ネタバレあります、注意！！
＜あらすじ＞
闘いは終わりではなかった…スペシャルドラマ完全ノベライズ！
瀬文が未詳に復帰するやいなや奇妙な銃乱射殺人事件が起きる。当麻と瀬文は捜査を始めるが、犯人の狙いは、スペックホルダーにかかわることだった…….。映画へのステップ、スペシャルドラマの小説化！
（角川書店公式HPより）
＜感想＞
連続ドラマとして放送されていた「SPEC～警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿～」のスペシャルドラマのノベライズ版。
2012年4月7日、映画版「天」公開を控えての刊行となった。
連続ドラマ版は下記リンクよりどうぞ！！
・「SPEC～警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿～」（ＴＢＳ系、2010年）まとめ
連続ドラマ版を「起」、スペシャルドラマ版を「承」、映画版を「転」として残る1つを「結」とした「起承転結」構想があるらしい。
本スペシャルドラマ版とそのノベライズは「承」となる（「承」がスペシャルドラマ版「翔」、「転」が映画版「天」となっている）。
では、ノベライズの感想を。
連続ドラマ版の謎が幾つか解かれていますね。
特に次の2点は大きい。
1．一（ニノマエ）の死体の前で、野々村が驚いた理由。
2．地居を斃したのは誰か。
詳しくはネタバレあらすじをご覧になれば分かる筈。
管理人は長年の謎が氷解し、スッキリです。
そして、遂に能力者大戦に発展。
ここも見所です。
サトリあう3人のシーンは映像で是非、視たい。
他の対決も間違いなく盛り上がります。
ただ、本作には幾つか疑問点が残りますね。
特に次の2点はかなり気になります。
1.まず、サトリが心を読んだのは真犯人ではなく、その身代わりをしていたあの男の身代わりだから「女帝」に繋がらないのではないか。
2．「女帝」が指すあの人物が潜入に成功した以上、さらにあの男が潜入する必要はないのではないか。
此処が気になりました。
で、物語はいよいよ「天」の世界へ。
こちらもノベライズ版を読みましたが、物凄い展開になっています。
是非、一読を！！
ちなみに「天」ノベライズ版ネタバレ書評（レビュー）は「ネタバレあらすじ」のラストにありますので注意！！
＜ネタバレあらすじ＞
御前会議、そう呼ばれる最高会議が行われていた。
スペックホルダーへの対処について頭を悩ますメンバーたち。
そこへ、唐突に津田が現れる。
津田は自らがスペックホルダー側の津田であることを述べると、未詳を壊滅させることを提案する。
これに応じる御前会議のメンバーたち、津田は満足すると姿を消した……。
同じ頃、地居との戦いで傷付いた瀬文は山に籠り心身を鍛えていた。
そこへ当麻が迎えにやって来る。
こうして、再度コンビを組んだ2人。
一方、未詳にはある変化が訪れていた。
野々村が係長から降格、代わりに派遣された一柳が係長となったのだ。
さらに、吉川という刑事も補充された。
未詳に戻った当麻たちだったが、早速事件が。
街中で銃撃戦が発生し、あのサトリが殺害されたのだ。
サトリは街で占い師を営んでおり、手にタロットカードの「女帝」を握って事切れていた。
人の心を読むサトリを倒すなど常人には困難な筈である。
未知のスペックホルダーの存在を感じ取る当麻。
そこへサトリ殺害時に一部始終を目撃した生き証人が居るとの報告が届く。
何でも、サトリに占って貰うべく店を両親と訪れたところ、巻き添えに遭ったらしい。
両親は死亡、本人も足を怪我していた。
目撃者、久遠望によれば、妙なポーズをとる男が突然現れたかと思うとサトリが殺害されたと言う。
一柳たちは「突然現れた」との言葉に注目、一（ニノマエ）の犯行を疑う。
実は一（ニノマエ）は姿を消していたのだ。
当麻たちが地居と決戦中、野々村の前にブブゼラリーマンが現れ、一を連れ去っていた。
これまでは、一は生死不明とされていたのだが……。
そんな一柳の推理を当麻は確信を持って否定する。
何やら理由があるようだが……。
生き証人である久遠が狙われることを警戒した当麻たちは、彼女を警護することに。
そこへ、例の妙なポーズの男が襲来。
追い詰めたものの瞬間移動し逃げられてしまう。
相手は瞬間移動のスペックの持ち主だったのだ。
同時刻、野々村は一柳に詰め寄っていた。
実は一柳の正体はオリジナルの津田だったのだ。
野々村は一柳の正体を見破っていたのである。
一柳こと津田は野々村の求めに応じ、久遠を世界で一番安全と思われるスペックホルダー隔離施設に匿うことを約束する。
こうして、久遠移送作戦が実行に移されることに。
瀬文は美鈴と連絡を取っていた。
美鈴は自身のスペックにより、教授のストーカー事件を解明したことが災いし、美大を辞めていた。
瀬文は美鈴に協力を求める。
美鈴の協力で、久遠を運ぶ偽の移送車を作った瀬文。
一方、当麻が不審な行動を……。
いよいよ、移送作戦を実行。
次々と車が発進する中、当麻は1人居残り何事かを行う。
それは当麻のスペックを呼び覚ますことであった。
当麻は左手を用い、死亡した筈の冷泉を召喚する。
そのまま、冷泉とともに未来予知を行う当麻。
敵の襲撃ルートを予知してしまう。
その現場を目撃してしまう瀬文。
そう、地居を倒したのは当麻のこのスペックだったのだ。
当麻はあのとき、一（ニノマエ）を召喚し地居を葬ったのである。
当麻のスペックは死亡したスペックホルダーを現世に呼び出しスペックを借りるものだった。
だから、当麻は一が死んでいることを確信できたのだ。
瀬文はスペックなしでもスペックホルダーを倒すことが出来ると主張。
当麻と別行動をとってしまう。
冷泉の予知により、先回りした当麻は敵の襲撃を悉く撃退。
だが、その際に工事現場の作業員・神戸にスペックの存在を知られてしまう。
こうして、久遠と共に神戸も隔離施設へと連行される。
一方、瀬文は妙なポーズの男と遭遇。
必死の戦闘の末、これを斃すことに成功する。
こうして、事件は解決したかに思われたが―――。
当麻は不安を覚えていた。
どうもおかしい、と。
その予感は的中。
真の瞬間移動のスペックホルダーは神戸だった。
神戸は民間人を装い、ホルダーの隔離施設の所在を突き止めることが目的だったのだ。
正体を現した神戸は、隔離されたスペックホルダーたちを解放。
ブブゼラリーマンと共に自身の部下になるよう強要し、断るものは殺害する。
そこへ駆け付けた当麻たち。
当麻は一（ニノマエ）のスペックを借り、時を止めるとあっさり神戸を倒す。
今度こそ事件解決かと思われたが―――。
倒れた神戸の首筋に傷があることを見つけた当麻は真犯人の存在に気付く。
それこそ、久遠望その人であった。
サトリの遺した「女帝」のタロットカード。
その意味は「クイーン」、つまり「クオン」を指していたである。
此処に久遠は本性を現す。
久遠のスペックはコレクション。
他のスペックホルダーのＤＮＡを吸収することでそのスペック能力が使えるようになるのだ。
いわば、スペックのコピーである。
久遠は既に神戸、サトリの能力を得ていた。
さらにブブゼラリーマンが回収した一（ニノマエ）の「時間停止」すら得ていたのである。
瞬間移動しつつ、当麻の心の中を読む久遠。
この久遠に対抗すべく、当麻はサトリを呼び出す。
こうして心の読み合いを始める3人（久遠、当麻、サトリ）。
ところが、久遠は当麻の心を読めなくなってしまう。
「オリジナルにコピーが敵う筈がない」とサトリ。
当麻は冷泉も呼び出し、予知まで開始。
万全を期すことに。
ところが、久遠には切り札があった。
突然、耳を触り始める久遠。
まさか、この癖は……古戸！？
途端に念動力が当麻を襲う。
久遠は古戸を殺害し、ＤＮＡを奪っていたのだ。
当麻のスペックは当麻が気絶すれば失われてしまう。
消え行く一、サトリ、冷泉。
「お前のスペックは私が貰ってやるよ」
勝利を確信した久遠だったが……。
一瞬の隙を突き、瀬文と吉川が取り押さえる。
こうなってしまえば、男女の力の差が物を言う。
久遠は気絶させられる。
当麻は海野を呼び出すと久遠からスペック能力を奪うよう施術させるのだった。
次いで当麻は、自身のスペック能力の源である左手を再度封印するよう海野に依頼。
拒否する海野だったが、当麻は瀬文がスペックなしでも戦える姿を見せてくれたと語る。
さらに、むしろ、スペックを封印した後に出会った未詳の面々との絆を大切にしたいと訴える。
海野はそんな当麻の気持ちを認め、左手を封印するのだった……。
さて、今度こそ事件は終わった……と安心したのも束の間。
神戸と久遠の姿が消えていることに気付く一同。
慌てて、後を追うことに。
一方、神戸は久遠を抱え必死に逃げていた。
「未詳の壊滅は失敗したが、当麻のスペックは封じた」と呟く神戸。
彼の正体こそ、スペックホルダー側の津田だった。
その前にオリジナルの津田が現れる。
疲労困憊のスペックホルダー津田は裏切り者としてオリジナルに射殺されてしまうのだった。
そんな事情も知らない当麻、瀬文、吉川は屋外へと出て……凍りついた。
外へ出た途端、吉川がミイラになって死亡したのだ。
何が起こったのか？
驚く当麻と瀬文の目に、先を行く3人組の影が映る。
そのまま姿を消す3人。
謎は謎を呼ぶばかりである―――SPEC天に続く。
・『劇場版 ＳＰＥＣ～天～』（西荻弓絵、豊田美加著、角川書店刊）ネタバレ書評（レビュー）はこちら。
・ドラマ版ネタバレ批評（レビュー）追加しました。
「ＳＰＥＣ～警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係事件簿～翔 ハリウッドも注目のあのドラマが完全新作で帰ってきた！全ての謎が今、明かされる」（4月1日放送）ネタバレ批評（レビュー）
◆関連過去記事
【翔・天関連】
・映画「SPEC天」公開日は2012年4月7日！！
・「SPEC～警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿～」がスペシャルドラマ化、映画化決定！！
・映画「SPEC天」に伊藤淳史さんと浅野ゆう子さん出演決定！！
・映画公開も近付く「SPEC」がソーシャルカードゲーム化とのこと！！
【コミカライズ版】
・「SPEC～天～零（プレリュード）」（ヤングエース連載）1話ネタバレ批評（レビュー）
【ドラマ版まとめなど】
・ノベルス版ネタバレ書評（レビュー）など過去記事へのリンクです。
「SPEC～警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿～」（ＴＢＳ系、2010年）まとめ
・「ＳＰＥＣ」の物語がスタート！！
「SPEC～警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿～」第1話「魔弾の射手！！」（10月8日放送）ネタバレ批評（レビュー）
・1話から3話（脇、桂、林）までのシナリオはこちら。
「ＳＰＥＣ I」（西荻弓絵、豊田美加著、角川書店刊）ネタバレ書評（レビュー）
・4話から6話まで（古戸事件＆海野の陰謀）のシナリオはこちら。
「ＳＰＥＣ Ⅱ」（西荻弓絵、豊田美加著、角川書店刊）ネタバレ書評（レビュー）
・7話から最終話まで（ＶＳ一、ＶＳ地居）のシナリオはこちら。
「ＳＰＥＣ Ⅲ」（西荻弓絵、豊田美加著、角川書店刊）ネタバレ書評（レビュー）
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「SPEC～警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿～」最終話（最終回）「百年の孤独」（12月17日放送）ネタバレ批評（レビュー）
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