2012年06月01日

『転落』(ハセベバクシンオー著、宝島社刊『「このミステリーがすごい!」大賞10周年記念 10分間ミステリー』収録)

『転落』(ハセベバクシンオー著、宝島社刊『「このミステリーがすごい!」大賞10周年記念 10分間ミステリー』収録)ネタバレ書評(レビュー)です。

ネタバレあります、注意!!

<あらすじ>

『このミステリーがすごい!』大賞10周年記念特別編集!

「バチスタ」シリーズ 海堂尊から話題の『弁護士探偵物語』法坂一広まで現代人気作家大競演!

1作品10分間で読めるベスト・ショート・ミステリー集!

浅倉卓弥、海堂尊、柚月裕子、中山七里、高橋由太、七尾与史などを輩出してきたミステリー新人賞『このミステリーがすごい!』大賞。創設10周年を記念して、原稿用紙10枚の、オール書きおろしミステリーをお届けします。1編10分で楽しめてしまうベスト・ショート・ミステリー、29本! 謎解きあり、ユーモアあり、サスペンスありのお得な一冊。前述の作家をはじめ、『このミス』大賞作家が勢ぞろいです。
(宝島社公式HPより)


<感想>

『10分間ミステリー』に収録された短編です。
インタビュー形式で進み、最後には牧野家で起こった謎の転落事件の真相が明かされます。
そのラストには背筋が寒くなる……かも。
そこまで追い詰められていたんですね……。

ただ、短編と言うよりは超短編の為、ラストのアレも思ったより効果は薄い。
もう少し粘ってアレの方が破壊力は増した筈だ。
そう考えると、本短編集の性質上、致し方ないことではあるが、勿体ない気がする。

ちなみに作者であるハセベバクシンオー先生、「相棒」ファンならばお馴染みの方です。
「相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿」原作や、「season7 11話」や「season8 第9話 仮釈放」、「season10(ten)第18話 守るべきもの」のシナリオを担当されています。
過去記事があるので興味がある方はどうぞ!!

「相棒season8」第9話「仮釈放」(12月16日放送分)ネタバレ批評(レビュー)

「相棒season10(ten)」第18話「守るべきもの」(3月7日放送)ネタバレ批評(レビュー)

「相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿」ネタバレ批評(レビュー)

<ネタバレあらすじ>

牧野家で転落事故が発生した。
近所に住む主婦たちは痛ましい口調で事故について語る。

曰く「牧野仁美は虐待を行っていた」
曰く「いつかはこうなると思っていた」
曰く「仁美の息子・タカシは仁美を恐れていた」
曰く「仁美は虐待する気は無かったが、拍子で暴力を奮ってからは止められなくなっていた」
曰く「仁美は虐待する為にタカシのミスを待っているようだった」

そんな事件の真相は?
仁美は思う「タカシの行動には意味があったのだ」と。

あの日、仁美はベランダのカラスよけに穴が開けられていることに気付いた。
鉛筆を突き立てたような人為的な傷である、タカシの仕業だろう。
仁美はタカシを叱る口実が出来たと内心喜びながら、脚立を持ち出しベランダへ向かった。
脚立に上った仁美、そこへタカシが突っ込んで来た―――エンド。

「『このミステリーがすごい!』大賞10周年記念 10分間ミステリー (宝島社文庫)」です!!
『このミステリーがすごい!』大賞10周年記念 10分間ミステリー (宝島社文庫)



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posted by 俺 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評(レビュー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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