2012年05月24日

『リカーシブル 8章(連載第6回)』(『小説新潮 2012年06月号』掲載、米澤穂信著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)

『リカーシブル 8章(連載第6回)』(『小説新潮 2012年06月号』掲載、米澤穂信著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<感想>

『小説新潮』で連載中の第6回。
今回は8章が掲載されました。

商店街の広告の謎が気になりますね。
そして、三浦の体温が低いのも気になる。
これが伏線だとしたら、「熱海の捜査官」パターン?
繰り返す世界なのか?

「熱海の捜査官」(テレビ朝日系、2010年)まとめ

となると、やっぱり『リカーシブル』はミステリではなく、伝奇物なのかな?

気になるのは友人・リンカの名前。
『リカーシブル リブート』だと「リンコ」でしたが、彼女だけ名前が変わったことには意味があるのか?
ひょっとすると、「リンカ」=「リーンカーネーション」の略なのか?
だとすれば、「転生」の意味を持つことになるが。

やっぱり、分からないなぁ……。
現状で、既に伏線が張られているのでしょうか?
だとすれば、物凄い物語と言えそうです。

次回以降にも要注目!!

<ネタバレあらすじ>

雪里家(ハルカの母の実家にしてハルカの現住所)を覗き込んでいた不審な男を呼び止めたハルカ。
これまでの不思議な現象を謎解くきっかけになれば……と勇気を振り絞って駆け引きを始める。

こちらの情報は最小に、相手の情報は最大に。

だが、ハルカは普通の女子高生である。
相手に些かの油断があるとは言え、交渉事には慣れてはいない。

辛うじて、相手の名前が佐々木(偽名だろう……)であること。
彼が調べている5年前の事件とは水野の死ではなく、先代のタマナヒメ・常盤咲良の死にまつわるものであるとの情報を引き出す。
佐々木によれば、常盤咲良の焼死は事故ではないようだが……。

不安を抱えつつ、自宅に戻ったハルカ。
サトルも特に怯えることも無く、一日が終わった。

翌日、ハルカは三浦のお見舞いに病院を訪れる。
三浦は全身包帯塗れだったが、思ったよりは元気そうだった。
ハルカがやって来たことを知るや、その理由を察し、語り始める。

笑われるだろうが……と前置きした三浦。
なんでも、三浦の事故は仕組まれたことらしい。
安全運転を心掛けていた三浦は40キロで報橋を抜けようとしたところ、後ろからワゴン車に追い抜かれた。
ワゴン車にはナンバープレートが無く、「おや?」と三浦が思ったのも束の間、急ブレーキを踏まれたのだそうだ。
そして、衝突……。
気付けば、大怪我を負っていたそうだ。

警察にはありのままを伝えたが相手にしてくれなかったと言う。
三浦自身も半信半疑のような気持らしい。

「体温計で計った体温が常に低いんだ」と自嘲気味に述べると本題に入る三浦。

過去、タマナヒメ伝説を調べた人間は次々と不審な死を遂げている。
今回の事故もそれに関連するものかもしれないのだ。
その上で、ハルカにそれを知る覚悟を問うたのだ。

此処まで来たら引き返せない……ハルカは応じる。

三浦の口から語られた事実はハルカを驚かせるものだった。
常盤咲良の死には不審な点があったと言うのだ。

咲良の肺からは煤が検出されなかったそうだ。
つまり、火事の前に咲良は既に死亡していたことになる……。

三浦は語る。
本来こんな情報は出回る筈がない。
それが出回ったと言うことは何者かのリークがあったのかもしれない、と。

そして、タマナヒメの伝説に従えば、常盤咲良が死んだということは同時に別の誰かも死んでいるということになる……。

これを聞いたハルカは当時の目撃者の存在に思い至る。
当時、まだこの町に居た筈の3歳のサトルである―――第7回(第9章)に続く。

◆前回まではこちら。
『リカーシブル リブート』(『Story Seller 2』収録、米澤穂信著、新潮社刊)ネタバレ書評(レビュー)

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