ネタバレあります、注意!!
<あらすじ>
注目を集める気鋭の作家による警察小説アンソロジー。犯罪と量刑のありかたを問う「見ざる、書かざる、言わざる ハーシュソサエティ」(貫井徳郎)、警視庁保安課刑事と通訳捜査官の活躍を描く「シザーズ」(福田和代)、留置場で何が起きたのか「三十九番」(誉田哲也)の圧倒的に面白い短・中編を凝縮してお届け!
(双葉社公式HPより)
<感想>
衝撃的なラストの為にすべてが構成されている作品。
ともかく、ラストが凄い。
ある驚愕の事実が2つ明らかになるのだが、それがすべてを持って行く。
それまでの物語がアレの為に構築されていたのだ……とストンと納得できるラスト。
ともかく、読むべし!!としか言えない。
最近、あのラスト系の作品を何作か読んでいたので多少、衝撃は薄れたが初見では相当驚くと思う。
心の準備と覚悟を持って読み進めることをオススメする。
それだけの衝撃はある。
下記のネタバレあらすじは、その衝撃に流されてかなり改編しております。
正確なところをお知りになりたい方は本書を読むべし!!
<ネタバレあらすじ>
留置所の刑務官・小西はユキとの関係を加賀美に脅迫されていた。
これをネタに不正への協力を余儀なくされていた小西だったが、遂に加賀美を殺害してしまう。
そんなこととは知らず、ユキは今日も小西に連絡を取って来る。
「逢いたい…」と繰り返すユキ。
だが、小西は周囲を憚りユキを遠ざける。
しかし、小西には分かっていた……これがその場しのぎでしかないことに。
小西は今やユキなしでは生きて行けなかった―――ユキを愛していたのである。
加賀美殺害の犯行の痕跡を隠そうと奔走する小西だったが、刑事に追及され彼をも殺害してしまう。
そもそも原因となったユキは何者なのか?
実は、ユキは幸也という名の男性だった。
幸也と小西は留置所で出会った。
ユキこと幸也は39番と呼ばれていた。
1目見たときから小西は幸也の眩しいばかりの魅力の虜になり、彼と関係を持った。
ところが、当時、同じく留置されていた加賀美に2人の関係を知られてしまったのだった。
これが事の発端である。
では、殺害された加賀美は何処に消えたのか?
もちろん、小西は幸也との関係を清算するつもりはない。
つまり、証拠は隠滅しなければならない。罪体となる物も同様である。
「マズイ……」
思わず呟く小西。
彼は殺害した男の死体を加賀美の時と同様に自身の血肉に加えるべく貪りつくのだった―――エンド。
◆「誉田哲也」先生関連過去記事
【姫川玲子シリーズ】
・シリーズ1作目「ストロベリーナイト」はこちら。
「ストロベリーナイト」(誉田哲也著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・シリーズ2作目「ソウルケイジ」はこちら。
「ソウルケイジ」(誉田哲也著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・シリーズ3作目、短編集「シンメトリー」はこちら。
「シンメトリー」(誉田哲也著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・シリーズ4作目「インビジブルレイン」はこちら。
「インビジブルレイン」(誉田哲也著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・シリーズスピンオフ作品「感染遊戯」です。
「感染遊戯」(誉田哲也著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『アンダーカヴァー(「宝石 ザ ミステリー」掲載)』(誉田哲也著、光文社刊)ネタバレ書評(レビュー)
・『女の敵』(誉田哲也著、宝島社刊『誉田哲也 All Works』収録)ネタバレ書評(レビュー)
・『ブルーマーダー 第3回』(誉田哲也著、光文社刊『小説宝石』連載中)ネタバレ書評(レビュー)
・『ブルーマーダー 第4回』(誉田哲也著、光文社刊『小説宝石』連載中)ネタバレ書評(レビュー)
・『ブルーマーダー 第5回』(誉田哲也著、光文社刊『小説宝石』連載中)ネタバレ書評(レビュー)
・『ブルーマーダー 第6回』(誉田哲也著、光文社刊『小説宝石』連載中)ネタバレ書評(レビュー)
【ジウシリーズ】
・『ジウ 1〜3』(誉田哲也著、中央公論新社刊)ネタバレ書評(レビュー)
【その他】
・『ヒトリシズカ』(誉田哲也著、双葉社刊)ネタバレ書評(レビュー)
【ドラマ版】
・土曜プレミアム ストロベリーナイト「大ベストセラー小説初ドラマ化!!連続猟奇殺人事件のカギを握る感染死体…真相に迫る孤高の女刑事悲しみの過去と驚愕の結末!!」(11月13日)ネタバレ批評(レビュー)
・連続ドラマ「ストロベリーナイト」第1話「シンメトリー」(1月10日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・連続ドラマ「ストロベリーナイト」第2話「右では殴らない(前編)」(1月17日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・連続ドラマ「ストロベリーナイト」第3話「右では殴らない(後編)」(1月24日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・連続ドラマ「ストロベリーナイト」第4話「過ぎた正義(前編)」(1月31日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・連続ドラマ「ストロベリーナイト」第5話「選ばれた殺意の径〜過ぎた正義(後編)」(2月7日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・連続ドラマ「ストロベリーナイト」第6話「感染遊戯」(2月14日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・連続ドラマ「ストロベリーナイト」第7話「悪しき実(前編)」(2月21日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・連続ドラマ「ストロベリーナイト」第8話「悪しき実〜嗚咽(後編)」(2月28日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・連続ドラマ「ストロベリーナイト」第9話「ソウルケイジ(前編)」(3月6日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・連続ドラマ「ストロベリーナイト」第10話「檻に閉じ込められた親子〜ソウルケイジ(中編)」(3月13日放送)ネタバレ批評(レビュー)
・連続ドラマ「ストロベリーナイト」最終話(最終回、第11話)「こんなにも人を愛した殺人者がいただろうか〜ソウルケイジ(後編)」(3月20日放送)ネタバレ批評(レビュー)
「ベネチアンマスク」はこちら。
「Forum Novelties ベネチアンマスク ウィズ ピーコックフェザー FNI-61427O/S」です!!
Forum Novelties ベネチアンマスク ウィズ ピーコックフェザー FNI-61427O/S
「Forum Novelties ベネチアンマスク ウィズ ピーコックフェザー FNI-61427O/S」です!!
Forum Novelties ベネチアンマスク ウィズ ピーコックフェザー FNI-61427O/S
【関連する記事】
- 『どこかでベートーヴェン』(中山七里著、宝島社刊)
- 『通いの軍隊』(筒井康隆著、新潮社刊『おれに関する噂』収録)
- 『クララ殺し』最終話、第6話(小林泰三著、東京創元社刊『ミステリーズ!vol.7..
- 『自殺予定日』(秋吉理香子著、東京創元社刊)
- 『タルタルステーキの罠』(近藤史恵著、東京創元社刊『ミステリーズ!vol.76 ..
- 『歯と胴』(泡坂妻夫著、東京創元社刊『煙の殺意』収録)
- 『迷い箱』(長岡弘樹著、双葉社刊『傍聞き』収録)
- 『噂の女』(奥田英朗著、新潮社刊)
- 『追憶の轍(わだち)』(櫻田智也著、東京創元社刊『ミステリーズ!vol.69 F..
- 『コーイチは、高く飛んだ』(辻堂ゆめ著、宝島社刊)
- 『恋人たちの汀』(倉知淳著、東京創元社刊『ミステリーズ!vol.75 FEBRU..
- 『東京帝大叡古教授』(門井慶喜著、小学館刊)
- 『傍聞き』(長岡弘樹著、双葉社刊『傍聞き』収録)
- 『動機』(横山秀夫著、文藝春秋社刊『動機』収録)
- 『愚行録』(貫井徳郎著、東京創元社刊)
- 『転生の魔 私立探偵飛鳥井の事件簿』(笠井潔著、講談社刊『メフィスト 2016v..
- 『声』(松本清張著、新潮社刊『張込み』収録)
- 『黒い線』(横山秀夫著、文藝春秋社刊『陰の季節』収録)
- 『図書館の殺人』(青崎有吾著、東京創元社刊)
- 『陰の季節』(横山秀夫著、文藝春秋社刊『陰の季節』収録)