ネタバレあります、注意!!
<あらすじ>
著者が傑作50編を自選。SF作家・星新一の入門書。バーで人気の美人店員「ボッコちゃん」。彼女には、大きな秘密があった。
スマートなユーモア、ユニークな着想、シャープな諷刺にあふれ、光り輝く小宇宙群! 日本SFのパイオニア星新一のショートショート集。表題作品をはじめ「おーい でてこーい」「殺し屋ですのよ」「月の光」「暑さ」「不眠症」「ねらわれた星」「冬の蝶」「鏡」「親善キッス」「マネー・エイジ」「ゆきとどいた生活」「よごれている本」など、とても楽しく、ちょっぴりスリリングな自選50編。
(アマゾンドットコムさんより)
<感想>
「野生時代」の特集に触発されて、星新一熱が再燃した管理人です。
やっぱり、星先生の作品はいいですね。
短い中に濃いエッセンスがグッと凝縮されていて、読むとハッとさせられます。
本作『殺し屋ですのよ』は新潮社刊『ボッコちゃん』収録の一篇。
短編です。
「世にも奇妙な物語」で観月ありささん主演でドラマ化もされていますね。
本当の意味での完全犯罪について描かれています。
この殺し屋、殺人罪では絶対に捕まらないでしょう。
<ネタバレあらすじ>
バーで飲んでいた男の前に1人の女性が現れた。
女性は自身を「殺し屋」であると名乗り、男の商売敵を殺害すると提案する。
男は酔いも手伝って、それを了承。
成功すれば報酬を支払う契約を交わしてしまう。
自称「殺し屋」の女は半年以内の達成を予告すると姿を消した。
そして数ヶ月後、女性殺し屋の予告通り商売敵が死亡した。
しかも、完全な自然死という形で。
どうやら、彼女は他殺を自然死にカモフラージュする方法を知っているようだ。
まさに完全犯罪である。
その手際に感服しつつ報酬を渡す男。
その数日後、女性殺し屋は病院に居た。
しかも、白衣に身を包んでいる。
潜入?変装?
いや、どちらも違う。
彼女の本職こそ看護師だったのである。
彼女は医者から余命幾許も無い患者の情報を得ると、患者を憎む相手を探し出す。
そして、先と同じ方法で殺しを請け負うと報酬を受け取るのだ。
あとは自然死を待つだけだ。
もちろん、彼女が実際に手を下したことはない。
これこそ、まさに完全犯罪である―――エンド。
◆星新一先生関連過去記事
【ネタバレ書評(レビュー)】
・「星新一ショートショート 新春スペシャル」(1月2日放送)ネタバレ批評(レビュー)&「ごきげん保険」ネタバレ批評(レビュー)
・『包囲』(星新一著、新潮社刊『ボッコちゃん』収録)ネタバレ書評(レビュー)
・『暑さ』(星新一著、新潮社刊『ボッコちゃん』収録)ネタバレ書評(レビュー)
【ネタバレ批評(レビュー)】
・「星新一ショートショート 新春スペシャル」(1月2日放送)ネタバレ批評(レビュー)「マイ国家」編
・「星新一ショートショート 新春スペシャル」(1月2日放送)ネタバレ批評(レビュー)「凍った時間」編
・「星新一ショートショート 新春スペシャル」(1月2日放送)ネタバレ批評(レビュー)「古風な愛」編
・「星新一ショートショート 新春スペシャル」(1月2日放送)ネタバレ批評(レビュー)「午後の恐竜」編
【その他】
・世田谷文学館にて「星新一展」開催中!!
【関連する記事】
- 『盗んだ書類』(星新一著、新潮社刊『ボッコちゃん』収録)
- 『洪水』(星新一著、新潮社刊『かぼちゃの馬車』収録)
- 『華やかな三つの願い』(星新一著、新潮社刊『午後の恐竜』収録)
- 『高度な文明』(星新一著、新潮社刊『かぼちゃの馬車』収録)
- 『七人の犯罪者』(星新一著、新潮社刊『かぼちゃの馬車』収録)
- 『シャーロック・ホームズの内幕』(星新一著、角川書店刊『きまぐれ星のメモ』収録)..
- 『霧の星で』(星新一著、新潮社刊『ようこそ地球さん』収録)
- 『きまぐれロボット』(星新一著、角川書店刊『きまぐれロボット』収録)
- 『価値検査機』(星新一著、新潮社刊『未来いそっぷ』収録)
- 『別れの夢』(星新一著、新潮社刊『未来いそっぷ』収録)
- 『北風と太陽』(星新一著、新潮社刊『未来いそっぷ』収録)
- 『アリとキリギリス』(星新一著、新潮社刊『未来いそっぷ』収録)
- 『シンデレラ王妃の幸福な人生』(星新一著、新潮社刊『未来いそっぷ』収録)
- 『なぞの青年』(星新一著、新潮社刊『ボッコちゃん』収録)
- 『白い記憶』(星新一著、新潮社刊『ボッコちゃん』収録)
- 『意気投合』(星新一著、新潮社刊『ボッコちゃん』収録)
- 『程度の問題』(星新一著、新潮社刊『ボッコちゃん』収録)
- 『悪魔』(星新一著、新潮社刊『ボッコちゃん』収録)
- 『変な薬』(星新一著、新潮社刊『ボッコちゃん』収録)
- 『人類愛』(星新一著、新潮社刊『ボッコちゃん』収録)