだまだ予断は許され無さそう。
第3回の展開がどうなるか、要注目!!
◆「人喰い研究所殺人事件」関連過去記事
・「人喰い研究所殺人事件」第1話(「金田一少年の事件簿」、講談社刊「週刊少年マガジン」連載)ネタバレ批評(レビュー)
◆シリーズ関連過去記事
・「金田一少年の事件簿」より「ゲームの館殺人事件」のまとめはこちら
「ゲームの館殺人事件」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)
・「金田一少年の事件簿」より「錬金術殺人事件」のまとめはこちら。
「錬金術殺人事件」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)
・同じく「高度1万メートルの殺人」のまとめはこちら。
「高度1万メートルの殺人」まとめ(「金田一少年の事件簿」より)
・さとう先生による読み切り「トキメキトキナ消失宣言」のネタバレ批評(レビュー)はこちら。
「別冊少年マガジン」(講談社)より「トキメキトキナ消失宣言」ネタバレ批評(レビュー)
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◆金田一少年の事件簿シリーズ映像作品はこちら。
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