2012年04月16日

『包囲』(星新一著、新潮社刊『ボッコちゃん』収録)

『包囲』(星新一著、新潮社刊『ボッコちゃん』収録)ネタバレ書評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

著者が傑作50編を自選。SF作家・星新一の入門書。バーで人気の美人店員「ボッコちゃん」。彼女には、大きな秘密があった。

スマートなユーモア、ユニークな着想、シャープな諷刺にあふれ、光り輝く小宇宙群! 日本SFのパイオニア星新一のショートショート集。表題作品をはじめ「おーい でてこーい」「殺し屋ですのよ」「月の光」「暑さ」「不眠症」「ねらわれた星」「冬の蝶」「鏡」「親善キッス」「マネー・エイジ」「ゆきとどいた生活」「よごれている本」など、とても楽しく、ちょっぴりスリリングな自選50編。
(アマゾンドットコムさんより)


<感想>

「野生時代」の特集に触発されて、星新一熱が再燃した管理人です。
やっぱり、星先生の作品はいいですね。
短い中に濃いエッセンスがグッと凝縮されていて、読むとハッとさせられます。

本作『包囲』は新潮社刊『ボッコちゃん』収録の一篇。
超短編です。
ですが、そこに起承転結のドラマが存在しており、十分に楽しめます。

タイトル『包囲』の意味がラストで明かされるときのサプライズは大きいです。
そこから、主人公にとって誰も信じられる者のいない孤独さを感じ取ることが出来るでしょう。
まさに孤立無援。

この状態を表現するのに、本作で「別の2人に頼まれた」や「手帳一冊分」ほど続けたことがポイントと言えるでしょう。
この表現がジワリと効いています。

<ネタバレあらすじ>

地下鉄の駅、そのプラットホームに立っていた主人公は後ろから押され殺害されそうになってしまう。
何とか難を逃れた主人公、犯人の男を捕まえると「何故、こんなことをしたのか?」と問い質す。
それに対して男は「2人の男に別々に頼まれたからだ、それぞれ報酬も高額だった」と答える。

男に依頼した2人の名前を聞き出した主人公は、その2人にも同じ質問をぶつける。
これまた「2人の男に別々に頼まれたからだ、それぞれ報酬も高額だった」との返答。

さらに2人に依頼した男の名前を聞き出し、同様の質問を続ける主人公。
やがて、1冊の手帳が埋まる程に同じ行動が繰り返されて……主人公ははたと気付く。

自分が世間の人々に死を望まれていることを―――エンド。

◆星新一先生関連過去記事
【ネタバレ批評(レビュー)】
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【その他】
世田谷文学館にて「星新一展」開催中!!

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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 星新一作品レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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