フジテレビ系列土曜23時枠とのことで、現在「未来日記-ANOTHER:WORLD-」が放送されている枠のようです。
・「未来日記」がよもやのドラマ化!!その名は「未来日記-ANOTHER:WORLD-」!!
「週刊モーニング」と言えば、諸星大二郎先生「西遊妖猿伝」が連載再開し悟空とサソリが戦っていたり、山下和美先生の名作「柳沢教授の生活」が不定期ながら連載されていたり、江口夏実先生が描く地獄のほのぼの官僚譚「鬼灯の冷徹」、あの戦国のへうげた織部を描いた「へうげもの」が連載されていたり、謎が謎を呼ぶ浦沢先生の「BILLY BAT」、星野泰視先生の映画物語「デラシネマ」などなど、なかなかの連載が揃った雑誌。
過去には島田荘司先生原作のコミック『糸ノコとジグザグ』も連載されました。
かくいう管理人も愛読しているコミック誌であります。
そして、「主に泣いてます」ももちろん読んでます。
現在も連載中で、物語はこんな感じ。
ここより「ネタバレあらすじ」に入ります、未読の方は注意!!
1目見たら男性が我を忘れて溺れてしまうほどの美貌を持った紺野泉。
男性は彼女を手に入れようと必死、女性はそんな彼女を排除しようと必死になる。
このように、その存在だけで周囲の人間を惑わすが、本人はそれを利用したことはなく戸惑ってばかり。
そんな彼女の美貌にも惑わされない男性が2人居た。
世を儚み自殺しかけた泉を救い、彼女をモデルに「iシリーズ」を手掛けた画家・青山仁。
美大生で仁の教え子・赤松啓介である。
啓介は泉に恋をするが……泉は仁の愛人であった。
一方、泉の中学生の友人・つねは啓介に恋心を……。
それを茶化す大家のトキばあ。
寿司屋の大将に、派出所の警官、泉の妹とその婚約者など。
さらにその他の人々が複雑に絡み合って物語は進みます。
2012年5月現在までのストーリーは次のような感じ。
啓介は絵のコンクールで泉をモデルにした作品を出展。
出展された絵を目にした仁は自身よりも泉の本質を掴んだ啓介の絵に敗北感を抱き、泉と別れる。
コンクールの特典として海外に留学することになった啓介。
もちろん、モデルとして泉を連れて行こうとするが、泉は仁が忘れられない。
しかも、泉はパスポートを所持していなかった。
取得の為には実家に戻る必要がある。
だが、泉にはそれに抵抗があった。
実は、泉の自殺の原因はそれと知らずに妹の婚約者を奪ってしまったことにあった。
婚約者は泉に近付くために妹と結婚しようとしたのだ。
妹はショックから、結婚当日に婚約者に重傷を負わせてしまう。
これにより地元を飛び出した泉だったが、啓介たちのススメもあって地元に帰省。
妹と和解する。
さらに妹の婚約者(ポエマーに転身していた)を捜し出したことで、彼とも和解する。
一方、傷心の仁は海外で自殺未遂を図る。
これを知った泉は仁の妻に連れられ仁のもとへ……というところ。
泉は機上の人となっており、啓介とつねがこれを追うかとなっています。
以上のように、あらすじだけ抜き出すとシリアスタッチですが、コミック自体は非常にコメディ……いや、ファンキー。
ともかく、要所要所で登場人物がとっちらかす、とっちらかす。
いきなり歌い出す、踊り出すは当たり前、芝居さえも始めてしまいます。
これがなかなか良い。
さらに、泉さんの主体性の無さ、赤松の普通さ、トキばあの無軌道ぶり、つねのツンデレぶりも見所です。
結構、面白い。
そのドラマ化ゆえに手放しで喜びたいところですが、本作の場合は些か不安。
実は「主に泣いてます」は漫画としてかなりギリギリのバランスで成立している作品。
あれをそのまま実写化したら、笑いのツボは悉く外し、失敗は必至でしょう。
あらすじを見てもお分かりの通り、普通のメロドラマになりかねない。
かといって改変を加えれば、何故、この原作を取り上げたのかと疑問が生じるし……。
この問題を解決することは、かなり難しい気がします。
果たして、この難題をどう解決するのか?
注目のドラマと言えそうです!!
◆「週刊モーニング」関連過去記事
・『糸ノコとジグザグ』(島田荘司原作、原点火画、講談社刊『週刊モーニング』3号連続掲載)ネタバレ批評(レビュー)
・「歩道橋で会いましょう」(魚屋猫助著、講談社刊週刊モーニング掲載)ネタバレ批評(レビュー)
・山下和美先生「不思議な少年」が朗読ライブに!?
・「へうげもの」ファン必見のイベント「織部が愛した茶碗」展が開催中!!
・栃木県に「BILLY BAT」登場!?
・「栞と紙魚子の怪奇事件簿」(日本テレビ系、2008年)まとめ
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