2012年06月02日

金曜プレステージ「塔馬教授の天才推理(1) 隠岐島の黄金伝説殺人事件(隠岐島黄金伝説殺人事件)〜悲しき秘宝伝説めぐりナゾの陰謀集団登場…愛と欲望渦巻く歴史ミステリーVS和製インディ・ジョーンズ死体なき殺人トリック(秘)真相」(6月1日放送)ネタバレ批評(レビュー)

金曜プレステージ「塔馬教授の天才推理(1) 隠岐島の黄金伝説殺人事件(隠岐島黄金伝説殺人事件)〜悲しき秘宝伝説めぐりナゾの陰謀集団登場…愛と欲望渦巻く歴史ミステリーVS和製インディ・ジョーンズ 死体なき殺人トリック(秘)真相」(6月1日放送)ネタバレ批評(レビュー)です!!

<あらすじ>

塔馬双太郎(佐々木蔵之介)は大学の近世庶民文化史が専門の教授で浮世絵研究家でもある。大学の同期で出版社の雑誌編集部員・名掛亜里沙(通称リサ)(森口瑤子)や推理小説家の長山作治(ペンネーム・流山朔 通称・チョーサク)(橋本さとし)からはトーマと呼ばれている。
亜里沙が所属する雑誌LINKで歴史をからめた旅の特集をすることになり、第一弾は塔馬の勧めで後醍醐天皇を取り上げることになった。塔馬は隠岐島の公式HPに後醍醐天皇の黄金伝説が紹介されており、長山の小説家としての想像力が役に立つのではと言う。

塔馬は4か月前に青森県黒石市大川原の火祭りに行った。大川原は後醍醐天皇の皇子の一人、宗良親王を守っていた人たちが落ちのびてきた場所だ。彼らの霊を慰めるために始まったのが火流しだ。藁と茅で編んだ3隻の舟の帆柱に火を点け、地域の若者たちが急流に腰まで浸りながら力強く舟を押し進め、川を下る行事だ。突如、先頭の舟が川底にある障害物に乗り上げ、燃え盛る火とともに倒れた。障害物は男の遺体で、火祭りを観に来た観光客のようだ。

同行する予定のカメラマンの男性に急遽、別の仕事が入り、亜里沙は長山と二人でフェリーで隠岐島に向かうことになった。港で隠岐島観光課の松岡直子(西田奈津美)が出迎えてくれた。亜里沙が隠岐島の公式HPにのっている「第一回後醍醐サミット」について聞くと直子は顔を曇らせる。話題を変えた直子は、島の青年団で亜里沙と長山の歓迎会をするという。歓迎会の前に長山が旅館の大浴場に入る。浴場内は視界が効かないほど湯煙がすごい。鏡の曇りを拭おうとした時、いきなり背後から男が左腕で長山の首を締め上げる。男は押しつぶした声で「後醍醐に深入りするな。殺されるぞ」と右手に握った剃刀を長山の首筋にすーっと走らせた。左手の甲にドクロの刺青が確認できた。すばやく男が浴場から立ち去り、長山が追いかけるが、謎の男はいない。床には折り畳まれた紙片があり、開くと「黒。2時」と書かれていた。

長山と亜里沙がスナック「慶」に行くと、青年団の五人、直子、晴美(あだちあさみ)、洋子(寺川里奈)、雄二(与座よしあき)、武(青柳弘太)がいた。八木沢誠(中林大樹)という男もいて、後醍醐ゆかりの地の一つ、長野県大鹿村から来ていた。
長山が「慶」のマスター(柳沢慎吾)に後醍醐天皇の黄金伝説について聞くと、マスターは強張った表情になり、青年団の面々は押し黙った。長山のさらなる詰問に雄二が「嘘じゃねえよ。俺は信じているぞ」というと黄金の存在ついて他の若者も次々に発言する。だが、マスターが「本当は黄金伝説なんてないんですよ」ときっぱりと否定する。

若者たちの不自然な様子から後醍醐天皇の黄金伝説が本当だと信じた長山と亜里沙は、翌日、後醍醐天皇が一年間暮らしていた黒木御所に行く。すると、ヤクザ風の男が三人現れ、長山と亜里沙は慌てて黒木神社の社の中に隠れる。二人が男たちの話に聞き耳を立てていると「吉野で殺した兵藤という男は後醍醐のお宝を見つけながら、どうしてたった一枚しか持ち出さなかったのか」「あの兵藤の辿った足取りを探せば、億のお宝にありつける」といった話をしていた。三人の男が立ち去った後、砂地には男たちが誤って落とした硬貨の押し型があり、それを撮影しパソコンに取り込み反転させると「乾坤通宝」と書いてあった。

長山と亜里沙が旅館に戻ると、長山の宿泊している部屋の中が荒らされ、塔馬からもらった後醍醐天皇についての資料が消えていた。亜里沙が携帯をかけると、背後からコール音が聞こえ、塔馬が立っていた。塔馬によると「乾坤通宝」は幻の貨幣だという。後醍醐天皇が鎌倉幕府を倒し直接、国を治め始めた時(1334年3月)に造らせた硬貨だが、記録は残っているが、今まで一枚も発見されていないという。鋳造は計画されたが実際は造られなかったという説と、室町幕府ができ吉野へと追われた後醍醐天皇の夢を引き継ぐべく、皇子たちが軍資金として「乾坤通宝」を持って日本中に散ったという説の二つがあるという。

塔馬がスナック「慶」に行きたいというので、亜里沙と長山が連れて行く。長山がマスターにヤクザ風の男たちに脅されていたのではないかと問い詰めると、マスターは重い口を開き、隠岐島に眠っている「乾坤通宝」を探しに来た兵藤竜彦という男について語り始めた…。
(金曜プレステージ公式HPより)


では、続きから……(一部、重複あり)。

同行予定だったカメラマン・石川に急用が出来た為にリサとチョーサク2人で現地へ向かうことに。
ところが、現地でチョーサクが脅迫されてしまう。

一方、実は名探偵だったトーマ。
山形県警の山影警部に依頼され、ある事件に挑んでいた。
トーマはストップウォッチを手に瞑想。
曰く「時間の流れと会話する」らしい。
これにより、トーマは犯人を推理。
事件を1つ解決させる。
しかし、トーマは青森で起こった転落死事件に興味を抱いていた……。

その頃、リサとチョーサクは怪しげな3人組の会話から兵藤という人物が殺害されていると聞く。
しかも、幻の通貨「乾坤通宝」が関わっているらしい。
これに遅れてやって来たトーマも加わり、3人は調査に乗り出す。

マスターによれば、1月ほど前、バーへ兵藤がやって来たことからすべては始まったと言う。
なんでも、隠岐、吉野、長野、青森に「乾坤通宝」があると語っていたらしい。
八木沢は何故か、兵藤の話題に強い反応を示すが……。
怪しげな3人組に「乾坤通宝」についての秘密を守るよう脅迫されていると語るマスター。
リサは「乾坤通宝」の在処を調べ、記事にして明るみに出すことでマスターたちを守ると主張する。

矢先、チョーサクに2度目の脅迫電話が。
さらに、八木沢が何者かに高架橋から突き落とされてしまう。

トーマは時間の流れと会話を始めるが……情報が不足してると結論付ける。
そこで山形県警の山影警部のもとへ。

チョーサクたちは青森へ。

山影と共に4ヶ月前の青森での殺人事件を調べ始めたトーマも青森へ。
転落死事件の被害者・杉本真一は市役所の観光課職員の近藤と行動を共にしていたらしい。
さらに、偶然、近藤がここ数日間休んでいたことを聞きつけたトーマの顔色が変わる。

杉本の爪の間に犯人のものと思われる皮膚片が残されていたこと。
死体が夜まで無かったこと。
この2点で杉本の死は他殺と判断されたらしい。
しかも、杉本もまた後醍醐天皇の研究者だった。
兵藤の死体を捜すと語るトーマと山影。

そこへまたも脅迫者から電話が。

翌日、トーマと山影は死体捜索に意気揚々と出かける。
それを尾行する何者かの影。

途中、山影と別れたトーマは推理を進める。
兵藤、杉本、近藤の3人が関与しているに違いない。
そんなトーマを影が眺めていた。

長野県の大鹿村役場に勤める高橋徳子によれば、杉本は本物の「乾坤通宝」を発見したらしい。
さらに「後醍醐サミット」の写真を入手したトーマ。

トーマから「後醍醐サミット」の写真を見せられたリサとチョーサクは驚く。
そこには例の怪しげな3人組などが地元の青年団として写っていたからだ。
トーマによれば、怪しげな3人組はマスターたちの仕掛けた芝居だったらしい。
ここでチョーサクは、兵藤も黄金伝説もすべて嘘だったと気付く。

トーマはとても切実な理由によりこの大がかりな芝居が行われたと指摘。
高橋は語っていたと言う。
「第1回後醍醐サミット」の意義は「過疎化の進む市町村の人口流出を如何に防ぐか」にあったらしい。
この過疎化を防ぐために黄金伝説は捏造された。
ならば、その希望を叶えられないものだろうか……トーマは語るが。

翌日、青森へと近藤を訪ねるトーマと山影。
「杉本さんの殺害現場へ案内してください」と依頼するトーマ。

一方、リサとチョーサクは長野県大鹿村で「乾坤通宝」を追っていた。
だが、見つからない。

そうこうしているうちに、トーマたちは近藤に案内され山の奥へ。
そこは死体発見現場とは別の場所である。
と、山影は「近藤の殺害場所を知っているあなたが犯人ですね」と断言し、近藤を捕まえる。
「いや、違うって……」と騒ぐ近藤、そこへ八木沢が現れる。
これまでの尾行者は八木沢だったのである。

チョーサクを脅迫し、杉本を殺害したのも八木沢だった。
「乾坤通宝」が欲しかったと繰り返す八木沢だったが、トーマはこれを否定。
本当の動機を打ち明けるように迫る。

八木沢は「後醍醐サミット」を通じて直子と知り合い、交際を始めた。
そんなある日、杉本が現れた。
マスターたちが語った兵藤の逸話は杉本のものだったのだ。
マスターは杉本を危険な奴だと警戒していたらしい。

同じ夜、杉本は直子に強引に関係を迫り、拒否されると乱暴を働き関係を結んだ。
直子はこれを八木沢に告白した。
八木沢は直子に忘れるようにと促すと、杉本を詰問するべく追跡した。
そして、青森で杉本を殺害したのだった。

八木沢は地元の近藤に相談。
直子の事実が明るみに出るのはマズイとして近藤は八木沢に黙っているように勧めた。
八木沢は勧めに従った。
この際、八木沢は杉本の所持していた「乾坤通宝」を手に入れた。

八木沢はこれを隠岐の町おこしに使えないかと考え、マスターに委ねた。
マスターたちは、これをもとに「乾坤通宝」を複製。
複製が完成すると「乾坤通宝」は八木沢に返却した。
3人組がリサとチョーサクの前で用いた「乾坤通宝」は、雄二作の複製だったそうだ。

ちなみに八木沢が襲れたのは、彼の所持する「乾坤通宝」を奪う為だった。
そして、八木沢を襲った犯人は近藤だった。
近藤は八木沢が真相を明かすのではないかと不安になり、監視していた。
この為に役場を休んでいたのは、トーマも知る通りである。
「乾坤通宝」を奪ったのは、これを用い地元に人を呼べたらと考えたかららしい。
「乾坤通宝」を町おこしに利用しようと考えたのは、八木沢たちだけではなかったのだ。

ちなみに、トーマは最初からマスターたちの狂言だと分かっていたらしい。
チョーサク襲撃犯が消えたことから、旅館の人間も共犯者だと分かった。
黒木御所での出来事も冷静に考えれば「説明台詞」が多過ぎる。
台詞まわしから考えて、チョーサクファンが関わっているとすぐに分かったのだそうだ。

マスターによれば、チョーサク襲撃犯は八木沢だったそうだ。

マスターたちの狂言の狙いは、何かあるように見せかけてリサとチョーサクに記事にして貰うこと。
これを受けてリサとチョーサクは記事にすることを決めていた。
この時点で直子たちの目的は達成できていたのだ。
にも関わらず脅迫は続いた。
トーマはここから八木沢の犯行に気付いていたらしい。
さらに、杉本の爪に皮膚片が残っていたと聞いた時、八木沢の手の甲にひっかき傷があったことを思い出したのだそうだ。

マスターたちは隠岐だけでなく他の過疎地も救うべく、リサたちに兵藤の作り話を語って聞かせた。
ところが、それがチョーサクたちに杉本の死について着目させることとなったのは皮肉だった。

八木沢の犯行に早くから気付いたトーマは、自首してくれればと祈っていたそうだ。
トーマは最後に、八木沢の犯行は過失致死と裁かれるだろうと直子に告げるのだった

さらに鑑定の結果、杉本の発見した「乾坤通宝」が本物の可能性があると判明した。
夢は膨らむなぁ―――エンド。

<感想>
高橋克彦先生の原作をドラマ化した「塔馬教授の天才推理」第1弾です。
タイトルをご覧になれば分かるように既にドラマ版はシリーズ化が確定!?

そんな原作は高橋克彦先生『南朝迷路』(文藝春秋社刊)。

<『南朝迷路』あらすじ>

隠岐――吉野――長野――青森を繋ぐ後醍醐天皇の黄金伝説。幻のコイン、乾坤通宝は果たして実在するのか。密教集団、立川流の正体とは。塔馬双太郎が挑む歴史長篇ミステリー。
(文藝春秋社公式HPより)


この『南朝迷路』、実は「リサ&チョーサクシリーズ」の1作。
シリーズには他に『パンドラ・ケース よみがえる殺人』、『即身仏(ミイラ)の殺人』(共に文藝春秋社刊)があります。

では、ドラマ版の感想を。

悪くはないけど、面白くないなぁ……。
物語の内容自体はさして複雑ではない筈なのに、ドラマの構成を交錯させた為に分かり辛い。
特に隠岐、吉野、長野、青森をまたにかけるのならば、分かり易くなるように編集して欲しかった。

とりあえず、改めて説明すると八木沢が長野、近藤が青森、直子が隠岐の職員です。
これを理解しないと内容が分からない。

それと頻繁に移動するので、現場把握が面倒なんだよなぁ。
理解しようとすると、ちょっと骨を折る。

それと、いちいち混ぜ返すのはやめてっっっっっっ(心の叫び)。
「Aだろう→いや、Bだ→ごめん、Cかも→やっぱり、Aだった」パターンはやめてっっっっっ。
せめてB、複雑化してもCぐらいの2回までにして!!
小説ならともかく、映像化されると余程分かり易くしない限りどんでん返しを把握するのには骨が折れる。
あっても、1個か2個がベスト。
小ネタの複数のどんでん返しは不要。
それ以上は理解しづらいので。

それと、リサとチョーサクは果たして必要だったのか?
トーマと違い、視聴者視点を代表する人物なのだろうと思うけど納得いかない。
何故なら、彼らこそが混ぜっ返す原因だったから。
ネタバレあらすじでは分かり易くするために混ぜ返した部分は排除してるんだけど、そしたらリサとチョーサクパートが見事に削られました。
あの2人が居なければ1時間は短縮できた筈です。

他にも内容に関わることだけど、関係者全員が「個人的な事情と大きな町レベルの事情」をごちゃ混ぜにし過ぎ。
動機が煩雑になるので、印象薄い。

それと、八木沢は直子の事情を近藤に明かすのは駄目っっっ!!
何の為に杉本を追跡したのか分からないじゃん。

いろいろ不満点があるものの、良かった点は次の2つ。

バックミュージックが「ガンダムOO」でした、燃えた!!

それと、「時間との会話」を示す為に視覚的にストップウォッチを使ったのは良かったですね。

以上です。

シリーズにはストックがあるようなので続編あるだろうけど、改善してくれないとちょっと楽しめそうにないなぁ。

<キャスト>

佐々木蔵之介
森口瑤子
橋本さとし
中林大樹
西田奈津美
柳沢慎吾
宇梶剛士 ほか
(順不同、敬称略、公式HPより)


「南朝迷路 (文春文庫)」です!!
南朝迷路 (文春文庫)





「パンドラ・ケース―よみがえる殺人 (文春文庫)」です!!
パンドラ・ケース―よみがえる殺人 (文春文庫)





「即身仏(ミイラ)の殺人 (文春文庫)」です!!
即身仏(ミイラ)の殺人 (文春文庫)





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